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半導体シリコンウェーハの面積、第1四半期は震災の影響が現れず1%減に

SEMIは、2011年第1四半期におけるシリコンウェーハの出荷面積は、2010年第4四半期の23億200万平方インチから22億8700万平方インチと、1%減少したと発表した。このウェーハ出荷面積には太陽電池分を含んでいない。

図1 シリコンウェーハの出荷面積 出典:SEMI

図1 シリコンウェーハの出荷面積 出典:SEMI


SEMIのSMG(Silicon Manufacturers Group)のチェアマンでシストロニックAGコーポレートバイスプレジデントのフォルカー・ブレッチ(Volker Braetsch)氏は、この軟化は季節変動だとしている。前年同期比で見ると、3%増ということになる。

ブレッチ氏は東日本大震災のことには全く触れていないが、3月11日からは出荷が停止しているため、大震災の影響は受けているはずだ。3ヵ月分の四半期はおよそ90日、そのうちの20日間、世界市場のうちの25%ウェーハ生産基地がダウンしてしまったからだ。単純計算では、70/90 + 20/90*0.75 = 0.944 となり、94.4%の出荷量になる。すなわち、震災がなかった場合と比べて、震災によって5.6%減になるはずだが、1%減で済んだということはウェーハ在庫で対処したということになる。ということは、震災の影響は第2四半期に現れてくるかもしれない。

(2011/05/13)
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