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SEMIが今年から来年の製造装置市場の見通しをセミコンウェスト2009で発表

セミコンウェスト2009が7月14日から始まった。初日の記者会見において、SEMI会長のスタンレー・マイヤー氏は、7月13日のセミコン開催前日にSEMIでディスカッションした半導体製造装置市場の見通しについて発表した。また製造装置市場だけではなく、半導体デバイス市場の回復状況、および半導体材料市場についても述べた。

半導体デバイス生産状況は、シリコンのウェーハ面積の推移で表している。2008年夏のピークに比べ、底だった2009年2、3月は39%まで落ちたが、この5月には66%まで回復している。昨年の10月から落ち始め、急落したものの、回復も早くV字型で急伸している。また、前工程のファウンドリと後工程のアセンブリサービスメーカー、それぞれ代表的な2社の合計(TSMCとUMC、ASE、SPIL)の売上は、この第2四半期には第1四半期よりも81%増も伸びたとしている。さらに、2007年にピークを迎えたこれら4社の合計売上は、そのピーク時と比べても23%減にまで迫って来ている、とマイヤー氏は言う。


世界半導体製造装置市場

地域別製造装置市場


半導体デバイスの生産回復に対して、製造装置の回復は遅い。ウェーハプロセス向けの装置は2009年には52%減の104億2000万ドル、組み立て装置も53%減の9億6000万ドル、検査装置は49%減の17億8000万ドル、その他50%減の9億9000万ドルと予測した。2010年には回復し、製造装置合計で47%増の207億4000万ドルに回復するとみている。この図はSEMIとSEAJの予測をもとに作成したとマイヤー氏は言う。

世界の地域別では、日本と台湾、韓国が大きくへこんでいるが、回復もその3地域の回復によって大きく戻るとしている。


売上に対する投資の割合


ただし、長期的に半導体製造装置への設備投資の勢いはやや緩くなってきている。2007年には半導体メーカーの売上の17%を投資していたが、2009年には7%しか投資しなくなると予想している。


半導体用材料市場


2008年でさえ凹みの少なかった半導体製造用の材料市場については2009年は15%〜20%は落ちるだろうとマイヤー氏は語る。しかし、2010年には再び成長軌道に乗るという。これは半導体デバイス全体が戻るためだ。


(2009/07/16 セミコンポータル編集室)

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