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日本製半導体製造装置、着実に回復へ踏み出す、B/Bレシオは0.66へ上昇

日本半導体製造装置協会(SEAJ)がまとめた2009年5月における日本製半導体製造装置の受注額、販売額がまとまった。これによると、5月のB/Bレシオ(販売額に対する受注額の比)は3ヵ月の移動平均で0.66と上昇傾向を見せている。B/Bレシオは3月に0.30まで落ち込んだのに対して4月に0.44と上向いていた。5月ははっきりとした強さがうかがえる。

半導体製造装置 日本製装置 受注高/販売高

半導体製造装置 日本製装置 受注高


B/Bレシオは3ヵ月の移動平均値であるが、4月と5月の単月を見る限り、それぞれ1.0を超えている。回復がはっきり表れているといえよう。

受注額は2月以来、着実に増えているが、季節要因もあるため対前年比でも見る必要がある。それによると、受注額の対前年比は2月にわずか7.0%という悲劇的な数字まで下がったが、3月に15.9%、4月は32.5%、5月は35.3%と少しずつ増えている。もちろん、まだ前年レベルには到達しないが、回復の歩みは見える。


半導体製造装置 日本製装置 販売高


販売額は、実はまだ戻ってきていない。3月は季節的な駆け込み需要があり、4、5月は再び下がっている。ということは、実績だけを見ていては今後を見通すことができないということになる。受注額は少なくとも今後を見通す指標の一つであるから、今のところはまだ前年レベルには戻っていないものの、着実に回復へと向かっているといえよう。


(2009/06/29 セミコンポータル編集室)

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