06Q2パームトップ機器出荷、10期連続前期割れ
2006年第二四半期のパームトップ機器の市場は10期連続の前期割れとなったことが、調査会社IDCから発表された。IDCの調査によると、同期の世界のパームトップ機器の出荷は、前年同期比26.3%減の140万台となった。2006年上期全体では、出荷数290万台となり、前年同期の370万台と比べて21.4%減となった。
前期割れが続いた過去10四半期を経て、パームトップ機器産業は幾つかの分かれ目を迎えた。同市場から撤退した企業もあれば、スマートホンに代表されるような、パームトップとの融合型携帯機器に移行した企業もあると、IDCでは見ている。同社のアナリストは、今後もまだしばらく停滞が続くと見ており、パームトップ機器メーカーは、より斬新なマーケットセグメントや適切なアプリケーションを開発し、個人情報管理を上回る使い勝手を機能として取り込むことが必要だと指摘している。Bluetooth、Wi-FiやGPS等内蔵型の機器は、コアユーザーを掴んでいる。しかし、より多くのユーザーを開拓するには、もっと多様なアプリケーションの提供が必要だとも述べている。
首位:Palm
世界市場の3分の一のシェアを占める同社は、前年同期比を大きく下回ったが、出荷数量は2位と3位のメーカーを合計したものに匹敵するという圧倒的首位を維持。パームトップ機器のほかに、高機能携帯機器を市場に投入し、その出荷数量はパームトップ機器を上回っている。
2位:HP
3位のDellの倍の出荷数量を持つ2位HPは、Palm同様、高機能携帯機器を開発したが、まだ、パームトップ機器の出荷数量のほうが多い。
3位:Dell
常時3位を維持しているDellは、首位のPalmや2位のHPと大きく異なることは、高機能携帯機器市場に参入すると発表していないところにある。
4位:Mio
台湾メーカーのMioは前期割れしたものの、上位5社では、前期比17.1%減と一番低い減退となった。Acerを抜いて、4位になった。
5位:Acer
前期比70%に近い落ち込みとなったAcerは、上位5社の中で、一番大きな落ち込みを見せた。