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06年の中国半導体市場、下方修正へ

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18%増から11〜15%増へ

 中国の2006年半導体市場について、期首予測の18%増から11〜15%増に下方修正するとの見方がこのほど、iSupply社から発表された。昨年、同社は、2005年の中国半導体市場の売上高370億ドルの18%増となる440億ドルの売上を2006年見込んでいた。

 今回の下方修正の背景として、中国の電子産業の伸びの鈍化が挙げられており、このため、中国の半導体市場が予想より下回るとの見方となった。2006年の市場は410〜430億ドルになる見込み。

 中国の半導体市場は、2005年は前年比13%の370億ドルとなった。しかし、iSupply社では、この数字が必ずしも中国で生産された電子関連機器用の半導体すべてを含むものでないことを注釈として述べている。中国ではほかの地域で購入された半導体を電子機器に組み込むという複雑なサプライチェーンとなっている。

 iSupply社のアナリストは、中国の電子機器市場は依然として成長しているが、加熱する投資や急増する運営費、そして企業収益の低減などが懸念要因として挙げられるとみている。


中国半導体市場予想推移


 アプリケーション別に見ると、大きなボトルネックとなっているのが通信機器向け半導体需要。この分野に従事する半導体メーカーは軒並み第三四半期の売上高は前期比20%減となっている。また、7月に施行された有害性物質削減(ROHS)規制によって、第三四半期の中国の電子関連輸出が各分野で低減している。通信機器のみならず、携帯機器、白物家電、TV、DVDプレーヤーを含む。

 コンシューマー向け半導体は、第三四半期の季節的な要因から、輸出が大きく伸びた。iSupply社では第四四半期は大きな伸びは期待していない。しかし、液晶TV、携帯電話、MP3プレーヤーやポータブルメディアプレーヤー(PMP)は伸びが期待されている。

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