Samsungは48層256Gビット3次元NANDを量産開始
8月4日に東芝が48層積層の256Gビット3D NANDフラッシュの開発をアナウンスした矢先、Samsungは同じように48層の256Gビット3D NANDフラッシュの量産を始めたというニュースが飛び込んできた。米国サンタクララで開かれたFlash Memory Summit 2015で明らかにしたもの。
図1 Samsungが発表した48層3次元NANDフラッシュ製品 出典:Samsung Tomorrow
Samsungのチップも東芝と同様、3ビット/セルの48層256Gビット(32Gバイト)NANDフラッシュチップだが、東芝のチップは9月からサンプル出荷であった(参考資料1)。これに対してSamsungのチップは量産開始となっており、一歩先んじている。昨年の8月、Samsungは32層の3ビット/セル構造の128Gビット3次元NANDフラッシュを量産し始めたが、1年後に2倍の容量のNANDフラッシュを製品化したことになる。セル構造は、従来と同様、3D CTF (Charge Trap Flash)構造を利用。
Samsungによると、従来の128Gビット品と比べ、同じデータ量をストアするのに消費電力は30%削減され、生産性は40%以上高いとしている。この結果、SSD(固体ディスク装置)市場でのコスト競争力は、従来品よりも高まるとしている。
Samsungは従来の128Gビット製品で2TバイトSSDを民生用に出荷しているが、この256Gビットの新製品を使ったSSDは、企業向けやデータセンターストレージ向けに大容量のSSDを販売する予定だ。ここでは、PCIe、NVMe、SASインタフェースを搭載する予定である。
参考資料
1. 48層積層プロセスを用いた世界初の256ギガビット3次元フラッシュメモリ「BiCS FLASH」の製品化について (2015/08/04)