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2025年世界半導体販売高が$791.7 Billion;AI投資牽引の市場模様

米国・Semiconductor Industry Association(SIA)から月次の世界半導体販売高が発表され、今回は2025年を締める内容であり、年間販売高が2024年に対して25.6%増の$791.7 Billionとなっている。AI(人工知能)関連の活況の中、12月の販売高そして2025年販売高ともに過去最高を塗り替えている。また、2024年および2025年と続けて、年間販売高を更新する勢いとなっている。このところ巨大IT各社のAI巨額投資が続いて、それに呼応したAI関連向け重点化の半導体市場の動きが見られており、メモリ半導体の価格が異常に高騰、そして従来の応用分野が圧迫を受ける状況が伝えられている。
AI旋風の下の現下の関連する動き&内容を、以下取り出している。

≪大幅な伸び、2025年販売高≫

米国・SIAからの今回の発表が、次の通りである。

☆☆☆↓↓↓↓↓
〇2025年のグローバル年間半導体販売高が、25.6%増の$791.7 Billion―ロジックおよびメモリ製品が最大の伸び;2026年の世界年間販売高が約$1 trillionに達する見込み (2月6日付け SIA/Latest News)

SIAは本日、2025年の世界半導体売上高が$791.7 billionに達すると発表した。これは、2024年通期の$630.5 billionから25.6%増加したことになる。また、第4四半期の売上高は$236.6 billionで、2024年第4四半期比37.1%増、2025年第3四半期比13.6%増となった。2025年12月の世界売上高は$78.9 billionで、2025年11月比2.7%増となった。月次売上高は世界半導体貿易統計(WSTS)によって集計され、3ヶ月移動平均を示している。SIAは、売上高で米国半導体業界の99%、米国以外の半導体企業の約3分の2を代表している。

「世界の半導体業界は2025年に過去最高の年間売上高を記録し、$800 billion近くに達した。また、2026年には世界売上高が約$1 trillionに達すると予測されている。」と、SIAのpresident and CEO、John Neuffer氏。「半導体はほぼすべての現代技術の基盤であり、AI、IoT、6G、自動運転などの新興技術は、今後も半導体の堅調な需要を牽引し続けていく。」

地域別では、年間販売高が、Asia Pacific/All Others (45.0%), the Americas (30.5%), China (17.3%), およびEurope (6.3%)で増加したが、Japan (-4.7%)では減少した。12月販売高の前月比では、the Americas (3.9%), China (3.8%), およびAsia Pacific/All Others (2.5%)で増加したが、Europe (-2.2%), およびJapan (-2.5%)では減少した。

                      【3ヶ月移動平均ベース】

市場地域
Dec 2024
Nov 2025
Dec 2025
前年同月比
前月比
========
Americas
20.24
24.76
25.72
27.1
3.9
Europe
4.15
4.97
4.86
17.0
-2.2
Japan
4.03
3.79
3.70
-8.4
-2.5
China
15.87
20.51
21.29
34.1
3.8
Asia Pacific/All Other
13.22
22.75
23.31
76.4
2.5
$57.52 B
$76.78 B
$78.88 B
37.1 %
2.7 %

--------------------------------------
市場地域
7- 9月平均
10-12月平均
change
Americas
22.34
25.72
15.1
Europe
4.69
4.86
3.7
Japan
3.78
3.70
-2.3
China
18.76
21.29
13.5
Asia Pacific/All Other
19.89
23.31
17.2
$69.47 B
$78.88 B
13.6 %

-------------------------------------

「半導体が今日そして明日の革新的な技術を推進し続ける中、ワシントンの指導者たちは、今後何年にもわたって国内の半導体エコシステムを強化する政策を優先することが極めて重要である。世界的に競争力のある米国の半導体産業は、経済を活性化し、国家安全保障を強化し、そして21世紀における技術主導権をめぐる世界的な競争をリードすることを可能にするであろう」とニューファー氏は述べた。

2025年には、いくつかの半導体製品セグメントが目覚ましい成長を遂げた。ロジック製品の売上高は2025年に39.9%増加し、総額$301.9 billionに達し、売上高で最大の製品カテゴリーとなった。メモリ製品は売上高で2位となり、2025年には34.8%増加し、総額$223.1 billionであった。

※12月の世界半導体販売高 地域別内訳および前年比伸び率推移の図、以下参照。
https://www.semiconductors.org/wp-content/uploads/2026/02/December-2025-Table-and-Graph.pdf
★★★↑↑↑↑↑

今回の発表に関連する業界紙の取り上げである。

◇SIA: Industry revenue to hit $1T this year on AI demand (2月6日付け MSN/Bloomberg)
→SIAによると、半導体業界の売上高は、AIと経済全体における半導体の普及に後押しされ、今年初めて$1 trillionに達すると予想されている。SIAの報告によると、半導体業界は昨年$791.7 billionの売上高を生み出し、今年は26%の増加が見込まれており、市場は予想よりも早く1兆ドル台に到達する見込みである。

◇Global chip sales expected to hit $1 trillion this year, industry group says (2月6日付け Reuters)
→1)SIAは金曜6日、世界の半導体売上高が今年$1 trillionに達すると予想していると発表した。米国の半導体企業の大半を代表する同協会は、2025年の半導体売上高が前年比25.6%増の$791.7 billionに達すると予測した。世界中の大手テクノロジー企業がAI向けデータセンターの建設に数千億ドルを投じていることから、この急成長は今年も続くと予想されている。
 2)米国の半導体企業の大半を代表する同協会は、2025年の半導体売上高が前年比25.6%増の$791.7 billionに達すると予測した。「『1年後のAI構築がどうなるかは誰にも分からないが、私の注文は既に満杯だ』という声がよく聞かれた」とニューファー氏はロイター通信に語った。「少なくとも本年は、かなり好調な滑り出しを見せている」

◇Global Chips Market Hitting Record High Sales Figures in 2025 (2月6日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→欧州半導体工業会(ESIA)は本日、2025年の世界半導体売上高が$ 791.69 billionに達し、前年比26.1%増の大幅な増加となると発表した。欧州における半導体売上高は2025年に$ 54.46 billionに達し、2024年比6.2%増となる。

2021年、2022年と相次いで年間半導体販売高の最高を更新して、2023年は減少に転じたが、2024年はAI需要が牽引してまたも過去最高を更新するとともに、$600 Billionの大台に初めて載せた経緯となっている。
パソコン、スマホなど従来の主要応用分野の本格回復がいまだ道半ばという見方が優勢な中、AIが大きく引っ張る現下の市場がどう推移するか、今後に注目するところである。照らし合わせの意味合いで、2022年以降の以下の見方を続けることにする。
以下、米国・SIAの月初の発表時点の販売高、そして前年同月比および前月比が示されている。
2025年販売高データについての蓄積メモ:
2024年11月に記録した単月販売高最高の$57.82 Billionから、2ヶ月連続若干落として、この2025年1月は$56.52 Billionとなっている。依然最高水準にあることは以下のデータよりわかるが、今後に向けては現下の市場特性の見極めを要するところである。
2月の販売高としては史上最高を記録しているが、以下に示す通り、前月比で3ヶ月連続減少しており、今後に注目するところである。3月は若干持ち直して、前月比減に歯止めを施す見え方となっている。四半期の締めで集中駆け込みの可能性もあり、引き続き推移に注視を要する。
4月も引き続き盛り返して、2024年11月の最高に迫る水準である。今後も増勢が維持されるかどうか、注目である。
5月は$58.98 Billionと、以下で分かる通り、昨年の11月を上回って、月次最高となり、たぶんに史上最高の月次水準になる覚えである。このAIが引っ張る増勢の今後に注目するところである。
そして、6月は$59.91 Billionで、またも月次最高、どこまでいくか、という見方&期待であり、$60 Billionの大台に迫っている。
7月は、またも最高更新、$62.07 billionと新たな大台に突入している。AI需要が引っ張る市場景観、特に増勢がこのままいつまで続くのかに注目である。
8月は$64.88 billionと、4ヶ月連続の月次最高更新である。AIの信頼&信用懸念が取り沙汰されているが、引き続く増勢である。
9月は$69.47 billionと、増勢をさらに高めて、5ヶ月連続の月次最高更新であり、2024年11月に記録したそれまでの単月販売高最高の$57.82 Billionと比べても、このところの一気駆け上がりの様相がうかがえるところである。
そして、10月は$72.71 billionと、新たな大台突破とともに6ヶ月連続の月次最高更新となる。アクセルを踏む一方の勢いの見え方であるが、ひたすら今後の推移に注目である。
11月は$72.71 billionと、さらに最高更新、1月から11月の販売高累計が$687.60 billionとなって、これまで最高の前年、2024年の年間販売高、$616.70 billionを大きく上回っている。
そして2025年を締める12月はさらに伸びて$78.88 billion、月次最高を重ねるとともに、年間も上記の公式発表では$791.7 Billionと、2024年から連続の最高更新となっている。

販売高
前年同月比
前月比
販売高累計
2022年 1月 
$50.74 B
26.8 %
-0.2 %
2022年 2月 
$50.04 B
26.1 %
-1.4 %
2022年 3月 
$50.58 B
23.0 %
1.1 %
2022年 4月 
$50.92 B
21.1 %
0.7 %
2022年 5月 
$51.82 B
18.0 %
1.8 %
2022年 6月 
$50.82 B
13.3 %
-1.9 %
2022年 7月 
$49.01 B
7.3 %
-2.3 %
2022年 8月 
$47.36 B
0.1 %
-3.4 %
2022年 9月 
$47.00 B
-3.0 %
-0.5 %
2022年10月 
$46.86 B
-4.6 %
-0.3 %
2022年11月 
$45.48 B
-9.2 %
-2.9 %
2022年12月 
$43.40 B
-14.7 %
-4.4 %
$584.03 B
 
2023年 1月 
$41.33 B
-18.5 %
-5.2 %
2023年 2月 
$39.68 B
-20.7 %
-4.0 %
2023年 3月 
$39.83 B
-21.3 %
0.3 %
2023年 4月 
$39.95 B
-21.6 %
0.3 %
2023年 5月 
$40.74 B
-21.1 %
1.7 %
2023年 6月 
$41.51 B
-17.3 %
1.9 %
2023年 7月 
$43.22 B
-11.8 %
2.3 %
2023年 8月 
$44.04 B
-6.8 %
1.9 %
2023年 9月 
$44.89 B
-4.5 %
1.9 %
2023年10月 
$46.62 B
-0.7 %
3.9 %
2023年11月 
$47.98 B
5.3 %
2.9 %
2023年12月 
$48.66 B
11.6 %
1.4 %
$518.45 B
 
2024年 1月 
$47.63 B
15.2 %
-2.1 %
2024年 2月 
$46.17 B
16.3 %
-3.1 %
2024年 3月 
$45.91 B
15.2 %
-0.6 %
2024年 4月 
$46.43 B
15.8 %
1.1 %
2024年 5月 
$49.15 B
19.3 %
4.1 %
2024年 6月 
$49.98 B
18.3 %
1.7 %
2024年 7月 
$51.32 B
18.7 %
2.7 %
2024年 8月 
$53.12 B
20.6 %
3.5 %
2024年 9月 
$55.32 B
23.2 %
4.1 %
2024年10月 
$56.88 B
22.1 %
2.8 %
2024年11月 
$57.82 B
20.7 %
1.6 %
2024年12月 
$56.97 B
17.1 %
-1.2 %
$616.70 B
 
2025年 1月 
$56.52 B
17.9 %
-1.7 %
2025年 2月 
$54.92 B
17.1 %
-2.9 %
2025年 3月 
$55.90 B
18.8 %
1.8 %
2025年 4月 
$56.96 B
22.7 %
2.5 %
2025年 5月 
$58.98 B
19.8 %
3.5 %
2025年 6月 
$59.91 B
19.6 %
1.5 %
2025年 7月 
$62.07 B
20.6 %
3.6 %
2025年 8月 
$64.88 B
21.7 %
4.4 %
2025年 9月 
$69.47 B
25.1 %
7.0 %
2025年10月 
$72.71 B
27.2 %
4.7 %
2025年11月 
$75.28 B
29.8 %
3.5 %
2025年12月 
$78.88 B
37.1 %
2.7 %
$766.48 B
 
年間最高更新


AI投資が引っ張る市況について、以下関連する内容&動きである。

◇[News] Meta’s MTIA-3 AI Chip Reportedly Tipped for 2H26 Debut, Built on TSMC 3nm with GUC Support (1月30日付け TrendForce)
→Metaは2026年の設備投資額を$115-135Bに引き上げ、2025年のほぼ倍増となる見込みである。これにより、AIサーバーとASICsの需要が拡大する。同社が開発中のMTIA-2は、2026年上半期にTSMC 3nmプロセスで生産開始予定である。その後、MTIA-3が続くことで、ASIC AIサーバーとBMC(Baseboard Management Controller)の需要が世界的に拡大する見込みである。

◇Global server market tipped to grow 12.8% (1月31日付け Taipei Times)
→世界のサーバー市場は今年、AIサーバーの成長に牽引され、12.8%の成長が見込まれている。AIサーバーは16.5%を占めると予想されている。GoogleやMicrosoftなどのCSPs(cloud service providers)は、GPUとASICの導入を拡大し、AIトレーニング、推論、およびエッジコンピューティングの需要を促進している。

◇Nvidia’s Jensen Huang urges TSMC to expand capacity amid AI chip crunch―Nvidia CEO wants TSMC to boost output for AI chip demand (2月1日付け South China Morning Post (Hong Kong))
→1)台湾訪問はサプライチェーンの逼迫を浮き彫りにし、Huang氏はNVIDIAだけでもTSMCの生産能力を2倍以上に増強する必要がある可能性があると述べた。
 2)NVIDIAのCEO、ジェンスン・フアン氏は、AIチップの需要に応えるため、TSMCに対し「全力で取り組む」よう促した。NVIDIAだけでも、今後10年間でTSMCの生産能力を2倍に増強する必要があると指摘し、今年は生産能力の即時増強が必要だと指摘した。TSMCは既に設備投資の大幅な増加を示唆しており、2026年には最大37%増、2028年と2029年にはさらなる投資を行うとしている。
 3)エヌビディアのCEO、ジェンスン・フアン氏は、急増するAIチップ需要に対応するため、TSMCに対し迅速な生産拡大を促し、10年で生産能力が倍増する可能性を強調した。フアン氏は台湾のパートナーを称賛し、メモリチップの不足を強調するとともに、エヌビディアによるOpenAIへの大規模投資を表明した。

◇Exports jump 34% in January thanks to robust demand for semiconductors―Data: Semiconductor demand drives record S. Korean exports (2月1日付け The Korea Times (Seoul)/Yonhap News Agency)
→韓国政府のデータによると、1月の輸出額は前年同月比33.9%増の$65 billionを超え、これはAIサーバー向け半導体の需要が好調だったことが日曜1日に明らかになった。
 産業通商資源省(Ministry of Trade, Industry and Resources)がまとめたデータによると、先月の輸出額は$65.85 billionで、1月としては過去最高を記録した。

◇Jensen Huang warns TSMC needs to 'work very hard' to meet AI demand- Nvidia CEO says its demand alone may force doubling its capacity over the next decade―"TSMC is doing an incredible job and they’re working very, very hard" (2月2日付け Tom's Hardware)
→NVIDIAのCEO、ジェンスン・フアン氏は台湾訪問を継続しており、最近の記者会見で、TSMCは需要に応えるために多くの課題を抱えていると警告した。サウス・モーニング・ポスト紙によると、フアン氏は、NVIDIAのウエハ需要だけでも、TSMCは「今後10年間で生産能力を2倍以上に増強する」可能性があると述べた。

◇[News] TSMC 2nm Reportedly Tight Amid Mobile, HPC Demand; NVIDIA May Be First to Adopt 1.6nm in 2028 (2月2日付け TrendForce)
→NVIDIAのCEO、ジェンスン・フアン氏は、2nmプロセスが完売したため、サプライヤーであるTSMCはフル稼働する必要があると明言した。Appleが予約数をリードし、AMD、GoogleおよびAWSがそれに続く。AIとモバイル需要が高まる中、N2は2026年に向けて増加しており、AI、GPUsおよび先進パッケージングの供給が逼迫している。

◇Manufacturing Sector Returns to Growth in January―ISM’s latest report signals broad-based recovery despite persistent headwinds from trade tensions and inflationary concerns (2月3日付け EE Times)
→米国の製造業活動は1月に1年ぶりに拡大し、12ヶ月連続の縮小に終止符を打った。この回復は、昨年一時的な回復局面を迎えるまで26ヶ月に及ぶ縮小に苦しんできた産業セクターにとって大きな転換点となった。製造業のエンジンが再始動したことで、米国経済全体は15ヶ月連続の拡大を継続した。Institute for Supply Management(ISM:供給管理協会)の最新レポートは、需要の急増とそれに対応する生産の増加を背景に、幅広い景気回復が示唆されている。しかしながら、供給部門の幹部はインフレ圧力と貿易摩擦の不確実性について依然として慎重な姿勢を崩していない。

◇Broadcom, Nvidia shares rise on surging Google capital expenditures for AI (2月4日付け CNBC)
→1)*Googleが決算発表とAI向け設備投資の急増を発表したことを受け、Broadcomの株価は上昇した。NVIDIAの株価も上昇した。
  *Googleは今年の設備投資額を最大$185 billionと予想しており、これは昨年のほぼ2倍となる。
  *BroadcomはGoogleのカスタムTPUチップの製造を支援している。
 2)Googleが決算発表を行い、設備投資額をほぼ倍増の$185 billionにするという計画を明らかにしたことを受け、Broadcomの株価は6%上昇した。これはAIデータセンターの成長を後押しする。Broadcomのカスタムチップ(GoogleのTPUsを含む)は、ハイパースケーラーの需要の恩恵を受けると見込まれる。

◇Google parent beats on revenue, projects significant AI spending increase (2月4日付け CNBC)
→1)*Alphabetは、利益と売上高でウォール街の予想を上回った。
  *同社は設備投資額を$175 billionから$185 billionと発表した。これは2025年の支出額のほぼ2倍に相当する。
  *売上高は前年比で約18%増加した。純利益は$34.46 billionで、前年比約30%増であった。
 2)Alphabetは第4四半期決算で予想を上回ったが、AI関連支出の大幅な増加を予測し、2026年の設備投資額を$175 billionから$185 billionと予測した。投資家がコスト上昇とクラウド、広告、そしてGemini AIの導入の堅調な成長を比較検討したため、株価は下落した。

◇デジタルの主役、スマホからAIサーバーに TSMCが熊本で「3ナノ」 (2月5日付け 日経 電子版 16:51)
→TSMCが熊本県で回路線幅が3ナノメートルの先端半導体を量産するのは、AI普及に伴ってサーバー市場が急拡大するためだ。2026年にサーバー市場は前年比24%増の5659億ドル(約88兆円)となり、スマートフォン市場に匹敵する。デジタル機器の主役交代が供給網の事業転換を促している。

◇アルファベット、26年設備投資は最大29兆円 25年比で倍増へ (2月5日付け 日経 電子版 11:45)
→米グーグルの持ち株会社アルファベットは4日、2026年にAI開発などの設備投資額が最大$185 billion(約29兆円)になると発表した。AIとの融合でネット検索は今後も成長が続くとの強気な見方を示した。米オープンAIが近く対話型AIに広告を導入するなど、ネット広告の競争が激しくなる。

◇デジタル投資、AI主役に データ処理「サーバー」市場拡大 24%成長、スマホに匹敵 TSMCは熊本で「3ナノ」 (2月5日付け 日経)
→TSMCが熊本県で回路線幅が3ナノメートルの先端半導体を量産するのは、AI普及に伴ってサーバー市場が急拡大するためだ。2026年に同市場は前年比24%増の5659億ドル(約88兆円)となり、スマートフォン市場に匹敵する。デジタル機器の主役交代が供給網の事業転換を促している。

◇米巨大IT設備投資、26年は100兆円規模に 株式市場は過剰投資を懸念 (2月6日付け 日経 電子版 11:30)
→米国の巨大テック企業によるAI投資競争が過熱している。主要4社の合計で2026年の設備投資額は100兆円規模に増える見通しだ。米アマゾン・ドット・コムは5日に前年比5割増やす投資計画を示し、株価が一時10%急落した。株式市場は過剰投資の懸念を強めている。

過剰投資の懸念を伴いながらの先行きとなっているが、AI関連に傾くが故の市場の歪みの様相が見られて、メモリ半導体価格の異常な高騰関連である。

◇[News] Apple May Prioritize High-End iPhones in 2H26 as Memory Costs Rise; Flags TSMC 3nm Tightness (1月30日付け TrendForce)
→サムスンとSKハイニックスが値上げを検討する中、Appleはメモリコストのリスクを軽視し、第1四半期の利益率は維持できたものの、第2四半期はさらなる圧力に直面すると述べた。強力なガイダンス、iPhoneの計画、そしてサービスは好調な一方で、DRAMとTSMCの3nm生産能力の逼迫が2026年後半の見通しに暗い影を落としている。

◇How hair-raising prices for memory chips could take China’s top makers to new heights (1月31日付け South China Morning Post)
→Shenzhen's Huaqiangbei market(深セン華強北市場)では、世界的なAI需要による供給逼迫を受け、DDR5メモリの価格が5倍近くまで急騰した。サムスン、SKハイニックス、およびマイクロンがハイエンドチップを優先する一方で、中国のCXMTとYMTCは市場シェア拡大を目指して急速に事業を拡大している。

◇Trendforce sees chip prices surging 90-95% in Q1 from previous quarter―TrendForce raises Q1 DRAM price forecast amid AI boom (2月2日付け Reuters)
→市場調査会社、TrendForceは月曜2日、AIブームを理由に、チップ価格予測を引き上げ、従来のDRAM契約価格が今年1〜3月期に2025年第4四半期比で90〜95%上昇すると予想していると発表した。
 同社は以前、第1四半期のDRAMの価格上昇率を55〜60%と予測していた。

◇Rising memory prices add cost pressures for IC design houses―IC design houses face cost pressures from memory prices (2月3日付け DigiTimes)
→メモリ価格の高騰は、IC設計企業、特にメモリを内蔵したシステムオンチップ(SoC)を製造・出荷する企業にとって、新たなコスト課題を生み出している。

◇メモリー高騰、テック株に明暗 サンディスク2倍・デルやHPに売り (2月3日付け 日経 電子版 11:00)
→データの記憶に用いるメモリー半導体が世界の株式市場を揺らしている。メーカーではAI向け需要の強まりから、米大手サンディスクの株価が1月に2.4倍になった。供給が絞られるスマートフォンやパソコン向けの価格高騰がユーザー企業の業績を押し下げるとの見方から米デル・テクノロジーズや米ヒューレット・パッカードの株安が続く。価格高騰の影響は長期化し、明暗がさらに分かれる可能性がある。

◇米HPとデル、中国製メモリーの採用検討 AI需要でパソコン向け不足 (2月5日付け 日経 電子版 16:08)
→米パソコン大手のHPとデルが中国製の半導体メモリーの採用を検討していることが分かった。従来は韓国や米国の大手から調達していた。米政府は中国の半導体メーカーを警戒し輸出規制を課しているが、AIブームで半導体の不足感が強まる。米企業も中国勢に頼らざるを得なくなっている。

◇メモリー高、テック株明暗 サンディスク2.4倍/デルやHPは売り AIシフト、現行品高騰 (2月5日付け 日経)
→データの記憶に用いるメモリー半導体が世界の株式市場を揺らしている。メーカーではAI向け需要の強まりから、米大手サンディスクの株価が1月に2.4倍になった。供給が絞られるスマートフォンやパソコン向けの価格高騰がユーザー企業の業績を押し下げるとの見方から米デル・テクノロジーズや米ヒューレット・パッカードの株安が続く。価格高騰の影響は長期化し、明暗がさらに分かれる可能性がある。

そして、従来の応用分野が圧迫を受ける様相の関連である。

◇Apple can’t secure enough chips as iPhone demand surges, memory prices rise (1月29日付け CNBC)
→1)*Appleは木曜29日に好調な第1四半期決算を発表し、今四半期の売上高は前四半期と同水準となる最大16%の成長を予測した。
  *Appleは、顧客のiPhone需要を満たすのに十分なチップを確保できれば、売上高はさらに伸びる可能性があると述べた。
  *「当社のSoCsが製造されている先進的なノードの供給状況が制約となっており、現時点ではサプライチェーンの柔軟性が通常よりも低くなっている」と、AppleのCEOであるティム・クック氏は述べた。
 2)Appleは過去最高の第1四半期決算を発表し、今四半期の売上高は13〜16%の成長を見込んでいるが、これは主に先進的なチップの不足によるものだ。ティム・クックCEOは、iPhoneの堅調な需要、在庫の逼迫、そして供給制約を緩和するために米国からのチップ調達を強化する計画を強調した。

◇From Meta to Samsung, global tech unleashes spending to chase AI (1月30日付け Taipei Times)
→テクノロジー大手はAIへの投資を拡大しており、Metaは今年最大$135 billionの投資を計画しており、チップとメモリの世界的な需要を刺激している。サムスンやSKハイニックスなどのサプライヤーは生産量を増やしているが、AIがハードウェアにかつてないほどのプレッシャーをかけているため、エレクトロニクス業界は不足の危機に瀕している。

◇Qualcomm stock sinks as memory shortage drags on forecast (2月4日付け CNBC)
→1)*クアルコムは水曜4日に第1四半期決算を発表し、予想を上回ったものの、世界的なメモリ不足により、同社の予想は未達となった。
  *自社でメモリを購入し、クアルコムのプロセッサやモデムと組み合わせて使用している同社のスマートフォン顧客は、在庫を注視している。
  *「メモリがモバイル市場の規模を決定づけるようになるだろう」と、クアルコムのCEO、Cristiano Amon氏はインタビューで述べた。
 2)クアルコムの第1四半期決算は予想を上回ったものの、世界的なメモリ不足により、同社の予想は未達となった。幹部らは、メモリ不足がスマートフォンの生産を制限し、顧客を高級機種へと駆り立て、モバイル市場全体の様相を左右していると警告した。

◇Rush for AI chips a boon for Vanguard (2月4日付け Taipei Times)
→1)高い生産能力:安定した顧客需要に基づく3ヶ月間の受注見通しにより、工場の稼働率は80〜85%に上昇すると、バンガードの社長は述べた。
 2)バンガード・インターナショナル・セミコンダクターは、AIインフラの急成長により成熟チップの供給が圧迫され、他の製品の生産能力が制限されていると指摘する。慎重な価格設定、新規ファブの建設、そして稼働率の向上により、利益率は向上し、チップ出荷の2桁成長が見込まれる。

◇Qualcomm stock sinks 8% as company issues dire warning on memory shortage (2月5日付け CNBC)
→1)*クアルコムの株価は、メモリチップ不足の継続を受け、同社が低調な業績ガイダンスを発表したことで下落した。
  *同社は第1四半期決算で予想を上回ったものの、業績ガイダンスは予想を下回った。
  *AIデータセンターの需要急増により、スマートフォン、ノートパソコン、その他の民生用電子機器に必要なメモリリソースが他の用途に転用されている。
 2)クアルコムの株価は、AIデータセンターの需要が民生用デバイスからDRAMを奪ったことで、業績ガイダンスが弱かったことを受けて8%下落した。CEOのCristiano Amon氏は、メモリ不足を理由に、携帯電話の需要は堅調に推移する一方で、売上高と利益は減少すると警告した。

◇Exclusive: Intel, AMD notify customers in China of lengthy waits for CPUs―Report: Intel, AMD spotlight CPU supply issues for China (2月6日付け Reuters)
→インテルとAMDは、中国の顧客に対し、中央処理装置(CPU)の供給不足の可能性について警告を発しており、インテルは北京への納入に最大6か月かかる可能性があるとロイター通信に語った。この警告を受けて、中国におけるサーバー製品の価格は10%上昇し、特にインテルの第4世代および第5世代Xeon CPUの供給不足が深刻化している。供給不足の原因は、AIインフラの需要急増であり、インテルは製造上の課題を抱えながら生産増強に苦戦し、AMDはTSMCの生産能力不足に直面している。

◇Intel and AMD warn Chinese customers of CPU supply shortages of up to 6 months (2月6日付け MSN)
→インテル社とAMD社は金曜6日、中国の顧客に対し、複数のCPUの供給不足の可能性について警告したと報じられた。インテル社はまた、北京へのCPUの納入には最大6か月かかる可能性があると警告した。

それぞれの事態の鎮静化、収束の見届けに向けて、当面目が離せないところとなっている。


激動の世界の概況について、以下日々の政治経済の動きの記事からの抽出であり、発信日で示している。

□2月1日(日)

ここにもAI投資の関連である。

◇上場企業7割が増益、4年ぶり高水準 4〜12月期はAI投資の恩恵広がる (日経 電子版 11:30)
→上場企業の業績が好調だ。1月30日までに2025年4〜12月期決算を発表した企業の7割が最終増益で、4年ぶりの高水準となった。生成AI投資の恩恵が半導体の製造装置や素材だけでなく、データセンター向けインフラなど幅広い業種に波及した。資本効率改革による収益力の底上げもあり、米関税の影響を吸収した。

□2月3日(火)

上がり下がり交互する展開、初の5万ドル突破で締めた今週の米国株式市場である。

◇NYダウは反発し515ドル高 製造業指数を好感、景気敏感株に買い (日経 電子版 06:15)
→2日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、終値は前週末比515ドル19セント(1.05%)高の4万9407ドル66セントだった。同日発表の米経済指標が景気の底堅さを示したとの受け止めから景気敏感株や消費関連株に買いが広がった。
 2日発表の1月のISM製造業景況感指数は52.6と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(48.4)を上回った。1年ぶりに好不況の分かれ目とされる50を超えた。個別項目では新規受注や生産活動の改善が目立った。

□2月4日(水)

◇NYダウ終値、2営業日ぶり値下がり…166ドル安の4万9240ドル (讀賣新聞オンライン 06:37)
→3日のニューヨーク株式市場で、ダウ平均株価(30種)の終値は、前日比166・67ドル安の4万9240・99ドルだった。値下がりは2営業日ぶり。
 取引開始直後は200ドル超上昇し、1月12日につけた取引時間中の最高値を更新したが、その後はハイテク株を中心に売られて相場を押し下げた。

□2月5日(木)

◇NYダウ反発260ドル高、医療関連株に買い AMDは17%安 (日経 電子版 06:16)
→4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、終値は前日比260ドル31セント(0.52%)高の4万9501ドル30セントだった。消費関連や医薬品などディフェンシブ銘柄に買いが入り、相場を支えた。一方、半導体やソフトウエア関連は売りが優勢で、ダウ平均は下げに転じる場面があった。

米中の電話協議が行われている。

◇トランプ氏「台湾問題で中国の懸念重視」 習氏と電話、国営放送報道 (日経 電子版 06:18)
→中国の習近平国家主席は4日夜、トランプ米大統領と電話で協議した。米中首脳の電話協議は2025年11月以来となる。中国国営中央テレビは、トランプ氏が「台湾問題における中国の懸念を重視する」と語ったと伝えた。

◇中国、台湾巡り米国と「取引」探る 武器売却停止求め貿易は譲歩 (日経 電子版 18:04)
→中国の習近平国家主席は4日にトランプ米大統領と電話し、台湾への武器売却を止めるよう求めた。米国産の大豆や石油の購入を増やす意向を示した。貿易面で米国に譲歩する代わりに、台湾問題への関与を弱めさせる「取引」を持ちかけた。

□2月6日(金)

◇NYダウ反落592ドル安 テック株安止まらず、半導体クアルコム8%安 (日経 電子版 06:15)
→5日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、終値は前日比592ドル58セント(1.19%)安の4万8908ドル72セントだった。ハイテク株が下げ止まらず、投資家がリスク回避姿勢に傾いた。代表的な暗号資産(仮想通貨)のビットコインの下落も、市場心理の重荷となった。

□2月7日(土)

◇NYダウ初の5万ドル突破 主役交代、テックから製造業や資源 (日経 電子版 06:44)
→6日の米株式市場でダウ工業株30種平均が初めて5万ドルを突破した。終値で初めて4万ドルを超えてから約1年9カ月で再び大台を超えた。テック企業のデータセンター投資の恩恵が製造業に広がっているほか、資源価格の高騰によってエネルギー株が上昇している。相場の主役がテック一強から変わりつつある。
 ダウ平均は6日に反発して始まり、米東部時間正午すぎに前日からの上げ幅が1000ドルを超えた。午後にはさらに上げ幅を広げ、前日比1206ドル高の5万0115ドルで取引を終えた。1日の上げ幅は2025年4月9日(2962ドル)以来となる。


≪市場実態PickUp≫

【インテル関連】

GPU開発人材、次世代メモリ開発協業、など関連する動き&内容が以下の通りである。

◇Intel exposes the hidden cost of state capitalism (2月1日付け Taipei Times)
→1)国家の力で市場の秤に指を差し込むことは、無数の小さな方法で価値を歪め、破壊する可能性がある。
 2)トランプ政権がUSA Rare Earthの株式10%を取得した後、米国のレアアース関連株は急騰したが、インテルの利益急落は国家資本主義の代償を如実に示している。政治的な賭けは企業価値を膨らませ、資本配分を誤り、数十億ドルもの資産を瞬く間に失わせた。

◇SoftBank subsidiary to work with Intel on next-gen memory for AI (2月2日付け CNBC)
→1)*ソフトバンクの子会社であるSaimemoryとインテルは、AIとHPC向けの新メモリ技術で提携した。
  *試作は2028年に予定されており、製品化は2029年度を目標としている。
  *AIによるメモリ需要の高まりが世界のサプライチェーンに負担をかける中、エネルギー効率は重要な課題となっている。
 2)ソフトバンクのメモリ部門であるSaimemoryは、インテルと提携し、AIワークロード向けに設計されたエネルギー効率の高いDRAM「Z-Angle Memory」の製品化に取り組んだ。両社は2028年度までに試作を行い、AIによるメモリ需要の急増を受け、2029年の発売を目指している。

◇Intel’s Foundry Ambitions: A Potential Lifeline from Apple and Nvidia―Intel US4581401001(...ISINコード) (2月2日付け AD HOC News)
→Appleのチップ不足は、業界をインテルへと向かわせている。同社は2027年までにMac Mシリーズのコンポーネントを、2028年までにNVIDIAのI/Oダイを生産する可能性があるが、iPhoneは熱制限に直面している。インテルのPowerVia技術と新しいリソグラフィーシステムは、ファウンドリーとしての役割を拡大することを目指している。

◇Intel is moving into GPUs and has hired a chief architect, CEO Lip-Bu Tan says―Intel to develop GPUs for data centers, CEO says (2月3日付け CNBC)
→1)*インテルのリップ・ブー・タンCEOは、GPU開発担当のチーフアーキテクトを新たに任命したと発表した。
  *同社のファウンドリー事業は、依然として主要顧客を欠いている。
  *インテルは最近、米国政府、ソフトバンクおよびNVIDIAからの支援を受けている。
 2)リップ・ブー・タンCEOは、インテルがNVIDIAと直接競合するデータセンター向けグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPUs)の開発を計画していると述べた。インテルは、クアルコムからEric Demmers氏をチーフGPUアーキテクトとして採用した。この取り組みは、製品ラインナップを拡大し、データセンターにおける急成長中のGPUセグメントのシェア獲得を目指すインテルの戦略を反映している。
 3)インテルのリップ・ブー・タンCEOは、AIデータセンターの需要急増を受け、GPU開発を加速させるため、新たなチーフアーキテクトを雇用したと述べた。投資家はインテルの回復について慎重ながらも楽観的な見方を強めているものの、メモリ不足は2028年まで続くと警告した。

◇Intel CEO says company will make GPUs, popularized by Nvidia (2月3日付け Reuters)
→*インテル、クアルコムのEric Demmers氏をGPU開発に採用
 *インテルのGPU開発はデータセンターをターゲットとし、NVIDIAと競合
 *インテルCEO、チップ設計におけるHuaweiとの潜在的な競合を強調インテルのリップブー・タンCEOは火曜3日、NVIDIAによって普及したチップカテゴリーであるGPUsの開発計画を明らかにした。

◇ソフトバンク、米インテルと協業を正式発表 メモリー消費電力を半減 (2月3日付け 日経 電子版 13:54)
→ソフトバンクと同社が新設した次世代メモリー開発会社「SAIMEMORY」は3日、米インテルとの協業を正式発表した。基盤となる積層技術をインテルが提供する。AIの需要が高まる中、計算過程で大量のデータを消費するメモリーの消費電力を現行品の半分に減らすことを目指す。


【Nvidia関連】

ここでは、OpenAIへの投資計画について注目した内容である。

◇Nvidia shares are down after a report that its OpenAI investment stalled. Here’s what’s happening (2月2日付け CNBC)
→1)*NVIDIAの株価は月曜2日、同社とOpenAIの合意が不透明になったことを受けて下落した。
  *NVIDIAは9月に、このAIスタートアップ企業に最大$100 billionを投資する計画を発表していた。
  *しかし、NVIDIAのCEOであるジェンスン・フアン氏は最近、OpenAIの事業戦略を批判し、投資額に疑問を呈した。
 2)NVIDIAの株価は、OpenAIへの$100 billionの投資計画を巡る不透明感が報じられたことを受け、1.1%下落した。CEOのジェンスン・フアン氏は、合意はまだ確定していないと明言したが、巨額の投資を改めて表明し、OpenAIの取り組みとリーダーシップへの信頼を強調した。

◇Nvidia’s Jensen Huang denies OpenAI deal rumors:‘There’s no drama’ (2月3日付け CNBC)
→1)*NVIDIAのCEO、ジェンスン・フアン氏は、CNBCのJim Cramer氏とのインタビューで、OpenAIへの投資計画は「順調に進んでいる」と述べた。
  *「全く議論の余地はない。全くのナンセンス」とフアン氏は述べた。「OpenAIと協力できることを嬉しく思っている」
  *フアン氏は、NVIDIAはOpenAIの次回の資金調達ラウンドに投資すると述べた。
 2)NVIDIAのCEO、ジェンスン・フアン氏は、OpenAIとの緊張に関する報道を否定し、次回の大規模資金調達ラウンドに投資する計画を確認した。取引の遅延や市場の不安にもかかわらず、フアン氏は、NVIDIAはOpenAIのインフラと将来のIPOへの取り組みを引き続き支援していくと述べた。


【TSMC関連】

熊本の新工場で3-nm、AI半導体生産を検討との発表が行われ、これを中心に以下の通りである。

◇GaN sector shifts as TSMC licenses technology to VIS and GlobalFoundries―TSMC to license GaN technology to VIS, GlobalFoundries (2月3日付け New Electronics)
→1)TSMCがGaNファウンドリサービスからの撤退準備を進める一方で、GaN技術を他のファウンドリにライセンス供与する動きを見せていることから、GaN半導体業界は新たな局面を迎えている。
 2)TSMCは、2027年7月までにGaNファウンドリサービスからの撤退を準備する中で、Vanguard International Semiconductor(VIS)とGlobalFoundriesにGaN技術のライセンス供与を行っている。TSMCは、特に高度なAIチップなど、より量産性の高い事業に注力している。VISは、データセンターや車載エレクトロニクスなどの市場をターゲットに、今年中に開発を開始し、2028年までに量産を開始する計画だ。

◇TSMCの熊本新工場、最先端品「3ナノ」に転換 AI向け需要増 (2月5日付け 日経 電子版 12:11)
→半導体世界大手のTSMCは5日、熊本県内の新工場でAI向けの半導体生産を検討すると表明した。従来の計画を変更し、回路線幅3ナノメートルの先端品をつくる。世界で争奪戦となっているAI半導体の国内安定供給につながる。
 TSMCは2025年秋に熊本第2工場(熊本県菊陽町)の建設を始めた。当初は通信機器などに使われる6ナノ品の生産を予定していた。

◇TSMCが熊本で最先端品 AI半導体、供給網に厚み (2月5日付け 日経)
→TSMCが熊本県内で建設を進める新工場で、AI向けの最先端半導体を生産する見通しとなった。ラピダスも北海道で最先端品の量産を目指す。実現すれば国内の南北2拠点からAI向け半導体が安定調達できる。素材や装置各社も積極投資に動き、半導体供給網の厚みが増す。

◇TSMC Japan plan for advanced chips seen as hedge against pressure from US, China (2月5日付け South China Morning Post)
→1)日本におけるプレゼンスの拡大により、TSMCの生産の一部は、トランプ大統領が断続的に導入している輸入関税の影響を受けなくなる。
 2)TSMCは熊本工場で3ナノメートルチップの生産を計画しており、製造拠点の多様化を図ることで、米国の関税リスクと中国・台湾間の潜在的な混乱を回避するとともに、ソニーやトヨタといった日本企業に先進的なAIチップの現地調達を可能にする。

◇TSMC 3nm chip plan in Japan, a win for Takaichi (2月6日付け Taipei Times)
→TSMCは2兆6000億円を投じて熊本第2工場を3ナノメートルチップ生産用にアップグレードする。これは日本の技術戦略にとって大きな勝利となり、サプライチェーンを強化し、台湾におけるAI需要の高まりと制約の中で海外生産能力を拡大することになる。

◇TSMCの熊本AI半導体、供給網の覚悟問う 技術・品質より高く―新生シリコンアイランド (2月6日付け 日経 電子版 02:00)
→TSMCは5日、熊本県菊陽町でAI向け半導体の生産を検討すると表明した。回路線幅3ナノメートルの工場建設を計画しており、実現すれば九州に世界最先端レベルの製造拠点ができる。TSMCとの取引を目指す企業には、これまで以上に厳しい技術や品質管理が求められることになる。


【中国市場関連】

AI半導体、半導体製造など、国産化に向けた動きに注目の以下の内容である。

◇[News] DeepSeek Moves Closer to NVIDIA H200 Chips as China Reportedly Signals Conditional Approval (1月30日付け TrendForce)
→DeepSeekは、中国が条件付きで承認し、アリババやテンセントといった競合企業がNVIDIA H200チップを購入することを受け、V4 AIモデルのリリースを予定している。承認は最終条件を待っており、出荷は保留中。米国議会は安全保障と輸出に関する精査を示唆している。

◇中国 半導体装置を国産化 昨年、世界上位20社に3社 米の輸出規制で台頭 (1月31日付け 日経)
→2025年に世界の半導体製造装置メーカー上位20社に中国企業が3社入り、22年の3倍に増えた。中国は弱みだった装置の国産化率を2〜3割に伸ばしたとの見方もある。先端半導体を開発・生産できないよう米国に装置輸出を規制されたが、独自のサプライチェーン(供給網)を築き始めた。まだ技術力の差はあるものの、この傾向が続けば日米にとって脅威となる。

◇SMIC reportedly sets up advanced packaging research institute in Shanghai―Sources: SMIC has formed a research institute for advanced packaging (2月2日付け DigiTimes)
→インテル、サムスン電子、およびTSMCが先端パッケージングへの投資を増やす中、市場筋によると、SMICは上海に先端パッケージング研究組織を設立し、SMIC会長のLiu Xunfeng氏が除幕式に出席した。

◇Korea’s memory fortress under pressure as China advances - but the lead still holds―Despite China’s massive investment push, money cannot buy experience in advanced memory (2月2日付け The Korea Herald)
→中国のメモリチップ産業は予想を上回るペースで発展しており、CXMTが政府の強力な支援を受けて事業を拡大する中で、競合他社を揺るがしている。しかし、韓国のサムスンとSKハイニックスは、優れた歩留まりと、AIに不可欠なDRAMおよびHBM技術におけるさらなる優位性を活かし、依然として優位を維持している。

◇Mainland memory firms eye Hong Kong for funds to fuel ‘global ambitions’ (2月3日付け South China Morning Post)
→1)複数のサプライヤーが、来週上場し、$896 millionの資金調達を予定しているMontage Technologyの後継を目指している。
 2)中国本土のメモリチップサプライヤーは、モンタージュ・テクノロジーの二重IPOを筆頭に、グローバル展開のための資金調達のため、香港上場に目を向けている。アナリストらは、この動きはAI関連の旺盛な需要、投資家の意欲、そして国内自給自足から輸出への戦略的シフトを反映していると指摘している。

◇China narrows semiconductor equipment gap―Three Chinese manufacturers ranked among world's top 20 by sales for 1st time (2月3日付け China Daily)
→中国の半導体製造装置メーカー3社が、2025年の売上高で世界トップ20入りを果たした。これは、投資と米国の輸出規制による急速な成長を反映している。Nauraは5位に浮上したが、リソグラフィーなどのコアツール分野では依然として差が開いている。

◇アリババの傘下、AI半導体公開 エヌビディア「H20」に近い性能 (2月3日付け 日経)
→中国ネット通販最大手アリババ集団傘下で半導体を開発する「平頭哥(T―Head)」は、自社開発のAI半導体「真武810E」に関する情報を公開した。開示した一部の性能は米エヌビディアが中国向けに供給してきた「H20」に近い。

◇China’s chip champion Moore Threads sees beyond silicon with push into AI coding―Moore Threads launches AI coding suite on domestic GPU (2月4日付け South China Morning Post (Hong Kong))
→1)開発ツールをめぐる競争が激化する中、ムーア・スレッド社は主力GPUを補完するAIコーディングソフトウェアに注力している。
 2)ムーア・スレッド社は、AIコーディングツール市場への参入を目指し、MTT S5000 GPUを搭載した開発スイート「AI Coding PlanAI」を発表した。このスイートは国内のハードウェア・モデルスタック上で動作し、アリババやマイクロソフトといった競合他社に対抗できる地位を確立している。
 3)ムーアスレッド社は、自社のMTT S5000 GPUを基盤としたAIコーディングプラットフォームを発表し、チップ分野のみならず開発ソフトウェア分野にも進出した。中国国内のAIツールが勢いを増す中、この動きはマイクロソフトやアリババなどの競合企業との競争を激化させるであろう。

◇[News] HBM Expert Says Korea?China Memory Gap Exceeds 5 Years and May Even Widen Amid EUV Constraints (2月5日付け TrendForce)
→中国は韓国のメモリ大手との差を縮めていないと、ベテランの研究者が指摘する。SKハイニックスの元DRAM部門責任者であるShim Dae-yong(シム・デヨン)氏は、その差は過小評価されており、EUVへのアクセス、歩留まり、材料および共同開発の制約により5年以上も縮まらないと主張している。


【「SaaSの死」】

AIがソフトウエアサービスを代替するとの懸念が一段と強まったことから生じているこのキーフレーズについて、以下関連である。OpenAIの方針に疑問を感じて立ち上げられたAnthropicであり、最後に応酬の動きが見られている。

◇米業務ソフト株急落、「SaaSの死」警戒再び アンソロピックAI脅威 (2月4日付け 日経 電子版 07:20)
→インターネット経由で業務ソフトウエアを提供する「SaaS」関連企業の株価が3日、急落した。米AI開発新興アンソロピックの新技術公開をきっかけに、法律や金融の専門企業まで売りが広がった。幅広いソフトがAIに代替される「SaaSの死」に株式市場が警戒を強めている。

◇「SaaSの死」論の引き金 アンソロピックのAI、事務作業の自動化強み (2月5日付け 日経 電子版 06:08)
→米新興企業アンソロピックの最新のAIが3日、ネット経由で業務ソフトウエアを提供する「SaaS」企業の株価急落の引き金となった。法人向けAIに特化して成長し、法務や財務会計など幅広い事務作業の自動化を進めていることが、既存のソフト企業に脅威との見方を生んでいる。

◇Microsoftにも「SaaSの死」の影 売上4割ソフト、株価一人負け (2月6日付け 日経 電子版 08:01)
→米マイクロソフトの株価が軟調だ。5日までに2025年末比で19%安と米巨大テック企業の中でも下落が際立つ。AIが既存のソフト事業を揺るがす「SaaSの死」を投資家が警戒する中、業務ソフトへの依存度が高い。AI競争の勝ち組から一転、AIの進化が株価の重荷になってきた。

◇「SaaSの死」震源、アンソロピックが新AI 財務分析やパワポ自動化 (2月6日付け 日経 電子版 05:14)
→米AI新興アンソロピックは5日、企業の財務情報を分析できる新型AIを発表した。表計算やプレゼンテーションソフトの資料作成を自動化する。同社はAIによる作業の代替が既存の業務ソフトを駆逐する「SaaSの死」論争の震源となった企業で、技術をさらに高度化している。

◇Altman lashes out at ‘clearly dishonest’ Anthropic ads as AI spat heats up (2月5日付け CNBC)
→1)*OpenAIのCEO、サム・アルトマン氏は、アンスロピックのスーパーボウル広告を「面白い」ものの「明らかに不誠実」だと批判した。
  *アンスロピックは、OpenAIが一部のChatGPTユーザーを対象に広告テストを開始すると発表した数週間後、チャットボット「Claude」を広告なしの状態に保つ予定だと発表した。
  *アンスロピックのスーパーボウルキャンペーンはOpenAIを痛烈に批判し、「AIには広告が来る。だが、クロードには来ない」というキャッチフレーズを掲げている。
 2)アンスロピックはスーパーボウルで、クロードの広告なしの姿勢を喧伝する広告でOpenAIを攻撃した。これに対し、CEOのサム・アルトマン氏は、OpenAIが激化する競争の中で、限定的で明確にラベル付けされたChatGPT広告を準備している中、このキャンペーンは欺瞞的だと批判した。


【ラピダス関連】

想定を上回る民間出資の見込みとのこと、今後のマイルストーンへの順調な到達に期待である。

◇ラピダスへの民間出資、想定上回る1600億円超に 米IBMも検討 (2月4日付け 日経 電子版 21:30)
→最先端半導体の国産化を目指すラピダスへの民間からの出資額が2025年度の計画を上回る1600億円超となる見込みとなった。ソフトバンクとソニーグループがそれぞれ210億円を出資する最大の企業株主となる。米IBMも米当局の審査を経て出資する。これまでに2.9兆円の支援を決めた政府だけでなく、企業の間でも日本の半導体産業の復権を支援する機運が高まってきた。

◇ラピダスへ出資のJX金属、息づく「日鉱」精神 半導体材料で産業貢献―上流を読む (2月5日付け 日経 電子版 05:00)
→最先端半導体の国産化を目指すラピダスにJX金属が50億円を出資する。鉱山や銅製錬の会社から半導体企業への転身を掲げた株式上場から3月で丸1年を迎えるなか、ラピダスへの出資は転身のための大きな一歩となる。同社の創業地である茨城県ではかつて鉱山を通じて国の産業を支えたが、次は先端半導体材料の生産増強で貢献する。
 JX金属は茨城県日立市の山中に日立鉱山が開業した1905年をもって創業とする。

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