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2018年の世界半導体販売高が$469 Billion、最高更新、12月は減少

米国・Semiconductor Industry Association(SIA)より月次世界半導体販売高の発表が行われ、2018年12月とともに注目の2018年の年間データがあらわされている。その2018年は、13.7%増の$468.8 Billionとまたも最高を更新するとともに、出荷数量総計が初めて1 trillion個を上回る大きな区切りを示している。12月については$38.2 billionと、前年同月比0.6%増とぎりぎりプラス、前月比では7.0%減と減少の幅が増す内容である。2019年は伸びの鈍化を見る向きがすでに大勢であり、いろいろの要因が絡む在庫調整の一段落を経て勢いを取り戻す展開がいつになるかの読みにかかってくる。

≪2018年の世界半導体販売高≫

米国・SIAからの今回の発表内容、次の通りである。

☆☆☆↓↓↓↓↓
◯2018年のグローバル半導体販売高が、13.7%増の$468.8 Billion−2018年は史上最高の年間販売高、初めて出荷1 TRILLION個突破、しかし後半伸びが鈍化 …2月4日付け SIA/Latest News

半導体製造、設計および研究の米国のleadershipを代表するSemiconductor Industry Association(SIA)が本日、2018年のグローバル半導体業界販売高が$468.8 billionとなり、業界史上最高の年間総計、2017年総計に比べて13.7%の増加、と発表した。2018年12月のグローバル販売高は$38.2 billionで、2017年12月に対して0.6%と僅かに増加、しかし2018年11月に比べると7.0%減少した。第四四半期販売高は$114.7 billionで、2017年第四四半期を0.6%上回ったが、2018年第三四半期を8.2%下回った。月次販売高の数値はすべてWorld Semiconductor Trade Statistics(WSTS) organizationのまとめであり、3ヶ月移動平均で表わされている。

「半導体のグローバル需要は2018年に新たな最高に達し、年間販売高が最高水準となり、出荷数量総計が初めて1 trillionを上回っている。」と、SIAのpresident and CEO、John Neuffer氏は言う。「2018年後半には市場の伸びが鈍化しているが、長期的見通しは依然力強い。半導体は引き続き回りの世界をよりスマートそしてよりconnectedにし、artificial intelligence(AI), virtual reality(VR), Internet of Things(IoT)などの一連の新進技術が今後の成長に向けて非常に大きな期待がある。」

いくつかの半導体製品分野が2018年で目立っている。メモリが2018年の販売高が$158.0 billionで最大の半導体カテゴリーであり、販売高27.4%増と最も伸びている。メモリカテゴリーの中では、DRAM製品販売高が36.4%増、NANDフラッシュ製品販売高が14.8%増である。ロジック($109.3 billion)およびmicroprocessors(MPUs)などのカテゴリー、micro-ICs($67.2 billion)とで、販売高総計のトップ3製品カテゴリーとなる。2018年のほかの急成長製品カテゴリーとして、パワートランジスタ(14.4%増の$14.4 billion)およびアナログ製品(10.8%増の$58.8 billion)がある。メモリ製品の販売高なしでも、2018年の製品販売高合計は約8%増となる。

すべての地域で年間販売高は大きく増加、伸び率が次の通りである。

China
20.5%
Americas
16.4%
Europe
12.1%
Japan
9.2%
Asia Pacific/All Other
6.1%

2018年12月販売高の地域別では、前年同月比でChina, Europe, およびJapanはプラスであるが、Asia Pacific/All OtherおよびAmericasはマイナスとなっている。前月比ではすべてにわたってマイナスに落ち込んでいる。

China
前年同月比 +5.8%/
前月比 -8.1%
Europe
+2.8%/
-4.9%
Japan
+2.3%/
-2.2%
Asia Pacific/All Other
-0.7%/
-3.1%
Americas
-6.2%/
-12.4%

                    【3ヶ月移動平均ベース】

市場地域
Dec 2017
Nov 2018
Dec 2018
前年同月比
前月比
========
Americas
8.95
9.58
8.40
-6.2
-12.4
Europe
3.37
3.64
3.47
2.8
-4.9
Japan
3.24
3.39
3.32
2.3
-2.2
China
12.01
13.82
12.71
5.8
-8.1
Asia Pacific/All Other
10.41
10.67
10.33
-0.7
-3.1
$37.99 B
$41.11 B
$38.22 B
0.6 %
-7.0 %
--------------------------------------
市場地域
7- 9月平均
10-12月平均
change
Americas
9.50
8.40
-11.6
Europe
3.58
3.47
-3.3
Japan
3.40
3.32
-2.5
China
14.53
12.71
-12.5
Asia Pacific/All Other
10.61
10.33
-2.6
$41.62 B
$38.22 B
-8.2 %
--------------------------------------

「力強い半導体業界というのは、アメリカの経済的強み、国家安全およびグローバル技術リーダーシップに非常に重要である。」とNeuffer氏は言う。
「我々は、基礎科学リサーチへの強力な投資、長年の懸案である高スキルimmigration改革、そしてU.S.-Mexico-Canada Agreement(USMCA)のような自由でオープンな貿易を推進するinitiativesなど、継続的な成長と革新を促進する政策を2019年に施行するよう議会およびTrump政権に急ぎ求めていく。半導体業界、より広い技術分野、そして我々の経済をさらに一層強化するために、今年これからpolicymakersとの協働に期待している。」

※12月の世界半導体販売高 地域別内訳および前年比伸び率推移の図、以下参照。
https://www.semiconductors.org/wp-content/uploads/2019/02/December-2018-GSR-table-and-graph-for-press-release.pdf
★★★↑↑↑↑↑

これを受けた業界各紙の反応&取り上げである。

◇Chip Sales Slow, China Talks Start-After a triillion-unit year, SIA shares the view from Washington (2月4日付け EE Times)
→半導体は非常に大きな2018年であったが、2019年はどうなるか、交渉中ということかも。該業界は昨年、1兆個を上回る半導体を出荷、最高を記録、今やすべての目がWashington, D.C.に向けられて、米国と中国が世界最大の半導体市場およびsupply chainにインパクトを与える広範な貿易取引を頭をしぼって解きほぐす期待の旨。中国および米国は昨年、それぞれ20.5%および16.4%と最高の半導体販売高の伸びを示している旨。World Semiconductor Trade Statistics(WSTS)によると、2018年の売上げ総計は13.7%増の$468.8 billionと史上最高となった旨。

◇Global semiconductor sales increase 13.7% to $468.8B in 2018 (2月4日付け ELECTROIQ)

◇The chip industry can proclaim 1 trillion served-Semiconductor shipments surpassed 1 trillion in 2018 for the first time, when record sales hit almost $469 billion, industry group says (2月4日付け MarketWatch)

◇IC sales top $468bn-2018 chip sales were up 13.7% on 2017 at a record $468.8 billion, says the SIA.-SIA: Chip sales hit $468.8B in 2018, an industry record (2月5日付け Electronics Weekly (UK))

◇Chip sales had a record 2018, but a slowdown looms (2月5日付け Axios)

◇Global semicon sales up 13.7% y-o-y in 2018 to US$468.8b in 2018, says SIA (2月6日付け The Edge Markets)

◇Global semicon sales highest ever at US$468.8b in 2018 (2月7日付け The Star Online)

2016年後半から盛り返して急激な増勢そして高みを保っている世界半導体販売高の推移を追ってきているが、次の通りとなる。この12月は0.6%とやっとのことながらこれで29ヶ月連続の前年同月比増となるが、12月の販売高は2018年4-5月の販売高に戻った形であり、現下の市場状況ではさらなる低下が免れないところである。

販売高
前年同月比
前月比
販売高累計
(月初SIA発表)
2016年 7月
$27.08 B
-2.8 %
2.6 %
2016年 8月
$28.03 B
0.5 %
3.5 %
2016年 9月
$29.43 B
3.6 %
4.2 %
2016年10月
$30.45 B
5.1 %
3.4 %
2016年11月
$31.03 B
7.4 %
2.0 %
2016年12月
$31.01 B
12.3 %
0.0 %
$334.2 B
 
2017年 1月
$30.63 B
13.9 %
-1.2 %
2017年 2月
$30.39 B
16.5 %
-0.8 %
2017年 3月
$30.88 B
18.1 %
1.6 %
2017年 4月
$31.30 B
20.9 %
1.3 %
2017年 5月
$31.93 B
22.6 %
1.9 %
2017年 6月
$32.64 B
23.7 %
2.0 %
2017年 7月
$33.65 B
24.0 %
3.1 %
2017年 8月
$34.96 B
23.9 %
4.0 %
2017年 9月
$35.95 B
22.2 %
2.8 %
2017年10月
$37.09 B
21.9 %
3.2 %
2017年11月
$37.69 B
21.5 %
1.6 %
2017年12月
$37.99 B
22.5 %
0.8 %
$405.1 B
 
2018年 1月
$37.59 B
22.7 %
-1.0 %
2018年 2月
$36.75 B
21.0 %
-2.2 %
2018年 3月
$37.02 B
20.0 %
0.7 %
2018年 4月
$37.59 B
20.2 %
1.4 %
2018年 5月
$38.72 B
21.0 %
3.0 %
2018年 6月
$39.31 B
20.5 %
1.5 %
2018年 7月
$39.49 B
17.4 %
0.4 %
2018年 8月
$40.16 B
14.9 %
1.7 %
2018年 9月
$40.91 B
13.8 %
2.0 %
2018年10月
$41.81 B
12.7 %
1.0 %
2018年11月
$41.37 B
9.8 %
-1.1 %
2018年12月
$38.22 B
0.6 %
-7.0 %
$468.94 B


今後の販売高の動きを探る見方の発信の1つである。

◇Tough year seen for Malaysian semiconductor sector-Global semi slowdown seen affecting Malaysia (2月8日付け The Star (Malaysia))
→AllianceDBS Researchの進言。2年の事業活況の後2019年の世界半導体業界は伸びの鈍化を予想、マレーシアの投資家は用心深くあるべき旨。「該分野は2019年の前半に周期的な低迷を経る見込み、在庫調整期間が終わって2019年後半に戻し始める。」

Gartnerより、2018年半導体購入元のランキングがあらわされている。トップ10の顔ぶれに日本勢がここでも見当たらず、国別内訳は、米国5社、中国4社、韓国1社となっている。メモリ半導体の高値が引っ張った2018年であるだけに、この顔ぶれも変化を伴っていくと思われるが、なにしろ中国勢の伸びに注目するところである。

◇Chinese OEMs increase semiconductor buying power, says Gartner-Gartner says four Chinese OEMs were among the top 10 global semiconductor customers in 2018-Gartner: 4 of the top 10 chip buyers are Chinese OEMs (2月4日付け Information Age)
→Gartner発。2018年の半導体buyersトップ10の中に、Huawei Technologies, Lenovo Group, BBK ElectronicsおよびXiaomiが入っており、該年間リストでの中国original equipment manufacturers(OEMs)数が2017年と比べて3から4に増えている旨。Samsung ElectronicsおよびAppleが該業界ランキングでのトップ2であり、合わせて昨年購入した半導体が$476.7 billionで17.9%を占めている旨。

◇Gartner Says Four Chinese OEMs Were Among the Top 10 Global Semiconductor Customers in 2018-Top 10 OEMs Increased Semiconductor Buying Power; Huawei Moved Into Top 3 (2月4日付け Gartner)

  →2018年半導体設計TAM(total available market)によるトップ10メーカー
 ・ランキング(金額:M$):

20172018Company201720182018
2017-2018
RankingRankingシェア(%)伸長(%)
11Samsung Electronics
40,408
43,421
9.1
7.5
22Apple
38,834
41,883
8.8
7.9
53Huawei
14,558
21,131
4.4
45.2
34Dell
15,606
19,799
4.2
26.9
45Lenovo
15,173
17,658
3.7
16.4
66BBK Electronics*
11,679
13,720
2.9
17.5
77HP Inc.
10,632
11,584
2.4
9.0
138Kingston Technology
5,273
7,843
1.6
48.7
89Hewlett Packard Enterprise
6,543
7,372
1.5
12.7
1810Xiaomi
4,364
7,103
1.5
62.8
Others
257,324
285,179
59.8
10.8
Total
420,393
476,693
100.0
13.4

*BBK Electronics includes Vivo and OPPO

[Source: Gartner (February 2019)]

◇Huawei Was No. 3 Chip Buyer in 2018 (2月6日付け EE Times)

2018年の半導体販売高そして半導体購入のランキング・トップ10を見て、改めて半導体をつくる側と使う側の対比から、米中摩擦を収めないと如何に双方打撃となるか、一層感じるところである。


≪市場実態PickUp≫

【中国のIC生産】

今後5年に向けた中国のIC生産の展開について、IC Insightsがその読みを以下の通りあらわしている。国家計画に掲げる半導体自立化の道程との対比では大きな乖離を認めざるを得ないところがある。

◇China IC production forecast to show a strong 15% 2018-2023 CAGR (2月8日付け ELECTROIQ)
→IC InsightsのMcClean Report-A Complete Analysis and Forecast of the Integrated Circuit Industry、2019年版(2019年1月リリース)発。中国は2005年以降ICsの最大消費国であるが、中国国内のIC生産の大きな増加がすぐには伴っていない旨。2018年の中国におけるIC生産は同国IC市場$155 billionの15.3%を占め、5年前2013年の12.6%から上がっている旨。
さらにIC Insightsの予測では、該シェアが2023年には2018年から5.2 percentage points上がって20.5%になっていく旨。

◇China's IC Production Forecast to Double Over Next 5 Years-IC Insights: China's 5-year plan will almost double chip output (2月8日付け EE Times)
→IC Insightsの予測。向こう5年にわたって中国は、国内microchip生産を$23.8 billion/年から$47 billion/年に高め、compound annual growth rate(CAGR)が18.1%の旨。地場の半導体メーカー、Semiconductor Manufacturing International Corp.(SMIC), ChangXin Memory Technologies, Huahong GroupおよびYangtze Memory Technologies Co.がその伸びの大方を占める旨。

【Huaweiを巡る論評】

米中摩擦の動きのキーワードの1つとなっている中国テレコム最大手、Huaweiについて、さまざまな切り口での見方、評価、そして応酬が以下の通り続いている。

◇Huawei's Clout Is So Strong It's Helping Shape Global 5G Rules-Edge in standards-setting boards can lead to edge in markets -Huawei says it works with other companies as standards are set (2月1日付け Bloomberg)
→遠距離通信に大変革を起こすと約される5G技術の今後は、3rd Generation Partnership Project(3GPP)およびInternational Telecommunication Union(ITU)など深遠な名前の国際機関を通される旨。該機関は新規途上技術の標準化を行うが、セキュリティ当局は中国政府およびHuawei Technologies Co.が該技術団体における役割を高めてきており、米国で起訴されている会社に競争の優位性を与えることになると懸念している旨。

◇Huawei Sting Offers Rare Glimpse of the U.S. Targeting a Chinese Giant-Inside the FBI sting targeting Huawei-Diamond glass could make your phone's screen nearly unbreakable-and its inventor says the FBI enlisted him after Huawei tried to steal his secrets. (2月4日付け Bloomberg Businessweek)
→FBIがLas Vegasで行った最近のおとり捜査から、intellectual property(IP)盗用の可能性に関するHuaweiへの継続調査での一内面が示される旨。

◇ファーウェイ排除、通信会社困惑、5Gコスト増加懸念 (2月5日付け 日経 電子版)
→中国通信機器の最大手、華為技術(ファーウェイ)を排除する動きが止まらない旨。米司法省は米社から企業秘密を盗んだとしてファーウェイを起訴。ドイツの通信最大手、ドイツテレコムも採用の見直しを検討する旨。
ファーウェイ製品は安く、技術に定評があり欧州でも採用が広がった旨。
各社は安全保障を重視する政府と歩調を合わせながらも、次世代の高速通信「5G」の投資が増える苦渋の選択を迫られている旨。

◇Huawei's Media Mess (2月6日付け EE Times)
→多くの中国人にとって、"強い抵抗にも拘らない"Huaweiの台頭は、(毛沢東後の)現代中国そして自らの台頭の話である旨。

◇Huawei asks for 3-5 years to satisfy UK cyber concerns-Huawei wants up to 5 years to resolve UK cyberissues (2月7日付け Electronics Weekly (UK))
→Huawei Technologiesが、英国・National Cyber Security Councilを監督する議会の委員会からの評価時間について3-5年を要求の旨。「複雑で入り組んだプロセスであり、確実な結果が見えるのに少なくとも3-5年はかかる。」と、該委員会のchairman宛ての手紙でHuaweiのcarrier business group、president、Ryan Ding氏。

◇Politics Play a Role in 5G Outlook-Nokia, Ericsson could benefit from Huawei bans (2月8日付け EE Times)
→市場watcher、Dell'Oro Groupによると、中国・Huaweiは2018年第三四半期のグローバルテレコム装置売上げで28%のシェア、第2位、第3位のNokiaおよびEricssonを合わせてほぼ同じである旨。しかしこの期待の新星は、北京に向けてcybersecurityの裏口をそのシステムに組み込んでいるという西側政府の懸念からくる圧力に直面の旨。

【Apple 対 Qualcomm】

Apple-Qualcomm特許係争の現況である。

◇Apple Narrows Damages Qualcomm Can Seek in Patent Trial-Judge limits potential damages in Apple-Qualcomm patent case (2月5日付け Bloomberg)
→米連邦地裁のDana Sabraw判事が、Qualcommは2017年にAppleを提訴する前の特許侵害を巡る補償は求められないと裁定、加えて、来月San Diegoで審理に入る訴訟での特許の1件はAppleは侵害していないとする一方、スマートフォンにおけるflash-less booting技術特許が該特許のgrantingの前に公開されたとAppleは言えないとQualcommに組している旨。

人材獲得の戦い模様もあらわれている。

◇Apple, Qualcomm Fight Over Engineers-New battleground is Apple’s 500-plus-person San Diego office (2月7日付け EE Times)
→AppleとQualcommの間の全面戦争の最新の場が、人材になっており、AppleはQualcommのbackyard、San Diegoでcellularベースバンド・エンジニアを採用している旨。

Appleのmodem半導体自社開発に向けた動きが以下の通りである。

◇Apple is ramping up a new iPhone chip business (2月7日付け CNBC)
→Appleが、同社modem半導体技術活動をsupply chain unitから社内ハードウェア技術グループに移しており、社外サプライヤから購入の数年の後、同社iPhonesのkeyコンポーネントの開発を図っている兆候の旨。modemsは電話などモバイル機器の不可欠な部品であり、ワイヤレスデータネットワークスにつなぐ旨。

◇Apple puts modem engineering unit into chip design group-Report: Apple's modem chip engineers move into IC design group (2月7日付け Reuters)

【半導体研究開発投資】

この10年ほとんど伸びていない半導体業界R&D投資を改めて知るとともに、今後5年は、3D die stacking、end use応用におけるcomplexities増大、および半導体製造への挑戦課題など、意義深い伸びを期待するものである。

◇IC R&D Spending To Rise-IC Insights: Spending on semiconductor R&D will increase -Consolidation in the semiconductor industry has been a big factor contributing to lower growth rates for R&D expenditures so far this decade. (2月1日付け Electronics Weekly (UK))
→IC Insightsの予測。半導体業界R&D投資がほとんど伸びなかった10年を経て、向こう5年はcompound annual growth rate(CAGR)が5.5%となる旨。ファブレス半導体メーカー、integrated device manufacturers(IDMs)および専業シリコンファウンドリーによるR&D投資は、2017年で6%の伸び、2018年は7%で最高の$64.6 billionに達している旨。

◇Semiconductor R&D spending will step up after slowing (2月1日付け ELECTROIQ)
→IC Insightsの予測。半導体業界R&D投資がほとんど伸びなかった10年を経て、向こう5年はcompound annual growth rate(CAGR)が5.5%となる旨。ファブレス半導体メーカー、integrated device manufacturers(IDMs)および専業シリコンファウンドリーによるR&D投資は、2017年で6%の伸び、2018年は7%で最高の$64.6 billionに達している旨。3D die-stacking技術, 製造障壁, およびend-useシステムにおけるcomplexities増大などが、技術的課題の旨。

◇Semiconductor R&D Spending Projected to Rise (2月5日付け EE Times)
→IC Insights発。半導体業界R&Dが向こう10年のはじめを通してより早く伸びる見込み、半導体メーカーが多くの技術的課題に取り組み、3D die stacking、end use応用におけるcomplexities増大、および半導体製造への挑戦課題などの旨。

【STマイクロによる買収】

STMicroelectronicsが、パワー領域はじめ今後の活発な展開が見込まれるsilicon carbide(SiC)について、ウェーハメーカーのNorstel AB(スウェーデン)を買収している。

◇STMicroelectronics to acquire majority stake in silicon carbide wafer manufacturer Norstel AB (2月7日付け ELECTROIQ)
→STMicroelectronicsが、silicon carbide(SiC)ウェーハメーカー、Norstel AB(スウェーデン)のmajority stakeを買収する合意に調印の旨。

◇ST buys SiC wafer supplier-ST spends $137.5M for share of supplier of SiC wafers (2月7日付け Electronics Weekly (UK))
→STMicroelectronicsが、silicon carbide(SiC)ウェーハサプライヤ、Norstel(Norrkoping, Sweden)の株式資本55%の買収に合意、$137.5 million in cashの総合的考察で残る45%を買収する選択肢がある旨。

◇ST to Buy Swedish SiC Wafer Supplier (2月8日付け EE Times)

【米国・SIA関連】

上にも世界半導体販売高について米国・SIAからの発表に注目しているが、今回続く形で、2019年の米国半導体業界としての政策優先の視点、および新たな政府との折衝にあたるメンバー紹介、と発表されている。

◇As Washington Sets 2019 Policy Agenda, Semiconductor Priorities Central to Debate (2月5日付け SIA/Latest News)
→SIAは、米国半導体業界、さらに広く技術分野、そして我々の経済を強化する政策を進めるようTrump政権および議会と一緒に働いていく旨。以下の項目の2019年政策優先事項の包括的な目標は、米国の経済成長および革新を推進する一方、アメリカのビジネスが海外の競争相手と公平な場で競えることを確実にすることである旨。
 Trade
 Export Control
 Research
 Workforce
 Intellectual Property
 Tax
 Environment, Health, and Safety
 Anti-counterfeiting

◇Maryam Cope Joins Semiconductor Industry Association as Government Affairs Director-COPE TO WORK WITH CONGRESS, ADMINISTRATION TO ADVANCE INDUSTRY'S POLICY PRIORITIES (2月5日付け SIA/Latest News)
→米国SIA、本日発。Ms. Maryam Cope氏がSIAに入り、政府関連directorに就く旨。Cope氏は、半導体リサーチ&技術、高熟練immigrationおよび製品セキュリティなど米国半導体業界の重要な法制&規制優先事項の推進を図る旨。また、議会、White House, および連邦当局に対する業界のsenior representativeを務める旨。


≪グローバル雑学王−553≫

トルコが親日国というくだりは今まで読んだ新書でもいくつか覚えのあるところ。1890年和歌山県沖の軍艦、エルトゥールル号の遭難、そして1985年イランイラク戦争での日本人脱出がそのキーフレーズになるが、

『日本人だけが知らない本当は世界でいちばん人気の国・日本』
 (ケント・ギルバート 著:SB新書 443) …2018年8月15日 初版第1刷発行

より、前者の遭難事件の義援金集めに奔走、2年がかりの現在の価値で1億円相当を現地に持参、明治時代に20年以上にわたってトルコに住み続けた稀有な日本人、山田寅次郎の人生に迫っていく。この貢献があってこそ、後者の日本人脱出における緊急のトルコ航空特別機派遣という親日国の決断を知らされている。


第三章 おもてなし
 ―――世界を感動させた「心意気」 …その1

□日本とトルコの架け橋となった偉大な「民間外交」
 ―――山田寅次郎

〓トルコが親日国となった「エルトゥールル号事件」
・世界でも指折りの親日国、トルコ
 →そのきっかけは、日露戦争以前に起きた1つの事件
・トルコで最も有名な日本人
 →両国の絆を結んだ民間外交官として知られる山田寅次郎
 →イスタンブールには「山田寅次郎広場」があるほど
・山田は、約20年間トルコに滞在、民間大使としての役割
 →山田がトルコと関わりを持ち始めたきっかけは、トルコの軍艦、エルトゥールル号の遭難
 →1890年9月16日の夜のこと、トルコ共和国の前身、オスマン帝国の軍艦、エルトゥールル号が、和歌山県の樫野崎沖で座礁・沈没

〓救出活動に情熱をそそいだ大和男児
・このとき、大活躍をしたのは紀伊大島の村民たち
 →この島には遠浅の部分がほとんどなく、周囲は切り立った崖に
 →困難を極めた救出
・村民たちは、非常時に備えて蓄えておいた食料を惜しげもなく提供
 →遺体は、遭難場所に近い山野に丁重に葬った
 →その後、生存者は神戸港にあった和田岬消毒所に収容
・荒れ狂う海に投げ出された乗組員656人のうち、69名の命が救われた
 →日本全国から多くの義援金や見舞いの品が届けられた
 →その上、皇后陛下からはネルでできた衣服が一人一着ずつ贈られた
・その後、生存者は帝国海軍の軍艦で祖国へと送られた
 →トルコでは小学校の教科書にこのエピソードが載っている
・大島村(現・串本町)でも、5年ごとに慰霊祭を開催
 →地元の小学生は、亡くなった乗組員が葬られたお墓の清掃を続け、今でも行われている

〓義援金を携えて一躍トルコへ
・この遭難事件に衝撃を受けたのが、当時23歳の山田寅次郎
 →災難続きに深く同情、義援金を集める活動をする決意
 →1年後には、五千円(今では何千万円相当)の寄付を集めることに成功
・寅次郎は、1866年、当時の(群馬県)沼田藩士・中村家の次男として生まれた
 →6才まで沼田で生活した後、上京、茶道宗へん(ぎょうにんべんに扁)流家元・山田家の養子に
 →家元を継ぐ気はなく、言論界に入り、政治活動や出版活動にも手を広げた
・こうして多額の義援金を集めた寅次郎は、ときの外務大臣・青木周蔵に相談、自らお金を届けることに
 →オスマン帝国の首都・イスタンブールに着いたのは、1892年のこと
 →一介の民間人が、わざわざ多額の義援金を届けに来てくれたというニュースは、たちまち国中に知れ渡った
・いったん帰国してのち再びイスタンブールを訪問、大阪の中村健次郎という人物の出資を得て「中村商店」を開いた
 →やがて、1904年、彼のイスタンブール滞在中に日露戦争が勃発
 →ロシアを共通の敵国と考えていたトルコ(当時はオスマン帝国)の人々は日本の勝利に熱狂
・イスタンブールで商売を始めた寅次郎は、これをきっかけに日本の実業界に進出しようと「たばこ」に注目
 →1905年、実業家の井上保次郎や中村商店の中村久兵衛らが大阪で東洋製紙株式会社をおこし、寅次郎も監査役として加わった
 →日本最初の紙巻きたばこ用の紙製造
・当時、イスタンブールに滞在する日本人は寅次郎以外いなかった
 →のちに寅次郎が「日本の民間大使」と呼ばれるようになった理由

〓トルコ人から日本への恩返し
・1980年、隣り合ったイスラム教国・イランとイラクが戦争状態に
 →周辺諸国や欧米国家が干渉して、次第に泥沼化
・1985年、イラクのフセイン大統領が、48時間後にイラン上空を飛ぶすべての航空機を攻撃するという声明を出した
 →イランの日本大使館は、慌てて日本人に出国命令を出したが、全員が出国するには飛行機が不足
 →200人分の座席が確保できないまま、予告期限が刻々と迫ってきた
・トルコ航空が、のちに大統領になったオザル首相の特別機を出すと決断
 →2機のトルコ航空の飛行機が日本人を乗せてテヘランの空港を飛び立ったのは、予告された期限の1時間前のこと
 →親日国ならではの決断
・山田寅次郎は、明治時代に20年以上にわたってトルコに住み続けた稀有な日本人
 →日本は、もう一度、エルトゥールル号の遭難者を助けた紀伊大島の島民や、山田寅次郎のような先人の功績を思い出す必要があるのでは

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