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米国で見えたクルマの新しいビジネスモデル、製造装置に生かせるか

今年も昨年に続き、GlobalPress Connection社主催のeSummit2009に参加するため、サンフランシスコに来ている。ここも不況の波にのまれており、街中に紙コップを持ってコインを恵んでもらう浮浪者が溢れている。ユニオンスクエア付近の繁華街から少し外へ行くと、ブロックごとに浮浪者が恵んでくれと言いながら、紙コップを差し出す光景はこれまでの米国では多く見られなかった。もちろん従来も物乞いはいたが、その数はこれほど多くなかった。

サンフランシスコ市内


到着した休日に市内の繁華街(ユニオンスクエア)をぶらついたが、街は観光客であふれ、ケーブルカーも1時間待ちという状態だった。その一方で、米国国旗が出ているウエスティンホテルの先にウォルトディスニー関係のさまざまなグッズを置いてあるディズニーショップが別の店に替っていた。

ユニオンスクエアの東側にあるブランドショップは健在で、写真でわずか見えるサックス・アンド・フィフス・アベニューやティファニーはしっかりと存在感を示している。ブランドショップでの買い物客は今は中国系の外国人だ。ルイ・ヴィトンをのぞいてみようとしたら時刻は午前11時45分で、オープンは12時からですと店員が入場を断っていた。ブランドショップは外国人にはいまだに強気の存在だといえよう。

テレビコマーシャルが変わった。絶不調のクルマ産業が新車のコマーシャルではなく、ひと月レンタルのコマーシャルを流しているのである。日産のインフィニティ(日本名フーガ)が割安で、月額が399ドルというコマーシャルだ。自動車を購入するのではなくレンタルでいろいろなクルマを乗りまわすのはいかがでしょうか、というビジネスモデルに変えている。高級車を買うのではなく月額レンタルで乗るのである。

半導体製造装置は高価であるからこそ、もはや売りきりというビジネスモデルは破たんしている。この売り方を変えることにもっと知恵を絞るべきだろう。クルマは消費財とはいえ、価格が高いため、毎日買うような商品ではない。だからこそ、米国では売り方を変えている。製造装置の売り方を替えながら、どういう展開になるのか、探っていくことが必要だろう。そのうち米国や海外の装置メーカーから新しい売り方の提案が出てくる日もそう遠くはないと思う。日本はそれまで待つのだろうか。

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