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Credence社がオーディオ/ビデオ共存回路のテスターモジュールを製品化

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Credence Systems社は、オーディオとビデオ回路を搭載したLSI向けのテスター用モジュールMultiWaveインスツルメントを製品化した。このモジュールをテスターのプラットフォームDiamondに組み込むと4つの独立した、オーディオとビデオ回路搭載LSIデバイスを同時にテストできる。セミコンジャパン2007で、このモジュールと測定テストプラットフォームを展示した。

このMultiWaveインスツルメントは、特にデジタル家電用SoCやSiPなどのデジタルとアナログ回路が混在するような半導体チップのテストを狙っている。デジタル家電チップは平均単価が安いため、並列に多数のチップを同時処理し、かつアナログ回路とデジタル回路との同期をとりながらテストする。加えて、デジタル家電製品のライフサイクルは短いため、テスターを取り換えなければならない。そのたびにキャリブレーションが必要になり、手間と時間が余分にかかってしまう。

MultiWaveはモジュールボードであるため、テスター本体を取り換える必要はなく、ボードを取り換えるだけで従来のテスター本体がオーディオ/ビデオ搭載LSIをテストできるようになる。プラグアンドプレイ方式でボードを差し込めばよい。


MultiWaveインスツルメント・モジュールボード
MultiWaveインスツルメント・モジュールボード

このモジュールボードを使うと、ビデオ成分2チャンネルと、オーディオ成分2チャンネル(左右)を同時にテストできる。合計4チャンネル分の任意波形をMulti_Wave AWGが発生させ、ボード内のMulti_Wave Captureがそれぞれ4チャンネル分の波形を捉える。ビデオ用のチャンネルには分解能16ビット、サンプリング周波数最大250Mサンプル/秒の波形を発生でき、オーディオ用のチャンネルには分解能24ビットで最大765kサンプル/秒の波形を発生できる。加えて、4つの独立したデジタイザチャンネルもある。

このモジュールを組み込むテスト用プラットフォームであるDiamondは、10ないし40スロットの組み込みモジュールを収容し、最大3360チャンネルのデジタルポート、最大16のRFポートを持つ。オフィス空間で使え、冷却方式も通常の空冷ですむ。

Credence社はこのデジタル家電チップ向けモジュールを日本向けに発売すると同時に、デジタル家電に強い日本市場を強化するため、日本法人の社長に日本人である山之内壽彦氏を就任させた。

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