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最大出力800mAの昇降圧DC-DCコンバータをリニアが発売

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 リニアテクノロジー社は、出力電流が最大800mAで、昇圧も降圧も可能なDC-DCコンバータを製品化、LTC3538として販売を開始した。リチウム(Li)イオン電池の電圧が4.2Vから3V以下に変動しても、出力には例えば3.3Vの電圧を常に供給する。

出力電流が最大800mAと比較的大きいため、マイクロHDDやMP3プレイヤー、デジタルカメラなどに使える。出力電圧3.3Vで負荷電流200mAのときに入力電圧が、2.4Vから5.4Vの範囲で変化しても効率は常に90%以上を保持する(図)。このため電池が長持ちする。

リニアテクノロジー LTC3538

Liイオン電池の電圧、すなわち入力電圧が出力電圧よりも下がったときに昇圧し、Liイオン電池を充電した直後のように出力電圧よりも高い場合に降圧させる。これによって出力に例えば3.3V一定という電圧を供給するわけだが、DC-DCコンバータ内部では昇圧と降圧とでは回路がまったく違う。通常は、昇圧(ブースト)コンバータと降圧(バック)コンバータは使い分けていた。今回は、内部に自動切り替えスイッチを設けて切り分けている。昇圧に必要な外付けコイルは1個だけですむ。出力電圧の範囲は、1.5Vから5.25Vまで。

内部のスイッチングレギュレータの周波数は部品の小さくでき、かつノイズの少ない最適な1MHzを利用する。加えて、ノイズを削減するため、ソフトスタート回路を内蔵している。回路短絡時の保護回路や、加熱保護回路も内蔵している。オン抵抗0.17ΩのnチャンネルMOSFET2個と同0.2ΩのpチャンネルMOSFET2個を内蔵する。大きさ2mm×3mmで8端子のDFNパッケージ入り。鉛フリーの製品も入手可能。1000個以上購入時の単価は340円から。


連絡先: リニアテクノロジー(株)マーケティング (03)5226-7291

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