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2mm×3mmと小型ながら耐圧30VのバッテリチャージャーIC

 米Maxim Integrated Products社は、入力耐圧が30Vと大きい、リチウムイオン電池充電用バッテリマネジメントIC、MAX8804Y/MAX8804Zを発売した。

レギュレーションが不十分なACアダプターを入力に使ってもDC30Vまで許容できる。加えて、USB端子からの入力にも使え、こちらは16Vの電圧にも耐えられる。熱を安定化するサーマルレギュレーション回路と定電圧・定電流回路を内蔵しているため、急速充電しても過熱状態にはならない。

このICは2mm×3mmと小さな8ピンのTDFNパッケージに収容しているため、携帯電話やPDA、音楽プレーヤーなどの携帯機器に向く。電流検出回路やパワーMOSFET、過電圧保護回路を内蔵しており、逆流防止のためのショットキーダイオードを外付けする必要がない。

SET入力端子を使って急速充電電流を調整できるというフレキシビリティがある。入力がACアダプターかUSBアダプターかは自動判別でき、ACアダプターの場合は充電電流を400mAから700mAまで50mAステップでSETのシリアルインターフェース端子を使ってプログラムできる。USBアダプターの場合は、95mAか380mA、475mAのいずれかを選択する。バッテリ充電状態インジケータと、電力OKインジケータ、USB入力検出出力をアクティブ・ローでモニターできる。動作温度範囲は、-40℃から+85℃まで。

二つのICの違いは、充電シーケンスが違うこと。急速充電する前にMAX9904Zは予備充電としてまず2.5Vまで上げておくが、MAX8804Yは予備充電が必要ない。単価は、米国内のFOBで2500個以上購入する場合に1.4米ドルから。

連絡先:http://japan.maxim-ic.com

MAX8804Y/MAX8804Z
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