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SEAJの09年製造装置国内市場予測は半導体が2年連続マイナス、FPDは30%増

日本半導体製造装置協会(SEAJ)が2008年度から2010年度まで3年間に渡る半導体およびFPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置市場の見通しを日本市場と日本製装置について発表した。その結果、日本市場における半導体製造装置は2008年度が36%減の6844億円、2009年度は25%減の5133億円、FPD製造装置は2008年度が1437億円と横ばい、2009年度は30%増の1867億円と予測した。

日本市場における半導体/FPD製造装置に対する販売額予測
日本市場における半導体/FPD製造装置に対する販売額予測


日本市場という定義には、日本製の製造装置メーカーの販売額と海外製の製造装置メーカーの日本市場における販売額の両方を含んでいる。日本市場に対するSEAJの予測には、2008年度上期に国内半導体メーカーの業績が一部のメーカーを除き減収減益となったことを受け、投資を抑えたことが原因だとしている。特に、「メモリーは原価をはるかに下回るレベルに製品単価が下落しており、ほとんどのメモリーメーカーで投資の先送りがされ、設備投資は微細化投資に絞り込んだ動きとなっている」としている。


日本製半導体/FPD製造装置の販売額予測

日本製半導体/FPD製造装置の販売額予測


日本製半導体製造装置は2008年度、2009年度とも2ケタ台のマイナス成長で、2008年度が52%減の8885億円、2009年度は18.5%減の7242億円と予測している。FPD製造装置は2007年度に設備投資抑制の反動を受け2008年度は海外パネルメーカーの積極的な投資再開により40%増の5265億円だが、2009年度は30%減の3686億円の見通しとなった。SEAJでは、「世界的な景気後退による需要の落ち込みにより、液晶パネルは著しく供給過剰な状態になっている。2011年の地デジ対応、生産調整などにより、2010年後半から需給バランスが改善すると見込まれている」とする。

金額の大きい半導体製造装置は、日本製、日本市場とも2010年度には2008年度並みまで回復すると見ている。

これらの予測は、SEAJの調査部会およびFPD統計専門委員会による需要予測とSEAJ理事・幹事会社21社による市場規模動向調査結果を総合的に議論・判断し、SEAJの総意としてまとめた結果だとしている。


(2009/01/13 セミコンポータル編集室)

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