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パーム型PC市場、13四半期連続、マイナス成長

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07年Q1は前年同期比40.6%減の90万台売り上げ

世界のパーム型PC市場は、ユーザー嗜好が携帯電話や他のコンシューマーエレクトロニクス製品に加速していることを受けて、13四半期連続で下降を続けているとの発表が、IDCからなされた。2007年第一四半期の同市場は、前期比36.3%減、前年同期比40.6%減の91.9万台となった。同市場ではトップ5社にあったDellが本市場からの撤退を発表している。

Dellの撤退は、パーム型PC市場の下降を加速させることになると、IDCのアナリストは見ている。従来パーム型PCに特有の機能であった、パーソナル情報管理は、いまや統合型携帯機器にも搭載されており、こうした統合型携帯機器の人気上昇と、ラップトップ型PCの価格下落が、パーム型PC市場に大きなプレッシャーとなったと見ている。パーム型PCにマルチメディア機能やGPS機能を搭載して需要喚起を図ったものの、マルチメディアプレーヤやパーソナルナビシステム機器自体が斬新で機能を豊富に持ったものが登場したことにより、パーム型PC市場の回復を図ることができなかった。

2007年Q1と前年同期のパーム型PCトップ5社の売り上げシェア
2007年Q1のパーム型PCトップ5社のシェア

2006年Q1のパーム型PCトップ5社の売り上げシェア

Palmは圧倒的首位であるものの、出荷台数で30万台を割った。2005年後半に市場に投入したPalm Z22、Palm TXの後継機種をまだ発表していないが、同社製品の信仰ユーザー向けに新製品を出す予定は変更していない。しかし同時に、同社は機能統合携帯機器、Treoを発表、これらが同社の収益に寄与している。
2位のHPも同じく出荷台数を落として19.9万台となった。同社は新製品に積極的姿勢をみせており、モバイルメディア向けrx4240、旅行のお供としてrx5915を投入している。同社は機能統合携帯機器も開発に力を入れており、最近、非QWERTYの統合デバイス、510 Voice Messengerを発表した。
Mio社は、トップ5社の中では、唯一下げ幅も大きくなく、シェアを伸ばしたメーカー。P350とP550の2つの製品をプロダクツポートフォリオに加えている。同社はGPS性能とPIM機能での差異化を図っている。

Dell社は、2002年の市場参入以来初めて四半期の出荷において10万台を下回った。市場からの撤退については、本年中は、在庫一掃のため、引き続き出荷される予定。

シャープはZaurusの製品群を持つが、主要ベンダーでは一番大きな下降となった。市場はすべて日本となっている。

以下、Medion、ASUSTeK、Acerと続く。

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