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中国IC後工程拡大を支える外資系企業

アレグロレポート

 2005 年の中国の半導体生産は、前年比約35%伸びて162 億米ドルに達している。2005 年中国IC 総生産数量は270 億個と前年比23%増加した。今後5 年先には、中国IC 産業の年平均伸び率は約20%と予測され、2010 年には500 億米ドルに達すると見込まれる。これに伴い、中国IC パッケージング・テスト産業規模も拡大していく。このIC パッケージング・テスト産業を支えているのは中国に拠点を有する外資系企業である。

 2005 年の中国IC パッケージング・テスト産業売上高は351 億元(4,914 億円)に達し、前年比19%増加した。
 現在、リストアップされている中国のIC パッケージング・テストメーカーは64 社ある。このうち、地場企業が21 社、43 社が外資企業である。これらの外資企業は、主に親会社から受注して生産をしている。外部からの受注は少ない。

 中国IC パッケージング・テスト産業の最大集約地は、長江デルタ地区である。長江デルタにあるIC パッケージング・テスト企業は合計38 社である。しかし、2005年にインテルが成都でパッケージ・テストの新規工場を建設し、量産を開始した。中芯国際(SMIC)と宇芯集成電路封装測試公司もパッケージ・テスト工場を成都に建設した。これにより、西部地区は中国半導体後工程の新興集約地になりつつある。マレーシアのCARSEM は2005 年に蘇州に半導体組み立て・テスト工場を設置し、AMD はCPU 組み立て・テスト工場を蘇州につくった。ASAT は東莞にパッケージ・テスト工場をつくり、ST マイクロは深センに第2工場の建設を着手した。これらの企業は、2006 年の中国IC パッケージング・テスト産業の拡大に貢献すると思われる。

 SMIC(成都)は、IC 組み立て・テストの年間生産能力は4.32 億個、バンプが30万個である。この工場の立ち上げ初期には、TSOP、TSSOP、PDIP などのパッケージングが中心であり、月産1 億個にする計画である。ASAT(東莞)は、小型化、高速化、低コストを目標として、LPCC、FBGA、FC、TAPP 製品に注力している。
 2005 年中国IC パッケージング・テスト企業上位10 社のうち、地場企業または中国出資企業は僅か2 社であり、その他は中国に拠点を構えている外資系企業である。第10 位のフィニックス(楽山)がディスクリートの後工程に取り組んでいるが、他の9 社はIC の後工程である。上位9 社の2005 年売上高は合計で221 億元(3,094 億円)と同年中国IC パッケージング・テスト産業売上高の63%を占めている。このように、この上位9 社は中国IC パッケージング・テスト産業を支える重要な位置付けである。


中国ICパッケージング・テスト企業


セミコンダクタポータルのコンテンツパートナー、アレグロ インフォメーション・インク(以下アレグロ)による、中国のエレクトロニクス・半導体・液晶分野のマーケット情報です。アレグロは、同社独自の調査及び、中国国家統計局、CCID、中国電子報、経済参考報、国際金融報などから得たフレッシュな情報をベースに、特に中国のIT、エレクトロニクス、半導体・液晶関連の情報収集・提供、分析、調査を行っています。今回、提供したのは、同社の月刊レポート「中国レポート:Electronics and Semiconductor China」の2006年7月号からの一部抜粋です。

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