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CMOSイメージセンサー市場、2011年までのCAGR14%見込む

07年Q1の減速感、夏には回復か

2007年低調にスタートしたイメージセンサー市場は、今夏、固い成長が見込まれ、年間11%の成長となり、82億ドルに達するとの見通しがIC Insights社より発表された。CCDと合わせたCMOSイメージセンサーの市場は2006年から2011年にかけて、年平均成長率14%となり、2011年には143億ドルに達する見込み。

2007年第一四半期は、カメラ付携帯電話の在庫調整やデジタルカメラの低調な伸びなどによって、イメージセンサーの売上高は前期比6%減の連続四半期マイナス成長となった。しかし、前年同期比6.5%増となったイメージセンサー市場は18億ドルに達した。IC Insights社では、イメージセンサーの売上高は、2005年の63億ドル、2006年の74億ドルに比べて、2007年には前年比10.7%増の82億ドルとなると見ている。

CMOS Image Sensors Overtake CCDs

イメージセンサーの出荷量は2006年Q3をピークに、アジアのカメラ付携帯電話市場の在庫調整等が原因となって下降している。しかしQ1を終えて、CMOSイメージセンサーメーカーから、市場の安定化や上向き傾向に期待感が上がっている。高解像度の写真はビデオ録画を備えた高度エンベッデッドカメラ搭載の携帯機器を求める消費者動向が、1.3メガピクセル以上のCMOSイメージセンサーへの新規需要を喚起している。また、オートフォーカス機能内蔵を可能としたCMOSイメージセンサーは、2007年後半、カメラ付携帯電話の平均単価を引き上げることも確実視されている。

CMOSイメージセンサーは、全イメージセンサー市場の65%を占めている。CCDは低消費電力のCMOS技術に対してシェアを下げる方向にある。IC Insights社は、CMOS イメージセンサー市場は、2007年24%増の伸びとなり55億ドル規模になり、一方でCCDは9%現の26億ドルとなると予想している。

企業別売上を見ると、2006年のCMOSイメージセンサー売上首位は、Micron Technologyで、8.45億ドルとなった。STMicroelectronicsが5.4億ドルと続く。かつて最大のCMOSイメージセンサーメーカーであった、OmniVision社は、5.2億ドルとなり3位となった。

しかし、首位のMicronは2007年に入り苦戦しており、07年Q1の同社の売上は、前年同期の2.44億ドルに比べて36%現の1.56億ドルへと落ち込んでいる。同社は携帯機器市場の軟化、競合の激化、低価値のVGAカメラ付携帯への消費者嗜好のシフトなどを、減退の理由として挙げている。

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