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世界の製造装置販売、4ヵ月連続前年割れ

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SEAJ(日本半導体製造装置協会)とSEMI(Semiconductor Equipment and Materials International)およびSEMIジャパンが共同で、2008年1月分の世界の半導体製造装置販売統計を発表した。これによると、世界の半導体製造装置は昨年の10月以来、4ヵ月連続前年割れを記録した。

半導体製造装置 月別売上推移


今回の統計では2007年の10月〜12月の数字を確定し、2008年1月の数字を暫定として公表した。これによると、1月の世界の装置販売金額は、32億4800万ドルと対前年同期比で-6%と落ち込んでいる。

昨年8月以来5ヵ月間、製造装置のB/Bレシオ(販売額に対する受注学の比)は1.0を割っており、景気のこの先行指標からは先行きが危ぶまれている。これを裏付けるように現実の装置販売金額は昨年を下回っており、この先も楽観視はできない。というのは、このB/Bレシオは3ヵ月程度の先行指標といわれているため、実際の販売額そのものが4ヵ月続いていることから、少なくとも3ヵ月この先も前年割れを覚悟する必要がある。

地域的には、2007年度最も市場の大きかった台湾の販売額が徐々に小さくなってきているのが気にかかる。年末にTSMCやUMCが2008年の投資額を控えるという発言をしていたことから今年の台湾市場も昨年ほどは期待できない。


半導体製造装置 地域別市場月推移


最近はサブプライムローンの影響がどの程度続くのかさえ見えない状況になってきており、ドル安傾向に拍車がかかっている。米国の消費市場の冷え込みだけではなく、世界の金融市場そのもののダメージが一体どのくらいかさえまだ見当がついていない。金融市場から製造業市場への波及が一体どのくらい見積もれるのかどうか、ということも今回は未曾有の経験だけに先行きにはまだまだ警戒が必要だと見るべきだろう。

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