ファウンドリ市場は今後も2桁成長、2021年は23%成長へ
ファウンドリ市場が2021年には前年比23%成長の1072億ドル(約12兆円)の市場に発展する見込みであると市場調査会社のIC Insightsが発表した。一口にファウンドリ市場といってもTSMCやUMCのようなファウンドリ専門企業と、IntelやSamsungのようなIDM企業があるが、今回の調査はそれらを合計したもの。
図1 全ICファウンドリ事業市場、2桁成長続く 出典: IC Insights
米アリゾナ州スコッツデールにあるこの調査会社は、873億ドルという過去最高を記録した2020年によりもさらに成長して2021年には初めて1000億ドルを突破すると見ている(参考資料1)。ファウンドリは成長市場だけに2025年までにCAGR(年平均成長率)11.6%という2桁成長で、25年には1512億ドル(16.6兆円)になると予測する。
2021年の成長率の内、ファウンドリ専門企業は、同24%増の871億ドルとなり、ファウンドリ平均よりも1%大きい。また2020年のファウンドリ専門企業は同23%成長したが、これよりも大きい。また、2025年までの予想ではファウンドリ専門企業はCAGR 12.2%成長で、2025年には全ファウンドリ市場の82.7%を占めるようになると見ている。ちなみに2021年におけるファウンドリ専門企業の割合は81.2%だから、ファウンドリ専門企業の方が伸び率が大きいと予想している。
今の所、ファウンドリ部門を持つIDM(設計から製造までを持つ垂直統合型の半導体企業)ファウンドリ市場は、ほぼSamsungだけだが、今年は18%成長し201億ドルになると見込んでいる。2025年までにはIntelも参加するがCAGR 9%成長で2025年には261億ドルに成長すると見ている。
Intelは、7nmプロセスでTSMCやIntelに遅れていたため、5nm/7nmの先端プロセスは彼らのファウンドリを使いながら、自らは14nm/28nmプロセスでファウンドリビジネスをやっていく。数年後にはTSMCにキャッチアップする計画を立てている。
参考資料
1. "Foundry Market Tracking Toward Record-tying 23% Growth in 2021", IC Insights (2021/09/22)