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Gartnerが示した2021年の世界半導体市場は16.9%増の5451億ドル

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2021年の世界半導体市場を米市場調査会社のGartnerは、16.9%成長という予測を発表した。中でも自動車向け半導体の伸びは28.9%増と最も高く、民生用が21.7%増と続く。Gartnerは、昨今の半導体の供給不足についても言及し、供給不足が解消されるのは2022年第2四半期以降になると見積もっている。

2021年の半導体市場見通し

図1 2021年に想定される半導体の応用別市場 出典:Gartner


2021年第1四半期における各社の業績がほぼ確定したところで、半導体供給不足も考慮に入れながら予測を打ち立て今回の見通しとなった。成長が最も見込める自動車向けの半導体は499億800万ドルと予想されるが、半導体の絶対額が最も大きい分野はやはりコンピュータとワイヤレス(スマートフォン)分野である。それぞれ11.7%増の1606億8200万ドル、20%増の1581億8800万ドルとなっている。いずれの分野にも使われるストレージ(NANDフラッシュ)分野は16.9%増の376億ドルと見ている。

今年の成長は、半導体需要が高まり供給不足が続くためである。Gartnerは、半導体の供給不足が解消され、通常の状態(需要と供給のバランスがとれること)に戻るのは2022年の第2四半期と見ている(図2)。


半導体の供給難は2Q22に解消の見込み

図2 半導体の供給不足を解消するまでの見通し 出典:Gartner


Gartnerは、半導体の需給状況を、厳しい供給不足とやや供給不足、需給バランスの取れる時期の三つの時期に分け、厳しい供給不足は2021年第3四半期まで続くと見ている。今年の第4四半期と来年の第1四半期はやや供給不足状態と見ており、供給不足が解除されるのは来年の第2四半期になるとしている。

半導体プロセス工場の稼働率は高い状態が続いており、供給不足を解消するためにはこの稼働率を維持する必要がある。ただし、ガートナージャパンの山地正恒氏は、中国の電子機器メーカーが2020年後半に6ヵ月分の在庫を積み増しした上に、大量の受注が入ったことから今回の供給不足が生じたとして、現在でも売れないチップがあるため、(高水準の稼働率)注意する必要があるとしている。

長期的には半導体市場は2025年までに6492億ドルになるとGartnerは予想しており、その中でも市場の伸びが最も大きい分野は自動車用で、次が工業用、そしてストレージになっている。もちろん、ワイヤレスや有線(光ファイバなど)、コンピューティングの分野も伸びるが、全体のシェアから見ると少し下がるようだ(図3)。


半導体市場予測 1Q20最新版

図3 2025年に6492億ドルと期待される世界半導体市場と成長分野 出典:Gartner


図3は、2025年の市場と2020年のそれとの差を表した図であるが、クルマの伸びはもはやワイヤレス(ほとんどがスマホ)に近づくほどになっている。ただし、車載半導体でもシャシーやボディ用の半導体は昔からある分野であり、今後は電気自動車(EV)と自動運転(ADAS)に新たな市場が出てくるため、クルマの伸びはこの二つの市場が占めている。

(2021/05/12)

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