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2020年Q1の半導体製造装置は13%増、SamsungはNANDフラッシュ工場新設

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2020年第1四半期における半導体製造装置販売額は、前年同期比13%増の155.7億ドルを記録した。SEMIが発表したこの数字から、1〜3月は新型コロナウイルスの影響はまだ出ていないようだ。このデータは日本のSEAJ(日本半導体製造装置協会)の協力を得て世界80社をカバーしたもの。

表1 半導体製造装置販売額 単位は10億ドル 出典:SEMI、SEAJ

表1 半導体製造装置販売額 単位は10億ドル 出典:SEMI、SEAJ


表1の中で、特に中国向けの販売額の伸びは大きく、前年同期比48%増の35億ドルに達し、日本の16.8億ドルの2倍以上にもなった(参考資料1)。今のうちに製造装置を揃えておこうという構えが感じられる。

また、例年第1四半期は、クリスマスシーズンで大きく伸びる第4四半期より販売額が少なくなるが、今年は13%減にとどまっている。前期比で最も大きく伸ばしたのは韓国で、SamsungがNANDフラッシュの新工場を平沢事業所に建設しており(図1)、そのための設備投資だと見られる。


図1 韓国平沢地区に建設中の3D-NANDフラッシュ専用工場 出典:Samsung Press release

図1 韓国平沢地区に建設中の3D-NANDフラッシュ専用工場 出典:Samsung Press release


図1はSamsungが建設中の平沢事業所内3D-NANDフラッシュ専用工場で、2021年後半の量産開始を目指す。「この不透明な時期においてもメモリのリーダーシップを維持し、最適なソリューションを提供し続ける」と同社のMemory Global Sales & Marketing担当上級VPのCheol Choi氏は述べている(参考資料2)。Samsungは、AIとIoT、5Gによって加速する第4次産業革命に対応するためには、中長期的にNANDフラッシュの追加投資が必要だとしている。100層を超える3D-NANDメモリの量産を目指すようだ。


参考資料
1. First-Quarter 2020 Global Semiconductor Equipment Billings Up 13 Percent Year-Over-Year、SEMI Press Release (2020/06/02)
2. Samsung Announces New NAND Flash Facility to Address Future Data Center and Mobile Demands (2020/06/01)

(2020/06/03)

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