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IC Insightsは今年の半導体市場を4%増と予測

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市場調査会社のIC Insightsは、2016年の世界電子機器生産額は前年比2%増の1兆4570億ドル、世界半導体生産額は同4%増の3674億ドルになると発表した。これに伴い、製造装置市場は同1%減の654億ドル、半導体関連材料は同4%増の475億ドルと予測している(図1)。

図1 世界の電子機器・半導体・製造装置・材料の各市場見通し 出典:IC Insights

図1 世界の電子機器・半導体・製造装置・材料の各市場見通し 出典:IC Insights


市場調査会社は、一般に今年の半導体市場を悲観的に見ており、WSTS(世界半導体市場統計)は1.4%増と低め、TrendForceは0.6%減と見ている。IC Insightsの見通しはむしろ楽観的でさえある。どこの調査会社も同じだが、2016年を低成長と見るのは、世界的経済、特に中国経済の減速だ。これまでパソコンやデジタルテレビ、スマートフォン、自動車などの成長をけん引してきた中国は消費マインドが冷え込み、2016年のGDP成長率は6.3%に留まると中国政府が予測している。

一方、米国経済はまだ本調子ではないが、やはり世界経済をけん引するのは米国である。2015年での世界のGDPの22%が米国。IC Insightsの見通しでは、2015年の半導体市場は1%減の3536億ドルに沈んだが、今年はその反動で4%増になるとしている。半導体全体の内、ICが4%増だが、OSD(ディスクリートとセンサ、光エレクトロニクス)は5%増とする。

世界半導体の数量は非常に増えた。2015年には8400億個が出荷され、2018年には1兆個の大台に乗ると予想する。半導体販売額は2015年に1%減だったが、半導体の出荷数量は前年比5%増えた。2015年も同様に5%増えると見ている。ICの平均単価は2020年までほぼ一定で推移すると見ている。

半導体を製造する装置は2015年に659億ドルだったが、2016年には1%減になりそうだ。設備投資はフラッシュメモリとファウンドリがメインでDRAM投資は減ると見ている。

(2016/02/10)

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