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半導体製造装置、しばしの安定期に

2014年9月における日本製半導体製造装置のB/Bレシオは、0.93となった。販売額は前月比5.5%増の1038億7600万円だが、受注額が前月比1.3%増の970億200万円、と微増にとどまったからだ。これはSEAJ(日本半導体製造装置協会)が発表したもの。

図1 日本製半導体製造装置の受注額・販売額・BBレシオ 出典:SEAJ

図1 日本製半導体製造装置の受注額・販売額・BBレシオ 出典:SEAJ


2014年の7月からずっと1.0を下回っているが、心配するレベルではないように見える。3月の駆け込み需要という異常値が4月、5月にも影響を及ぼしたと考えると、受注と販売額はバランスがとれていると考えることが自然だろう。各月の数字は、3ヵ月の移動平均値で表しているため、ある月が異常に高い、あるいは低い数字を示すと、その3ヵ月間はずっとその異常値が反映されている。3月と、4月5月とはほとんど変わらないため、実際の4月、5月の数字はここで表されている数字よりもずっと低いと考えられる。そうすると、4月から9月までは、受注額・販売額共ほぼ同程度のレベルで推移しており、まだ安定期にいると考えられる。


図2 日本製FPD製造装置の受注額・販売額・BBレシオ 出典:SEAJ

図2 日本製FPD製造装置の受注額・販売額・BBレシオ 出典:SEAJ


FPD製造装置は、3月の駆け込み需要という側面は見られないが、販売額は昨年の12月からほぼ長期低落傾向にある。また、受注額は3〜5月の間は高め安定していたように見えるが、5月以降はずっと下がりっぱなしになっており、これは非常に懸念される。受注額と同時に販売額も下がっており、そしてBBレシオも下がっている。まずい材料ばかりだ。

(2014/10/28)
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