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ファブレス半導体ランキング、スマホプロセッサ企業が急伸

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2013年のファブレス半導体世界ランキングが発表された。IC Insightsが発表したこのトップ25社ランキング(表1)では、上位3社は昨年同様、Qualcomm、Broadcom、AMDだが、4位に躍進したのはMediaTek。中国市場向けに華為などの大手スマートフォンメーカーに入り込めたことが伸びた要因だ。

表1 2013年世界ファブレス半導体トップ25社 出典:IC Insights

表1 2013年世界ファブレス半導体トップ25社 出典:IC Insights


地域別では、米国が圧倒的に強く25社中14社(あるいは15社)を占めた。他は台湾5社、中国2社、欧州2社、シンガポール1社(Avagoはカリフォルニアにも本社を持つ)、日本はメガチップス1社となっている。

中でも伸び率が最も大きいのは、中国のSpreadtrum社、次がMediaTek、3番目がQualcommである。いずれもスマートフォンやタブレット用のアプリケーションプロセッサを設計している。

2014年はさらに順位の大きな変動があるはずだ。MediaTekは2014年3月にMStar買収を完了し、AvagoはLSIを、今年中に買収するからだ。

ファブレス半導体業界の成長率は、半導体産業全体の伸び率よりも依然として高い。WSTS(世界半導体市場統計)によると、2013年の半導体産業は前年比4.8%の成長だった。これに対して、ファブレス産業は8%という伸び率を示した。半導体をICと言い換えても同じことが起きている。IC Insightsによると、1999年から2013年までの間に、IC産業の方がファブレス産業よりも伸び率が大きかった年は2010年だけであり、それ以外の年は全てファブレスの方が高い伸び率を示した。2010年はメモリ需要が大きく、IDMのメモリメーカーが大きく伸びたことによる。2013年にはファブレス産業はIC全体の29.2%を占めるようになった(図1)。29.2%という数字は過去最高。


図1 全IC産業に対するファブレス産業の比率は増加傾向 出典:IC Insights

図1 全IC産業に対するファブレス産業の比率は増加傾向 出典:IC Insights

(2014/05/09)

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