セミコンポータル
半導体・FPD・液晶・製造装置・材料・設計のポータルサイト

MEMSを中心とするセンサ/アクチュエータ市場が今年14%成長へ

|

今年はセンサ/アクチュエータ市場が前年比14%増の99億ドルに達しそうだという予測を市場調査会社のIC Insightsが打ち出した。これは、同社が光エレクトロニクス、センサ/アクチュエータ、個別半導体の3つのジャンルの市場予測レポートを発行したが、その一環で明らかにしたもの。

図1 センサ/アクチュエータ市場の予測 出典:IC Insights

図1 センサ/アクチュエータ市場の予測 出典:IC Insights


センサ/アクチュエータ市場は2011年から2013年まで足踏み状態が続いていた。リーマンショックの後、2010年、11年までは順調に推移していたが、2013年まで売上額はほぼ横ばいで推移していた。しかし、個数は2011年の85億個から2013年には100億個に増加した。すなわち平均単価が下がり続けていたことになる。

スマートフォンにセンサが大量に使われ始めてから毎年10億個単位で増えていたが、スマホ部品の在庫調整や、それに伴う平均単価の減少、慎重なシステムメーカーの購入遅延などによって、横ばい状態が続いたと見ている。2012年から2013年の成長率はわずか0.3%の87億ドルにとどまった。

2014年に2桁成長を見込む理由を、IC Insightsは、世界経済の回復と新しいシステム応用が市場を活性化させるためと見ている。2013年から2018年にかけてのこの市場の年平均成長率CAGRは11.7%と見ており、18年には151億ドルに達すると見込んでいる。

これからの市場のドライバとなる応用分野は、多数のセンサを搭載したスマホ、ウェアラブルデバイス(スマートウォッチやワイヤレスの医用デバイス、個人の運動量トラッカーなど)、IoT(Internet of Things)応用、RFフィルタ用のアクチュエータ、ピコプロジェクタ、薬剤調合や病気分析、DNA解析などに使うLoC(Lab on chip)ツール、マイクロフォン、指紋IDセンサ、自動車ADAS用の大量のセンサなど。

センサだけの成長率は2013年に3%で、売上額は2012年の53億ドルから54億ドルに増加した。2013年に特に伸びたセンサは圧力センサで、16%増の13億ドルに達した。スマホやタブレット、医用機器、組み込み機器、自動車などで成長した。しかし、加速度センサとジャイロセンサは2%減の25億ドルに留まった。磁気センサも1%減の14億ドルだった。アクチュエータ製品は4%減の33億ドルだった。ドルの合計額が少し合わないが、これは端数を考慮していないため。

2014年に成長するセンサは、圧力センサが18%増の16億ドル、加速度/ジャイロセンサが15%増の29億ドル、磁気センサが13%増の16億ドル、アクチュエータもプラス成長で11%増の36億ドルと見込んでいる。

(2014/04/17)

月別アーカイブ