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台湾Powerchip、ファウンドリ変身に成功、6位に躍進

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米市場調査会社IC Insightsは、2013年の世界のファウンドリ企業トップ13社のランキングを公表した。ファウンドリ企業にはファウンドリ専門とIDMのファウンドリ事業部門があるが、上位の企業にはファウンドリ専門企業が多い。2013年、台湾のPowerchipがDRAM企業からファウンドリ専門へと変身し、6位に躍進した。

表1 2013年世界のファウンドリ企業トップ13社 出典: IC Insights

表1 2013年世界のファウンドリ企業トップ13社 出典: IC Insights


2013年ファウンドリ企業の1位は、TSMCで198億5000万ドル(約2兆円)と2位GlobalFoundriesの42億6100万ドルを大きく引き離している。3位UMC、4位Samsung、5位SMICという順は、前年と同じだが、6位には前年8位のPowerchipが躍進した。

PowerchipはもともとDRAMメーカーだったが、2011年に自社ブランドのDRAM生産をやめることを宣言し、LCDドライバやCMOSイメージセンサ、フラッシュメモリ、パワーマネジメント ICなどを自社ブランドおよびファウンドリとして生産していた。DRAMはエルピーダ向けにファウンドリとして生産していた。

2011年のPowerchipのファウンドリ部門の売り上げは、全社売り上げの29%に当たる3億7400万ドルにすぎなかったが、2012年には同67%に当たる6億2500万ドルへと増やした。そして2013年には100%ファウンドリ専門に変身し、11億7500万ドルに達した。

Samsungは、15%成長しUMCに肉薄した。IC Insightsの見積もりによると、Samsungは2013年第4四半期に300mmウェーハ15万枚/月という生産能力を達成したという。300mmウェーハ1枚当たりの平均売上額を3000ドルとすると、Samsungの潜在的なファウンドリ売上の能力は54億ドルになる。

上位13社は、台湾5社、米国2社、韓国3社、中国2社、イスラエル1社からなり、日本企業は1社もいない。加えて、ファウンドリ業界では寡占化が進んでおり、上位13社でファウンドリ市場の91%を占めている。

(2014/01/29)

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