半導体製造装置は依然として好調さを維持
2013年12月における日本製半導体製造装置の受注額は1077億9900万円と前月より若干下がったが、販売額も同様な傾向で795億7800万円となったとSEAJ(日本半導体製造装置協会)が発表した。この結果B/Bレシオ(販売額に対する受注額の比)は1.35と依然高水準にある。
図1 半導体製造装置は好調続く 出典:SEAJ
半導体製造装置の受注額は前年同月比では49.1%増、販売額も35%増であり、好調を維持している。先日、台湾の大手ファウンドリTSMCは、2014年も1兆円規模の投資を継続すると述べている。スマートフォン市場の拡大傾向は世界的に続くため、装置を利用する半導体IDM(垂直統合)メーカーやファウンドリが、Intel、QualcommやMediaTek、Broadcom、などのアプリケーションプロセッサメーカーのために盛んに生産することになる。
英国の市場調査会社のJuniper Researchは、世界のファブレット(Phablet:電話機能を持つ5〜7インチのタブレット)が2013年の2000万台から2018年には1億2000万台と6倍に成長するという予測を、21日発表した。ファブレットの拡大もアプリケーションプロセッサの成長を後押しする。
2014年の半導体はしばらく好調が続くようだが、FPD製造装置の環境は依然として厳しい。SEAJの発表では、12月の販売額が前月比80%増の363億2500万円と急増したが、受注額は153億7500万円とさほど伸びておらず、B/Bレシオは0.42と、前月の0.70よりもさらに低下してしまった。
図2 FPD製造装置は依然として厳しい 出典:SEAJ
FPD製造装置は半年前の受注増に対してようやく間に合ったというところかもしれない。市場的にはスマホやタブレットが液晶をけん引していることから、画面サイズの拡大と低コスト化ではなく、小さな画面でRetinaディスプレイのようにきれいな画像を映し出すことが求められている。テレビやパソコン向け液晶ディスプレイは、ひたすらガラス基板の拡大を追求してきた。