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IHSグローバル調べによる2012年世界半導体ランキング、クアルコム大躍進

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IHSグローバル(旧IHSアイサプライ)が2012年世界半導体ランキング見通しを発表した。これによると、1位インテル、2位サムスンは変わらないが、3位にファブレスのクアルコムが入りそうだ。クアルコムとしてはこれまでの最高位である。この結果、昨年3、4、5位のTI、東芝、ルネサスがそれぞれ一つずつ順位を落とす。

表 2012年世界半導体ランキング見通し 出典:IHS iSuppli Research

表 2012年世界半導体ランキング見通し 出典:IHS iSuppli Research


クアルコムに次いで成長率が高いのは、日本のソニーである。前年比20.1%増の60億2500万ドルに増える見込みだ。ソニーの高い成長はCMOSイメージセンサによるところが大きい。ソニー半導体売り上げ全体に占めるイメージセンサの割合が60%近くに達し、イメージセンサの売り上げは前年比48%増になるという。さらにイメージセンサ全体の内、裏面照射型CMOSイメージセンサに限ると前年より2倍以上伸びている。2012年のイメージセンサ市場全体は前年比で19%増を示しており、CMOSセンサに限ると31.8%増となっている。イメージセンサ市場の中でもソニーの伸びは突出している。

ソニーはイメージセンサに注力して売り上げを伸ばしたが、ソニーと同様IDMの形態をとる半導体メーカー全体の業績は悪い。トップ20社のうち、AMD、フリースケール、TI、東芝、STマイクロ、エルピーダ、ルネサスは2桁減少で、全て11.4%〜17.7%減の範囲で落ち込んでいる。

世界の半導体全体では、前年比2.3%減の3030億1900万ドルとなっており、プラス成長するだけでも良しという状況だ。プラス成長する見込みの企業はトップ20社中、7社のみ。成長率3位は9.5%増のブロードコム、4位nVidia、5位NXP、6位サムスン、7位メディアテックとなっている。メモリメーカー以外のIDMでプラス成長できそうなのは、リストラを完了し親会社から完全独立したNXPと、イメージセンサに注力したソニーだけとなった。

(2012/12/07)

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