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10月の半導体製造装置の受注額は下げ止まりか、B/Bレシオは0.70に

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SEAJ(日本半導体製造装置協会)が発表した、10月の半導体製造装置とFPD製造装置のB/Bレシオは、それぞれ0.70、1.78であった。半導体は受注額の低下がようやく鈍ってきた。今回は販売額も減ったため、B/Bレシオは先月の0.65から0.70へわずか増加した。

図1 日本製半導体製造装置の販売額・受注額・B/Bレシオ 出典SEAJ

図1 日本製半導体製造装置の販売額・受注額・B/Bレシオ 出典SEAJ


図1のグラフで見る限り、受注額は下げ止まったと見えるが、これが一時的な踊り場なのか、あるいは底なのか、まだ判断できない。ただし、これまでのような勢いで受注額が下がってきたわけではなく、横ばい気味になっている。受注額のゆるい下がりに比べると販売額は10%減となっているため、B/Bレシオは少し上がった。だからといって喜ぶことではなく、まだ1.00にも達していない。受注額と販売額が共に大きく増加傾向になれば期待はできるが、今の段階では結論は出せないだろう。

FPD製造装置では、B/Bレシオは、前回の2.45から1.78と下がったが、そう悲観することではない。前月は販売額が受注額に全く及ばないほどの実績だったために飛びぬけたB/Bレシオの値を示した。今月は販売がようやく追いつき、約4割も増えたものの、受注額にはまだ遠い。このためB/Bレシオが少し下がったように見えるが、受注額は依然として高い値に張り付いている。

今年の6月までのB/Bレシオは逆に受注額が低すぎて、B/Bレシオはこれまた適切ではなかった。7月程度で推移するのが望ましいが、B/Bレシオは上がっても下がってもどちらも大きすぎ、小さすぎの値しかとることができなかった。受注額と販売額の推移で見る方が適切かもしれない。


図2 日本製FPD製造装置の受注額・販売額・B/Bレシオ 出典:SEAJ

図2 日本製FPD製造装置の受注額・販売額・B/Bレシオ 出典:SEAJ

(2012/11/20)

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