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2012年の設備投資額を増やす企業は大手6社に、日本メーカーも1社あり

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大手半導体メーカー6社が2012年に設備投資額を合計で前年比15%増やす、と米市場調査会社のIC Insights(インサイツ)社がレポートした。これによるとトップ6社の設備投資額の合計は402億1500万ドルになる。世界全体の投資額は632億7000万ドルで、前年比-3%だが、同社の年初見通しの-8%よりも上方修正したことになる。

表 2012年に設備投資を増やす大手半導体メーカー 出典:IC Insights
表 2012年に設備投資を増やす大手半導体メーカー 出典:IC Insights


設備投資額を増やす6社は、増加額の順にインテル、サムスン電子、TSMC、SKハイニックス、UMCそしてロームである(表)。投資額そのものの最大はサムスンの131億ドルである。この中で唯一の日本メーカーであるロームは、2011年の3億8500万ドルから2012年には6億8500万ドル、と78%増やす。

残りの半導体メーカーの合計投資額は、2011年の305億6800万ドルから2012年には230億5500万ドルに減少、前年比で25%減になる。半導体製造装置メーカーとして、これら6社を顧客として握っている所は伸びるが、そうではないメーカーは業績が落ちる可能性が高い。

投資額そのものは半導体のプロセス前工程の方が後工程よりも高いが、後工程のコントラクトメーカー、すなわちOSAT(Outsourced Semiconductor Assembly and Test)メーカーは大手には設備投資額を増やすところがある、とICインサイツは指摘する。例えば、アムコア(Amkor)は2011年の4億9300万ドルから2012年に5億5000万ドルに、SPILは同3億7600万ドルから今年5億8500万ドルに、STATS ChipPACは同3億400万ドルから今年4億ドルにそれぞれ増やす計画だ。これらの投資状況から2012年の半導体製品の出荷数量は回復すると見ている。

(2012/07/18)

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