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10月の製造装置のB/Bレシオ、半導体は底打ち、FPDは底を迎える

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10月における日本製半導体製造装置の販売額と受注額がSEAJ(日本半導体製造装置協会)から発表された。それによると、3ヵ月の移動平均で表されたそれぞれの数字からB/Bレシオ(販売額に対する受注額の比)は0.83となり、9月の0.75よりは持ち直した。しかし、回復の兆しが見えたという訳ではない。

図1 日本製半導体製造装置の販売額・受注額 出典:SEAJ

図1 日本製半導体製造装置の販売額・受注額 出典:SEAJ


受注額は811億9000万円と9月の794億8100万円よりは微増だが、前年同月比では32.6%減と依然、落ち込んだままだ。今回B/Bレシオが少し良かったように見えるのは、販売額が9月の1064億5000万円から10月に975億9100万円と88億円も落ちたからである。今の状態は底を打った見てもよいかもしれない。

北米でも同様な傾向があり、SEMIの調べによると、10月の北米製半導体製造装置は9月と比べ販売が少し落ち、受注がわずか伸びたことでB/Bレシオは9月の0.71から10月には0.74と持ち直したように見える。北米市場での受注額は9億2650万ドルで、前年同期比で見ると41.1%減となる。

実は半導体よりももっとひどいのがフラットパネルディスプレイだ。日本製FPD製造装置のB/Bレシオは0.25という、ひどすぎるレベルにまで落ち込んだ。受注額が92億5400万円と9月の115億6200万円から23億円も低下したものの、販売額は364億6900万円と66億6500万円上がったからだ。


図2 日本製FPD製造装置の販売額・受注額 出典:SEAJ

図2 日本製FPD製造装置の販売額・受注額 出典:SEAJ


受注額が販売額の1/4しかないというこの事態は非常に厳しいものである。この先が期待できないからだ。液晶テレビの売れ行きにブレーキがかかっており、その設備投資にブレーキをかけたという状況であろう。

(2011/11/24)

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