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クルマ1台当たりの半導体のコストは年平均9%で成長、IC インサイツの予測

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米市場調査会社のIC インサイツ(Insights)社は、2011年の自動車エレクトロニクス向けの半導体はクルマ1台当たり前年比15%増の350ドルになるという予想を発表した。自動車そのものの市場が伸び悩んでいる中、カーエレクトロニクス用半導体は2010年から2014年までに年平均成長率9%で成長すると見ている。

図1 自動車用半導体のコストは上昇傾向 出典:IC Insights

図1 自動車用半導体のコストは上昇傾向 出典:IC Insights


この成長率は、1台当たりの半導体製品のコストが2010年に305ドルであるのに対して2014年には425ドルにもなる。カーエレクトロニクス市場では、半導体の使用比率は高級車から小型車・軽自動車にも及んでくることでその市場が拡大していく。自動車用半導体をけん引する製品は、通信用のコンバージェンス製品と、エンターテインメント、安全・テレマティクス、そしてグリーン化の製品であるという。

安全関係では、エアバッグやタイヤの空気圧モニタリングシステム(TPMS)などは欧米や日本で採用されているが、特にTPMSは2011年の11月1日から欧州で販売される全てのクルマに装着が義務付けられる。さらにESC(電子車体安定化制御:Electronic Stability Control)システムは2012年に米国で販売される新車に義務付けられる予定である。米国ではバックモニター用のカメラの装着もまもなく義務付けられることになりそうだ。駐車支援システムは普及しつつある。

加えて、コネクティビティとテレマティクスは新車販売店のセールスポイントになってきている。特に携帯端末デバイスのコンテンツをクルマとつなげて車内で楽しむという人向けにブームになりつつある。Bluetooth内蔵のクルマはもはや常識になりつつある。

(2011/06/03)

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