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日本製FPD製造装置のB/Bレシオが高くても喜べない、供給不足に陥っている

SEAJ(日本半導体製造装置協会)が発表した4月における半導体製造装置とFPD製造装置のB/Bレシオ(販売高に対する受注高の比)はそれぞれ0.97と1.68だった。いずれも悪くはないが、特にFPD製造装置は供給が追い付かないという状況を示しており、手放しでは喜べない。

図1 日本製半導体製造装置の受注高・販売高 出典:SEAJ

図1 日本製半導体製造装置の受注高・販売高 出典:SEAJ


半導体製造装置は0.97という数字は受注が1.5%の微減だったのに対して販売は3.5%も減少したために先月の0.95よりはやや上向いた。この程度の落ち込みは季節変動とみなせるだろう。この微減が今後どのように推移するか、もう少し見守る必要がある。


図2 FPD製造装置の受注高・販売高 出典:SEAJ

図2 FPD製造装置の受注高・販売高 出典:SEAJ


FPD製造装置は、販売高が2010年12月から連続して減ってきていることが非常に気がかりである。受注は増えているのにもかかわらず、販売がついていけないということは、製造装置の供給が間に合わないということを示している。むしろ、製造装置を設計生産できているのか、そのことが心配である。

(2011/05/25)
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