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SEAJが日本製半導体製造装置・FPD製造装置の2012年度までの市場を予測

SEAJ(日本半導体製造装置協会)は、2010年度から2012年度までの半導体製造装置およびFPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置の需要予測を発表した。これによると、日本製半導体製造装置の販売額は2010年度の1兆2423億円から2011年度は1兆2982億円と4.5%の伸びにとどまると見ている。FPD製造装置の販売額は2010年度の3900億円から2011年度は3700億円と下がるとしている。

図1 2012年度までの日本製製造装置の販売額の見込み 出典:SEAJ

図1 2012年度までの日本製製造装置の販売額の見込み 出典:SEAJ


2010年度の数字は半導体製造装置が90.3%増、FPD製造装置は85.6%増とV字回復を見せたが、2011年度に半導体製造装置の4.5%増という数字は偶然にもWSTSが発表した半導体デバイスの売り上げ予想と同じ伸びを示している。

これに対して、FPD製造装置はLEDバックライトの液晶テレビの売れ行きがそれほどでもなく、価格が高いこともあり期待を下回っている。このため、液晶テレビの売れ行きの動向に合わせて製造装置もマイナス成長として5.1%減と見ている。製造装置の合計では、2010年度が73.4%増の1兆6323億円、2011年度は2.2%増の1兆6682億円となると見ている。


図2 日本製半導体製造装置の販売額の見込み 出典:SEAJ

図2 日本製半導体製造装置の販売額の見込み 出典:SEAJ


図3 日本製FPD製造装置の販売額の見込み 出典:SEAJ

図3 日本製FPD製造装置の販売額の見込み 出典:SEAJ


2012年度には、合計で10.8%増の1兆8480億円と予測する。これは、2010年度からのパソコンの減速感と、スマートフォンやタブレットPCの急速な伸びが相まって、2012年には半導体デバイスが5.6%伸びるというWSTSの予測を受ける形で、2012年度は伸びると見ている。半導体製造装置が10.0%増の1兆4280億円、FPD製造装置は2011年度の反動を受け対前年度比13.5%増の4200億円になると予測した。


図4 日本市場向け半導体製造装置の販売額 出典:SEAJ

図4 日本市場向け半導体製造装置の販売額 出典:SEAJ


ただし、半導体製造装置でも日本市場向けの伸びは緩い。2010年度はメモリーメーカーの大型設備投資の恩恵を受け、85.6%増の3953億円と伸びる見込みだが、2011年度は4.1%増、2012年度は1.0%増の4155億円としている。

(2011/1/11)
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