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今年はスマートフォン元年、使用するICチップは200億ドルに、IC Insights予測

米市場調査会社のICインサイツ(IC Insgihts)によると、2010年におけるスマートフォン向けの半導体チップは42%成長するという。携帯電話向けの半導体IC市場は総額で425億ドルに達する見込みで、スマートフォン向けのICはそのうちの47%の200億ドルになると見ている。

携帯電話機市場は総額で425億ドル、スマートフォン向けが最大に/出典:IC Insights

図1 携帯電話機市場は総額で425億ドル、スマートフォン向けが最大に
出典:IC Insights


今年はスマートフォン元年であり、携帯電話機向け半導体市場の中でスマートフォンが最大の応用になった。携帯電話の保有率は全世界で63%と見積もられており、SIMカード保有者や一人で複数の加入電話を持っている人を除くと53%、人口にして36億3000万人に達するという。

ここまで保有率が高まると、今後の伸びは買い替え需要が進むと考えられている。2014年には携帯電話購入者の90%以上が買い替えあるいは2台目になるという。2010年は携帯電話全体の伸び率は13%であり、2009年の-2%と比べると力強い回復を示したといえそうだ。

2010年、携帯電話1台当たりの半導体ICの価格は30ドルと見られているが、スマートフォンと携帯電話の基本モデルに使われる半導体ICの価格は9:1になっている。スマートフォンにはカメラやブルートゥース、マルチメディアプロセッサなどを搭載しているためメモリー容量は15倍も違う。

基本モデルと高機能モデル、スマートフォンの差は今後5年でさらに差が広がり、2014年にはスマートフォン向けのICは全携帯電話向けIC市場の3/4にもなるとICインサイツは見ている。スマートフォン向けICは2010年から2014年にかけて平均年成長率CAGRが20%で成長していくと見ており、2014年には416億ドルにまで成長するだろう。これに対して携帯電話の基本モデル向けICはわずか16億ドルにまで落ち込むとしている。

(2010/11/04)
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