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世界の半導体製造装置、アジアはプラスだが他地域はマイナスの地域差鮮明に

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日本の標準会計年度でみた1年間の世界半導体製造装置売り上げの累計では、台湾、韓国、中国、ROW(その他の地域)が前年比でプラス、米国、欧州、日本の各市場がマイナスの成長を記録した。各地における半導体メーカーの製造装置投資への意欲の差が鮮明に表れた1年だといえる。これは、SEMIおよびSEMIジャパン、SEAJが共同でまとめたもの。

4月〜3月の1年間における半導体製造装置販売額

4月〜3月の1年間における半導体製造装置販売額


2009年4月から2010年3月までの半導体製造装置の売り上げ合計は、台湾が断トツで、前年同期比2.16倍の63億1000万ドル、韓国は1.2倍の41億6500万ドル、と大きく伸び、中国とその他はほぼ横ばいレベルにまで盛り返している。しかし、北米は-35.6%、欧州は-56.8%、日本は-57.4%と前年レベルよりも大きく下回っている。

2009年4月から世界各地における製造装置の売り上げを見てみると、台湾が6月から着実に大きな投資を継続してきており、際立っている。韓国も9月くらいから投資額を増やしているが、この2月にはグンと増やした。日本はこの3月でようやく投資額が倍増している。


市場別の世界の半導体製造装置

市場別の世界の半導体製造装置


半導体製造装置の売り上げ推移

半導体製造装置の売り上げ推移


世界全体での伸び率を見ると、着実に増えてきている。前年からの落ち込みのトレンドでさえも3ヵ月周期をやや崩しながら推移してきた。回復期の伸びも3ヵ月周期に沿って推移しているとみれる。4月は3月よりも低下するだろうが、例年の動きに沿っているだけであり、低下したとしても問題にすることではなさそうだ。

(2010/05/11)

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