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2月の世界の半導体製造装置市場は絶好調、本来落ちる月に販売額は落ちない

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SEAJ(日本半導体製造装置協会)とSEMI(国際半導体製造装置材料協会)、SEMIジャパンがまとめた、2010年2月の世界市場における半導体製造装置の販売額は極めて好調だ。対前年同月比3.17倍の21億4075万ドルに達した。

2月の世界半導体製造装置市場は絶好調

2月の世界半導体製造装置市場は絶好調


世界の半導体製造装置の販売額は3ヵ月周期のピークを持つという傾向があった。つまり、3月、6月、9月、12月にピークを持ち、次の月は少し落ち、その次の月はさらに落ちていた。さらにその次の月は、次の周期のピークに来るため、急にぐんと増える、という傾向を示してきた。

この傾向に従うと、2月は1月よりも下がるはずだった。それが、逆に1月を超え、ピーク月である12月の21億3056万ドルと並んだ。昨年の2月の売り上げはどん底であったという事実はある。しかし、今年はその3.17倍という勢いで回復している。


昨年と比べると回復基調にある

昨年と比べると回復基調にある


この勢いで3月を占うと、3月はぐんと上がるはず。もちろん、12月と2月の数字よりは素晴らしく良いはずだ。半導体製造装置市場はようやく回復してきたといえそうだ。


台湾の投資額が突出している

台湾の投資額が突出している


この業績を地域別にみると、台湾がいち早く回復の道をたどり、4月からの累計ではすでに前年の2倍近くに達している。台湾は世界中のどこよりも、景気の動向をいち早くつかんでおり、しかも即対処している。だから、回復曲線に乗っており、2月は1月の販売額よりも低いという例年の傾向に合っている。昨年の6月、7月に大きく投資を伸ばし、今年の生産増強にぴたりと照準を合わせているといえよう。

残念ながらわが日本はこの2月でも2億1437万ドル、昨年6月の台湾のレベル(4億3133万ドル)にもまだほど遠い。逆に、昨年1月に台湾が9917万ドルと販売額をぎゅっと抑えた時に日本は2億8957億ドルも製造装置を買っており、経済動向を完全に見誤っていた。だから日本の回復が最も遅い。この先がまた心配だ。

(2010/04/13)

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