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携帯電話向けベースバンドチップはもはやファブレスしか生き残れない

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携帯電話向けベースバンドチップが2009年の第3四半期になって前年同期比を上回る成長を遂げたことが市場調査会社のStrategy Analyticsの調べでわかった。第3四半期におけるこの市場は30億2000万ドルであった。

2009年3Qにおけるベースバンドチップの市場シェア

2009年3Qにおけるベースバンドチップの市場シェア


金額シェアトップは米クアルコムの38%だが、台湾のメディアテックが18%を獲得し、単独第2位に躍り出た。数量でのトップは相変わらず米テキサス・インスツルメンツ社の26%で、第2位はメディアテックの24%である。

携帯電話用のベースバンドチップの勢力争いは目まぐるしい。TIとフリースケールセミコンダクターがベースバンドチップのビジネスから撤退することを表明しており、両社のシェアはこれから下がっていく。ただし、TIは3Qでもまだ比較的大きな売り上げを得ており、シェア15%でまだ第3位にいる。

この3Qで成長したのはメディアテック以外ではインフィニオンとブロードコムだという。ただし、Strategy Analyticsのプレスリリースではその成長率は示していない。TIを除き、第1位から第5位までのクアルコム、STエリクソン、インフィニオン、メディアテック、ブロードコムを合計した市場シェアは78%に達し、前年同期の合計額68%よりも10ポイント増加させた。

携帯電話向けチップの勢力図はさらに入れ替わる可能性がある。このランキングにおいて、撤退する企業は2社ともIDM(垂直統合の半導体デバイスメーカー)であり、それらに替わるトップ5社のうちインフィニオンを除く4社がファブレスという状況になった。そのインフィニオンもIDMのメリットのあるパワーデバイスを除くと、ファブレスに近い。すなわち市場が急激に動いている分野ではもはやファブレスしか生き残れない、という傾向が出ているといえそうだ。今後、LTE、Advanced-LTE、中国固有のTD-SCDMAなどの規格に向けたベースバンドチップの争いをグローバル市場で繰り広げることになる。

(2010/03/15)

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