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2009年4Qにおけるシリコンウェーハは89%にまで稼働率が回復、SICAS発表

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SICAS(世界半導体生産キャパシティ統計)によると2009年の第4四半期におけるウェーハプロセスの稼働率は89.4%にまで高まった。稼働率だけで見ると景気後退が来る前の時期にほぼ戻ったといえる。しかし、生産能力は絞ったままであり、不況前にまだ戻っていない。

シリコンウェーハの稼働率が89%に回復 出典:SICAS

シリコンウェーハの稼働率が89%に回復 出典:SICAS


シリコンウェーハの実投入数は、これまでのピークを示した2008年213万枚/週の88.4%に当たる188.5万枚/週に留まる。稼働率が高いのは生産能力もピーク時(2008年第3四半期)の86.9%に当たる210.9万枚/週に絞ったからである。例えば対前年同期比で見ると、第4四半期の生産能力は前年の238.56万枚/週から今年は210.9万枚/週で88.4%に抑えたのに対して、実投入数は前年同期の163.1万枚/週から188.51万枚/週へと伸びた。このため稼働率が上がった。


デザインルール別では60nmの最先端が伸張著しい

デザインルール別では60nmの最先端が伸張著しい


デザインルール(μm)別では最先端の0.06μm(60nm)以下のシリコンウェーハが伸びている。対前期比で9.7%増のウェーハ投入数64万枚/週に増えている。60nm以下のウェーハの生産能力は6.85%増に留まっているため、この最先端ウェーハがひっ迫していることになる。60nm以下ウェーハの稼働率は96.3%にも上る。


ウェーハ口径別では300mmが増えている

ウェーハ口径別では300mmが増えている


ウェーハ口径別にみると、第3四半期から第4四半期にかけて最も高い成長を示したのは300mmウェーハであり、4.4%増の102.5万枚/週となった。

(2010/02/26)

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