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半導体ファブレスの2009年トップ25ランキング、台湾勢プラス成長相次ぐ

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米国の市場調査会社IC Insightsが2009年におけるファブレス半導体のトップ25社を発表した。それによると、ファブレスのトップ9社が10億ドルを超えるビリオンドルプレイヤーになった。第1位は言わずと知れた米クアルコム。4位のMediaTekを筆頭にして台湾勢の進出が目立つ。15位以内に台湾勢が5社食い込んでいる。

2009年ファブレス半導体トップ25社(出典:IC Insights)

2009年ファブレス半導体トップ25社(出典:IC Insights)


2009年は世界の半導体企業が対前年比で-11.5%沈むという厳しい逆風にさらされたが、ファブレストップ25社のうち、2ケタのプラス成長を成し遂げたのは5社あった。そのうち4社が台湾企業である。逆に2ケタのマイナスに沈んだ企業は11社あり、そのうちの8社が米国企業であった。

日本のファブレス企業は19位に入ったメガチップス社のみ。多くの台湾企業がファブレスモデルを推進して伸びてきたのと対照的である。日本の半導体企業は近い将来でもファブレスとファウンドリのビジネスモデルを採りそうもないとIC Insightsは見ている。

IDMからファブレスとファウンドリに分離した企業としてAMDがある。同社はファブレスのAMDとファウンドリのGlobalFoundriesに分離した。AMDは重い製造部門を持たなくても済むようになったため、プロセッサの開発に集中でき、今回第2位に入った。

IC Insightsの分析によると、1999年から2009年までの11年間に渡りIC売り上げの年率平均成長率CAGRを調べたところ、ファブレス半導体メーカーは15%と高いが、IDMはわずか2%という結果であった。この間、1999年のファブレス企業の売り上げは全体の7%にすぎなかったが、2009年には全体の23%を占めるようになった。IC Insightsは2014年には、この割合が27%以上になるとみている。特に、LSIやアギアシステムズ、AMDはもっと成長するだろうと見ている。

(2010/01/19)

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