中国の民生・半導体ICが急速に回復、前年比を早くも上回る
中国のエレクトロニクス産業が急速に回復している。家電下郷政策の効果が数字となってはっきり見えている。エアコンや冷蔵庫などの白物家電だけではなく、液晶テレビやプラズマテレビも2009年第2四半期からの伸びはすでに昨年を超えており、携帯電話も8月から昨年よりも増加した。半導体生産も5月から前年同月の生産量を超えており、その差は加速している。
「中国のエレクトロニクスと半導体」レポート11月号は、家電下郷政策に対する消費者のアンケート結果や戸籍制度制限の一部解除など、中国市場を分析している。
半導体市場に対してもファブレスとファウンドリ、それぞれについて分析している。ファブレスを含む中国の設計産業全体の売り上げは2009年上期においてさえ9.7%成長した。ファウンドリもアセンブリも大幅に低下したことと対照的である。中国の設計産業はわずか3200億円の規模しかないが、今後期待される。このレポートは今後の期待よりはむしろ引き締め感を伝えている。これだけ成長しても今年は携帯電話ビジネスの3Gライセンスが発行され、それに伴うインフラ投資が行われたためだとして、今後の見通しを楽観できないとしている。
セミコンダクタポータルのコンテンツパートナー、アレグロ インフォメーション・インク(以下アレグロ)による、中国のエレクトロニクス・半導体・液晶分野のマーケット情報です。アレグロは、同社独自の調査及び、中国国家統計局、CCID、中国電子報、経済参考報、国際金融報などから得たフレッシュな情報をベースに、特に中国のIT、エレクトロニクス、半導体・液晶関連の情報収集・提供、分析、調査を行っています。今回、提供したのは、同社の月刊レポート「中国レポート:Electronics and Semiconductor China」の2009年11月号からの一部抜粋です。