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7、8月の世界半導体製造装置売り上げから、期待される9月の売り上げ

8月における世界の半導体製造装置の売り上げが着実に前年に近づいている。7月が-38.3%、8月も-39.4%となり、最悪の2月における-76.4%からの回復に向けて徐々にではあるが回復基調にある。これは、SEMIおよびSEMIジャパン、SEAJが協力してまとめた「World SEMS Report」による8月の売り上げ数字である。

半導体製造装置 月別売上推移


2月を底として、3月-71.1%、4月-68.3%、5月-66.0%、6月-62.9%という底を這いずる状態からようやく明かりが見えてきたようだ。

本来、世界半導体製造装置は、9月、12月、3月、6月をピークとして下がっていくという3ヵ月周期の売り上げパターンを示してきたが、実はこの6月が本来の周期のトレンドに載らなかった。むしろ7月のほうが販売額は大きいという歪な結果をもたらしていた。

この8月の結果が7月よりも少なくなるという従来の「3ヵ月周期説」に載っていると仮定すると、9月の販売額は8月よりも増えるはずである。9月はピークになる月だから。半導体製造装置市場が本格的に戻ってきたかどうかの判断は9月の数字が重要なカギを握る。9月に期待したい。


半導体製造装置 月別売上推移


半導体製造装置 月別売上推移


地域別では、台湾の売り上げが急速に回復してきており、4−8月の対前年同期比は、-17.3%と昨年の数字に最も近づいている。日本の製造装置市場が-77.9%と、回復はもっとも遅い。

(2009/10/15)
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