Semiconductor Portal

HOME » セミコンポータルによる分析 » 市場分析

07年Q1のDRAM市場は前期比9.9%減

Hynix、サムスン電子に肉迫、出荷数では首位に

 2007年のQ1のDRAM市場は、Hynixが目覚しい成長を遂げたことがiSupply社調査で発表された。同社の売上高は、前期比4.1%増、前年同期比126%増の21.5億ドルと、首位のサムスン電子の、前期比15.9%減、前年同期比40%増の25.2億ドルに肉迫する勢いとなった。金額ベースでの市場シェアは、サムスン電子が26.1%、Hynixが22.2%となった。

 全体市場が前期比9.9%減となり、各社軒並み前期比割れの中でのHynixの健闘となった。iSuppy社では、Hynixの今期の業績は80nmプロセスノードDRAMの好調な生産と、NANDからDRAMへの生産キャパシティ移行によるものと見ている。
 また、エルピーダメモリの業績も注目に値する。同社の同期の売上高は、前期比の0.1%減となったものの、11.97億ドルとなり、前期のシェアの11.2%から12.4%となり、Micron Technologyを抜いて4位となった。

07年Q1のDRAMメーカーシェア・売上高

 また、出荷量ベースでは、初めてHynixがサムスン電子を上回り首位となった。同社の出荷数は前期比45%増、前年同期比158%増の4.7億個(512Mb換算)となり、サムスン電子の前期比7%増、前年同期比77%増の4.6億個を900万個上回った。これにより、Hynixの出荷量ベースでのシェアは22.7%となった。

07年Q1のDRAMメーカーシェア

 DRAM市場全体では、97億ドルとなり、前期比9.9%減となった。出荷量ベースでは同21%増となったものの、市場低迷の主要因は、平均価格の26%の下落にあるとiSupply社では述べている。しかし、前年同期比で見ると、売上高が49%増、出荷量が21%増となった。出荷量での前年同期比21%増は、2002年のQ3依以来の記録とiSupply社は述べている。

ご意見・ご感想