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遅ればせながら設立にこぎつけたフラッシュ合弁のNumonyx

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米Intel社のNORフラッシュ部門と伊仏合弁のSTMicroelectronics社のフラッシュメモリー部門が合併して新たにNumonyx社を設立することが決まっていたが、このほどようやく設立にこぎつけ、日本法人ニューモニクス・ジャパン合同会社もほぼ同時に立ち上げた。サブプライムローン問題の影響で資金調達が難しくなっていたため、正式な設立も遅れたが、2008年第1四半期内(3月末)には設立するという約束通りにはなんとかこぎつけることができた。

Numonyxは、スイスに本社を置き、NANDやNORのフラッシュ、および相変化メモリー(PCRAM)を生産する計画である。社長(CEO)はIntelのフラッシュメモリーグループ副社長であったBrian Harrison氏(写真)。全世界の従業員は7500名。そのうち日本法人は70名でスタートする。生産工場はこれまでのST、Intel両社のフラッシュ工場を利用する。同社の出資比率はSTが49%、Intelは45%、残りは投資会社のFrancisco Partnersが6%である。サブプライムローン問題でどの企業の資金提供が遅れて設立が遅れたのかは明らかにしていない。日本法人の同時設立はSTのグローバル戦略と全く同じであり、本部の設立とグローバル現地法人の設立をほぼ同時に行い世界同時展開を図っている。


Numonyx社長(CEO)のBrian Harrison氏

Numonyx社長(CEO)のBrian Harrison氏


同社は3つのセグメントを市場として定義している。一つは携帯電話。ここはNOR型が強い市場で、書き換えないプログラムROM領域や書き換えるデータメモリー領域など区分けして使う。加えて、音楽や写真などの大量のデータを利用するNANDフラッシュやRAMを一緒に搭載するMCP(マルチチップパッケージ)として使われることが多い。もう一つはデータ市場。これはメモリーカードやMP-3プレイヤーなど大量のデータをストアする応用である。三つ目はその他をひっくるめて組み込み市場と呼んでいる。組み込み市場では特殊なパッケージへの要求や動作温度範囲の広い製品への要求など、カスタム的な仕様が多いと見てそのサポート体制を整えていくとしている。

NORフラッシュの市場シェアは、両社合計で35.8%(アイサプライの調査による)と、第2位のSpansionの32.9%よりもわずかリードしている。もともと携帯電話向けNORフラッシュで大きくリードしてきたIntelは、フラッシュ事業をNumonyxに移管しながら、NANDはIntel本体に残したままにしている。現在65nmプロセスでNORフラッシュを生産しているが、今年中に45nmプロセスに移行するとしている。この製品はMCPとしても出荷する。

NANDフラッシュは、これまでIntel、STともさほどの数量を生産しておらず、まだ大きな市場シェアはとっていない。STが韓国のハイニックスと共同出資して中国の江蘇省無錫市に設立・稼働しているNANDフラッシュ工場で生産した製品はNumonyxに移管される。この工場は法人化しておらず、移管はスムーズにできる。NANDフラッシュは1ビット/セル方式の製品に注力して組み込み市場に向けるという方針だ。現在最も集積度の高い製品は多ビット/セル方式の8Gビット製品だという。

相変化メモリーはIntel社が2月にサンプル出荷したもので、2009年には量産する計画である。フラッシュと違い、ビット単位で書き換えられるRAM用途への今後の需要に応えていく。

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