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4ヶ月連続前月比増加、本年販売高12.8%減&来年一桁増の予測

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米国・Semiconductor Industry Association(SIA)から月次世界半導体販売高が発表され、この10月について$36.6 billion、前月比2.9%増、前年同月比13.1%減と、昨年12月から今年2月にかけて前月比約7%減と立て続けに落とした販売高をその後小幅な増減に保ち、7月から4ヶ月連続で前月比増加で持ちこたえている推移となっている。World Semiconductor Trade Statistics(WSTS) organizationの秋季予測では、今年は半導体販売高12.8%減と止む無し二桁の落ち込みとなり、来年、2020年は5.9%増、$433 billionと一桁の伸びに留まる見方である。米中貿易戦争が覆う中、他の予測機関でも4%〜8.7%と2020年の販売高の伸びの読みが一桁に収まっている現時点である。

≪10月の世界半導体販売高≫

米国・SIAからの今回の発表が、次の通りである。

☆☆☆↓↓↓↓↓
〇10月のグローバル半導体販売高が前月比2.9%%増;2019年の年間販売高が12.8%減の見通し−2019年の低迷の後、2020年、2021年とグローバル市場は穏やかな伸びで回復との業界予測見通し …12月3日付け SIA/Latest News

Semiconductor Industry Association(SIA)が本日、2019年10月の世界半導体販売高が$36.6 billionに達し、前月、2019年9月の$35.6 billionから2.9%増、しかし、前年同月、2018年10月の$42.1 billionに対しては13.1%減、と発表した。加えて、新たにリリースされたWorld Semiconductor Trade Statistics(WSTS) organizationからの業界予測では、2019年の年間グローバル販売高が12.8%の減少、続いて、2020年は5.9%増そして2021年は6.3%増、という見通しである。SIAは、半導体製造、設計および研究における米国のleadershipを代表しており、メンバーが米国半導体販売高の約95%を占めている。

「2018年の最高を記録した販売高に比べて、2019年のグローバル半導体市場はいくぶん低迷している一方、このところの流れはよりプラスにあり、10月で4ヶ月連続の販売高前月比増加となっている。」と、SIAのpresident and CEO、John Neuffer氏は言う。「2019年のグローバル販売高は二桁の減少の見通し、それから2020年および2021年で穏やかな伸びの回復が見込まれている。」

10月販売高の地域別では、前月比ですべてプラスの伸びであったが、前年同月比ではいずれも落ち込みが続いている。

Americas
前年同月比 -27.1%/
前月比  8.6%
Europe
-7.3%/
0.5%
Japan
-9.3%/
1.0%
China
-10.2%/
2.9%
Asia Pacific/All Other
-7.4%/
0.4%

                         【3ヶ月移動平均ベース】

市場地域Oct 2018Sep 2019Oct 2019前年同月比前月比
========
Americas
9.85
6.61
7.18
-27.1
8.6
Europe
3.64
3.35
3.37
-7.3
0.5
Japan
3.41
3.06
3.09
-9.3
1.0
China
14.51
12.66
13.03
-10.2
2.9
Asia Pacific/All Other
10.71
9.88
9.92
-7.4
0.4
$42.11 B
$35.57 B
$36.59 B
-13.1 %
2.9 %

--------------------------------------
市場地域
5- 7月平均
8-10月平均
change
Americas
6.07
7.18
18.4
Europe
3.27
3.37
3.0
Japan
2.99
3.09
3.4
China
11.88
13.03
9.7
Asia Pacific/All Other
9.27
9.92
6.9
$33.48 B
$36.59 B
9.3 %

--------------------------------------

加えて、SIAが本日、WSTSの2019年秋季グローバル半導体販売高予測を是認、2019年の該業界世界販売高を$409.0 billionと見通しており、2018年の販売高総計、$468.8 billionから12.8%の減少である。WSTSは2019年についてすべての市場地域にわたって次の通り前年比減少を見ている。

Americas
-26.7%
Asia Pacific
-8.8%
Europe
-6.9%
Japan
-11.1%

2020年および2021年では、グローバル販売高がそれぞれ5.9%および6.3%増加する見通しである。WSTSは、グローバル半導体メーカーの広大なグループを招集、年に2回業界予測をまとめて表わしており、半導体の流れの正確でタイムリーな指標となる。

※10月の世界半導体販売高 地域別内訳および前年比伸び率推移の図、以下参照。
https://www.semiconductors.org/wp-content/uploads/2019/12/October-2019-GSR-table-and-graph-for-press-release.pdf
★★★↑↑↑↑↑

これを受けた業界各紙の取り上げである。

◇Global Semiconductor Sales Increase 2.9 Percent Month-to-Month in October; Annual Sales Projected to Decrease 12.8 Percent in 2019 (12月4日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)

◇Global Annual Semiconductors Sales to Decrease 12.8% By Year End (12月4日付け Semiconductors Industry)

2016年後半から2年あまり史上最高を更新し続ける勢いの熱い活況が続いた半導体業界であるが、これまで通りの販売高の推移の見方を続けると以下の通りとなる。昨年11月から販売高が前月比マイナスとなって以降、12月、今年に入って急激に落ち込む経緯があらわれているが、2月以降は$32 billion〜$33 billion台に押しとどまって、8月は$34 billion台に戻すに至っている。9月は$35 billion台半ば、そして10月は$36 billion台半ばを越えて今年最高を続けて更新している。米中摩擦の覆いは晴れる見通しが依然定まらず、市場の推移には一層目が離せないところである。


販売高前年同月比前月比販売高累計
(月初SIA発表)
 
2016年 7月 
$27.08 B
-2.8 %
2.6 %
2016年 8月 
$28.03 B
0.5 %
3.5 %
2016年 9月 
$29.43 B
3.6 %
4.2 %
2016年10月 
$30.45 B
5.1 %
3.4 %
2016年11月 
$31.03 B
7.4 %
2.0 %
2016年12月 
$31.01 B
12.3 %
0.0 %
$334.2 B
 
2017年 1月 
$30.63 B
13.9 %
-1.2 %
2017年 2月 
$30.39 B
16.5 %
-0.8 %
2017年 3月 
$30.88 B
18.1 %
1.6 %
2017年 4月 
$31.30 B
20.9 %
1.3 %
2017年 5月 
$31.93 B
22.6 %
1.9 %
2017年 6月 
$32.64 B
23.7 %
2.0 %
2017年 7月 
$33.65 B
24.0 %
3.1 %
2017年 8月 
$34.96 B
23.9 %
4.0 %
2017年 9月 
$35.95 B
22.2 %
2.8 %
2017年10月 
$37.09 B
21.9 %
3.2 %
2017年11月 
$37.69 B
21.5 %
1.6 %
2017年12月 
$37.99 B
22.5 %
0.8 %
$405.1 B
 
2018年 1月 
$37.59 B
22.7 %
-1.0 %
2018年 2月 
$36.75 B
21.0 %
-2.2 %
2018年 3月 
$37.02 B
20.0 %
0.7 %
2018年 4月 
$37.59 B
20.2 %
1.4 %
2018年 5月 
$38.72 B
21.0 %
3.0 %
2018年 6月 
$39.31 B
20.5 %
1.5 %
2018年 7月 
$39.49 B
17.4 %
0.4 %
2018年 8月 
$40.16 B
14.9 %
1.7 %
2018年 9月 
$40.91 B
13.8 %
2.0 %
2018年10月 
$41.81 B
12.7 %
1.0 %
2018年11月 
$41.37 B
9.8 %
-1.1 %
2018年12月 
$38.22 B
0.6 %
-7.0 %
$468.94 B
 
2019年 1月 
$35.47 B
-5.7 %
-7.2 %
2019年 2月 
$32.86 B
-10.6 %
-7.3 %
2019年 3月 
$32.28 B
-13.0 %
-1.8 %
2019年 4月 
$32.13 B
-14.6 %
-0.4 %
2019年 5月 
$33.06 B
-14.6 %
1.9 %
2019年 6月 
$32.72 B
-16.8 %
-0.9 %
2019年 7月 
$33.37 B
-15.5 %
1.7 %
2019年 8月 
$34.20 B
-15.9 %
2.5 %
2019年 9月 
$35.57 B
-14.6 %
3.4 %
2019年10月 
$36.59 B
-13.1 %
2.9 %

今年そして来年の世界半導体販売高予測が各機関からあらわされてきており、今年の10%台の落ち込みを来年は埋めきれず、一桁の伸びに留まるという見方で揃っている。

◇Single digit growth for chip industry in 2020-2020 forecasts see single-digit growth for chip sales -After a 16% drop in 2019, IC Insights believes that 2020 will see single-digit growth for the IC industry. (12月4日付け Electronics Weekly (UK))
→IC Insightsは、世界経済の‘穏健な’増加を予測、半導体業界は引き続き世界GDP成長と‘優れた相関’を示していくと見ている旨。
来年に向けた他の半導体市場の伸びの予測:

Mike Cowan
8.7%
Semiconductor Intelligence
8%
WSTS
5.8%
Statista
5.4%
Future Horizons
4%

◇半導体市場の伸び鈍く、来年、金額下振れ、遠のく本格回復、業界団体予測 (12月4日付け 日経)
→半導体市場が回復力を試されている旨。主要メーカーで構成する団体、世界半導体市場統計(WSTS)は3日、2020年の市場規模が4330億ドル(約47兆円)と、2019年に比べ5.9%増えるとの予測を発表、次世代通信規格「5G」の関連需要を見込むが、金額ベースでは6月の予測(4343億ドル)から小幅の下方修正となった旨。過去最高だった2018年の水準への回復は遠のいた旨。

◇Global IC Sales Continue Their Dive-The memory segment, a drag on the market in 2019, appears to be reviving, however, and promises to get stronger in 2020. (12月5日付け EE Times)
→IHS Markit Technology発。今年の半導体売上げが12.4%減の軌道にある旨。

関連する半導体製造装置そしてシリコンウェーハについての動き&見方である。

◇Third Quarter 2019 Worldwide Semiconductor Equipment Billings Jump 12 Percent, SEMI Reports (12月3日付け SEMI)
→SEMI、本日発。世界半導体装置メーカーの2019年第三四半期のbillingsが、$14.9 billion、前四半期比12%増、しかし、前年同期、2018年第三四半期からは6%減。該データは、月次データを供給する80を上回るグローバル装置会社からSemiconductor Equipment Association of Japan(SEAJ)と共同で集めている旨。

◇半導体装置出荷、6%減、7〜9月、メモリ回復遅れ響く (12月5日付け 日経)
→国際半導体製造装置材料協会(SEMI)は4日、2019年7〜9月の半導体製造装置の世界出荷額が前年同期比6%減の149億ドル(約1兆6000億円)になったと発表、米中貿易摩擦などによる世界景気の減速を受けて、主にメモリ分野で半導体メーカーの投資の回復が遅れていることが影響した旨。
一方、前四半期、4〜6月と比べた出荷額は12%増。2018年1〜3月期以来、6四半期ぶりに前四半期を上回った旨。前年同期比のマイナス幅(6%減)も4〜6月(20%減)から大幅に縮小しており、半導体市況に底入れ感が出ている旨。

◇Prospects bright for silicon wafer suppliers, fab toolmakers-Forecast: 2020 looks good for fab tools, silicon wafers (12月6日付け DIGITIMES)
→台湾の半導体製造装置およびシリコンウェーハのサプライヤが、特にTSMCのsupply chainベンダーについて来年販売高がより力強くなりそうな旨。
GlobalWafersのchairwoman、Doris Hsu氏は、ウェーハに向けたclient需要が今四半期固まっており、2020年前半の間改善しそうな旨。

IC Insightsより、半導体製品カテゴリー別に今年および来年の伸び率予測があらわされている。ここでもメモリの今年の大きな落ち込みを来年では埋めきれない内容となっている。

◇NAND Flash to Lead All Others As IC Market Growth Returns in 2020-McClean Report 2020 forecasts return to growth for 26 of 33 IC product categories. (12月5日付け IC Insights)

◇NAND Flash to Lead All Others As IC Market Growth Returns in 2020 (12月5日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→IC Insightsが2020年1月にリリースするThe McClean Report 2020。IC製品カテゴリー別2020年販売高伸び率ランキング:

2019年2020年予測
NAND Flash
-27%
19%
車載専用ロジック
17%
13%
DRAM
-37%
12%
Display Drivers
12%
10%
Embedded MPUs
9%
10%

◇NAND to lead 2020 IC recovery-Topping the chart of fastest-growing products for 2020 is NAND flash with DRAM in third position, says IC Insights. (12月6日付け Electronics Weekly (UK))

◇Memory chip market to rebound in 2020: report-IC Insights: Chip market to rebound in 2020, led by NAND (12月6日付け Yonhap News Agency (South Korea))
→IC Insightsの予測。来年のNANDフラッシュメモリデバイスの販売高が2019年に対して19%増、DRAMは12%増。車載microchipsおよび専用ロジックICsが来年13%増、一方、display driversおよびembedded microprocessors(MPUs)は10%増。


≪市場実態PickUp≫

【米中摩擦&ファーウェイ関連】

中国を牽制するTrump大統領の発言が続いている。米国が12月15日に予定している対中制裁関税第4弾の全面発動が迫っており、決断如何に注目である。

◇Markets shudder after Trump warns China trade war could go beyond 2020 election-Trump says China trade war resolution may wait until after 2020 election (12月3日付け CNN)
→Trump大統領が火曜3日、Londonでのpress conferenceにて。米中貿易取引の調印は、全く同氏の随意にある旨。合意に至るのは2020年以降あるいはもっと遅くなる旨。「期限はなく、本当を知りたければ、選挙の後を待つのが良い。」

◇米中合意「大統領選後でも良い」、トランプ氏が言及 (12月3日付け 日経 電子版 22:01)
→トランプ米大統領は3日、中国との貿易協議をめぐる合意について「(2020年11月の米大統領)選挙後まで待つという考え方を気に入っている」と語った旨。中国経済への打撃となりうる貿易協議の長期化をちらつかせ、中国を牽制する発言。トランプ氏は「中国は合意を望んでいる。合意が適切かどうか見てみよう」と語り、中国の出方をうかがう考えを示した旨。

◇Trump's tricky decision: Hit Chinese goods with new tariffs or hold off-Trump has less than 2 weeks to decide on China tariffs (12月6日付け CNBC)
→2週間足らずで、Trump大統領は、$156 billionの中国製consumer goodsに関税をかけるか、あるいは包括貿易取引の代わりに再びgoal postを動かすか、決断しなければならない旨。

ファーウェイを巡って、米国政府との応酬、半導体の調達など、表裏のいろいろな駆け引きが見られる現時点である。

◇Exclusive: U.S. weighs new regulations to further restrict Huawei suppliers - sources-Commerce may try to close Huawei loopholes (11月29日付け Reuters)
→米国政府が、商務省の販売禁止措置に直面して各社がHuawei Technologiesへの供給出荷を続けられるようにする抜け穴を取り除くことを狙った新しい規則の採用を検討している旨。

◇Huawei Manages to Make Smartphones Without American Chips-For China's top smartphone maker, U.S. suppliers are increasingly a nice-to-have, not a must-have (12月1日付け The Wall Street Journal)
→Huaweiは、米国製半導体なしでスマートフォンをつくるのに成功しているとされるが、台湾、日本およびオランダなどの筋からの代替を使っている旨。

◇China Stockpiles U.S. Chips as ‘Silicon Curtain’ Descends (12月4日付け Bloomberg)
→中国が、米国computer半導体を備蓄しており、ハイテク各社がアメリカの技術からの遮断につながる可能性のある貿易関係の悪化に備えている兆候の旨。

◇ファーウェイ、米当局を再び提訴、「製品排除は不当」 (12月5日付け 日経 電子版 12:50)
→中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)は5日、米政府の連邦通信委員会(FCC)による同社製品の排除方針決定は不当だとして、米ニューオーリンズの連邦高裁に提訴したと発表、FCCが米通信会社に同社の製品を使わないよう求める方針を決めたことは米憲法に反すると主張している旨。米国の制裁に対するファーウェイの提訴は2度目。

◇ファーウェイの最新スマホ、台湾で販売取りやめ (12月5日付け 日経 電子版 20:32)
→中国通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)の代理店は4日、台湾で予定していたスマートフォンの最新機種の販売を取りやめると発表、同社製品を巡ってはタイムゾーンの表示などで従来「台湾」としていた表記が「中国台湾」と変わり、物議を醸していた旨。最新機種の販売撤回で、ファーウェイの台湾でのスマホ事業が大幅に縮小する可能性もある旨。


【中国半導体関連】

TSMCが主体ということか、台湾の半導体人材の中国からの引き抜きの実態があらわされている。

◇中国、台湾人材3000人引き抜き、半導体強化へ (12月2日付け 日経 電子版 19:05)
→中国が高度な半導体人材を抱える台湾からの引き抜きを加速している旨。
対象は世界大手の台湾積体電路製造(TSMC)の経営幹部から現場技術者まで幅広い。中国が2015年に半導体強化を打ち出してから特に動きが加速し、これまでに累計で3000人超を取り込んだ旨。米国との貿易戦争で半導体という弱点を露呈した中国は今後さらに資金力を武器に、台湾からの人材獲得を急ぎ、半導体産業を強化する狙い。

◇Taiwan loses 3,000 chip engineers to 'Made in China 2025'-Beijing rolls out red carpet with triple the pay and benefits (12月3日付け Nikkei Asian Review)

◇Thousands of Taiwanese chip experts moved to China for better pay: Reports-Tech companies in China in certain cases is offering more than double the salary compared to Taiwan to lure Taiwanese chip experts to relocate and work in mainland China (12月5日付け ZDNet)
→台湾発行のBusiness Weekly発。これまで台湾で働いた半導体設計エキスパート最大3,000人が、mainland Chinaに移っている旨。

NANDフラッシュのYangtze Memory Technologies(YMTC:長江存儲科技)に続いて、中国初のDRAMメーカーと謳われるChangXin Memory(CXMT)である。

◇ChangXin Emerging as China's First Successful DRAM Maker (12月3日付け EE Times)
→ChangXin Memory(CXMT)(長?存儲:前Innotron Memory:安徽省合肥市[Hefei])は、今や"中国唯一のDRAM生産者"と謳っており、月産20K枚とfabの回転を増している旨。

【Qualcommの新5G SoC】

QualcommがハワイでQualcomm Tech Summitを主催、5G-capable Androidスマートフォン向けに設計された同社の新しいSnapdragon 865および765シリーズSoC半導体が打ち上げられている。中国のXiaomi社とOppoが、この場で採用を発表するなど、関連含め以下の通りの動きである。

◇Qualcomm teases Snapdragon 865, Snapdragon 765/765G as it eyes 5G expansion, 'Qualcomm Everywhere'-For Qualcomm, the launch of the Snapdragon 865 Mobile Platform and Snapdragon 765/765G will be welcome news for device manufacturers. (12月3日付け ZDNet)
→Qualcommが、来るSnapdragon 865 Mobile PlatformおよびSnapdragon 765/765G mobile platformについてのいくつかの詳細を披露の旨。

◇Qualcomm's new in-display ultrasonic fingerprint reader can read two fingers at once-The second-generation fingerprint reader is 17 times larger than the original (12月3日付け The Verge)
→Qualcommが、同時に2つの指紋を読み分けられる3D Sonic Max ultrasonic in-display指紋センサを披露の旨。

◇Qualcomm Battles 5G ‘Misconceptions’ (12月4日付け EE Times)
→Qualcommが今週、Qualcomm Tech Summit主催でMauiの海岸を急襲、市場で築かれてpressが吹聴とする“5G misconceptions”の正体を暴露するという単一の目的であらゆるところからのメディアおよびアナリストに向けた年次の時間と金のかかる無用な仕事である旨。Qualcommによると、これらmisconceptionsは、“ミリ波が実際まだ起きていない”および“5G展開には時間がかかる”から“5Gアプリのすべてはどこに?”に及ぶが、同社はこれすべて容易に正体を暴露できると主張の旨。

◇Xiaomi, Oppo to use Qualcomm's newest mobile phone chips (12月4日付け Reuters)
→中国の急成長phone brandsの2社が火曜3日、来年始めのそれぞれflagship機器でQualcomm社の最新5G半導体を採用する、としている旨。Xiaomi社とOppoが、来年第一四半期に打ち上げる予定の機器でQualcommのSnapdragon 865半導体を用いるとし、両社はHawaiiで開催のQualcomm conferenceにて該ニュースを発表する計画の旨。

◇Every high-end Android phone will support 5G next year, Qualcomm says-Qualcomm unveils Snapdragon 865 for 5G Android (12月4日付け CNBC)
→Qualcommが、最新flagship半導体, Snapdragon 865および低コスト版765の覆いを取り、すべてのpremium Android機器に5G modemsとともに来年該system-on-a-chip(SoC)技術が入るとしている旨。865のプロセッサは現在の855 flagshipシステムより25%高速、また、カメラ性能も高められる旨。

◇Qualcomm's new Snapdragon 865 is 25% faster, comes with mandatory 5G-The 5G modem still isn't integrated, but Qualcomm won't sell the 865 without one. (12月4日付け Ars Technica)

◇5Gで米中激突、クアルコムが新型スマホ向け半導体 (12月5日付け 日経 電子版 02:00)
→米半導体大手、クアルコムがスマートフォン向け半導体「Snapdragon 865」「同 765/765G」を発表、いずれも次世代通信規格「5G」に対応。ハイエンドスマホ向けの865は、専用モデムを別途付加する形で利用し、最大通信速度は1秒あたり最大7.5ギガビットの通信に対応。人工知能(AI)処理専用のプロセッサを強化した旨。

◇Qualcomm intros new 5G SoC lineup (12月5日付け DIGITIMES)
→Qualcommが、2020年に打ち上げ予定の5G-capable Androidスマートフォン向けに設計された同社の新しいSnapdragon 865および765シリーズSoC半導体を投入の旨。TSMCおよびSamsung Foundryがともに、該半導体製造の委託を受けている旨。

【Intel関連】

スマートフォンmodem事業のAppleへの売却完了である。

◇Intel Completes Sale of Smartphone Modem Business to Apple (12月2日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→Intel Corporationが、同社スマートフォンmodem事業の大方のAppleへの売却を完了、$1 billion規模のこの取引は2019年7月25日に発表された旨。以前披露されたように、この取引でIntelは、5G networks用技術開発に重点化できる一方、PCs, internet of things(IoT)機器および自動運転車などnon-smartphone応用に向けたmodemsを開発するoptionを保持できる旨。

artificial intelligence(AI)半導体を開発するstartupをまた買収していく動きである。

◇Intel in talks to buy Israeli AI chip co Habana Labs-Report: Intel is interested in buying Habana Labs (12月3日付け Globes (Israel))
→業界筋発。Intelが、artificial intelligence(AI)半導体を開発するイスラエルのHabana Labsを約$1 billionで買収する交渉を行っている旨。
Intel Capitalが、private fundingで$120 millionを調達している該startupに出資の旨。

◇Is Intel Considering Another AI Acquisition?-Rumors abound that Habana Labs may be in discussions with the computing giant - which already owns Nervana. (12月5日付け EE Times)
→Intelが、Habana Labsについて$1 billion〜$2 billionの範囲の買収価格を考えている旨。

インドでのexascale computing技術の設計拠点の開設である。

◇Intel facility opens, work on Exascale Computing a focus (12月3日付け The Hindu (India))
→Intel Indiaが、HyderabadにDesign and Engineering Centerをオープン、exascale computing技術に取り組む旨。

【Google創業者退任】

米国「GAFA」の一角、Googleの創業者2人が揃って退任、「大人の会社」へ世代交代を図るとのこと。46才での退任であるが、2人で投票権の51%を占め、"時代の終わり"とはいうものの大きく変わる感じ方はないところがある。

◇Google co-founders step down from Alphabet executive team, hand reins to Sundar Pichai (12月3日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→アナリストが歓迎した火曜3日の発表。Googleのcofounders、Larry PageおよびSergey Brin両氏が、親会社、Alphabet社の支配権をGoogleのCEO、Sundar Pichai氏に譲渡、該移行を"時代の終わり"と呼んでいる旨。

◇Google's Sundar Pichai to replace Larry Page as Alphabet CEO-Google co-founders step down as Alphabet execs-Google co-founders Page and Brin step down from Alphabet but will remain on its board (12月4日付け San Jose Mercury News (Calif.)/The Associated Press)

◇グーグル、「大人の会社」へ世代交代、創業者ら退任 (12月4日付け 日経 電子版 11:54)
→米グーグルの共同創業者が2人そろって経営の一線から退いた旨。3日付で持ち株会社、米アルファベットの役職を返上し、今後は取締役としての関与にとどめる予定。21年前に大学の研究室で生まれ、世界有数のテクノロジー企業に育ったグーグル。米シリコンバレーを代表する同社の人事は「テックの都」を取り巻く環境の変化も映し出す旨。

◇Google: Retiring at 46-Between them, the two still hold 51 percent of voting shares, and will remain on Alphabet's board. They aren't going far. (12月6日付け EE Times India)


≪グローバル雑学王−596≫

米国と中国の狭間にある地政学的な位置づけの欧州、EUについて、ファーウェイそして5Gを巡る米中のせめぎ合い、駆け引きを、

『ファーウェイと米中5G戦争』
 (近藤 大介 著:講談社+α新書 711−2 C) …2019年7月18日第一刷発行

より2回に分けて見ていく2回目である。最先端技術の1つ、5Gにおける世界覇権は絶対に譲れないとする米国に対し、NATOの枠組みで軍事は米国に頼る一方、経済は攻勢を受けて実態的に中国への依存に傾斜していくEUとなっている。安全保障の核心部分は拒むが、それ以外はHuaweiを受け入れる、となんとも苦しいスタンスが見えてくる現状である。


第4章 EUを巡る米中の攻防     …2分の2

■軍事はアメリカ頼り、経済は中国頼り
・米中の激烈なバトルの狭間に直面したヨーロッパ
 →「ファーウェイ論争」が喧しくなっていった
・GSMAは2019年2月14日、長文の緊急声明を発表
 …「GSMAはヨーロッパで通信インフラ供給ネットワークの安全と競争を保護するよう要求する」
 →〈2025年までに、携帯電話事業者はヨーロッパ全域で5Gを展開、3000億〜5000億ユーロの投資を行う見込み〉
 →〈我々の業界がGDPの4%以上を生み出すことに〉
 →〈ヨーロッパの携帯電話事業者は、すでにヨーロッパ全土の国家安全保障機関との協力関係を確立しており、重大なリスクは完全に回避可能〉
・要は、ネットワークの安全性確保は自分たちで責任を持って行うので、アメリカの「ファーウェイ排除」には与しないと、婉曲に宣言
 →いまや世界のスマートフォン業界は、生産から販売まで「世界最大の工場&市場」である中国を中心に回っているという事実
・世界のスマートフォンの祭典「MWC」も、2月にバルセロナ、6月に上海で行う「二大イベント」
 →その中国のスマートフォン業界の頂点に立つのが、ファーウェイ
・ファーウェイのサプライヤ・マーケティング部の林崇然氏
 →「EUがファーウェイの5Gシステムを排除するのは不可能」
 →「EUがわが社を排除すれば、EUはもはや5Gの先進地域とは言えなくなる」
・アメリカの強固な同盟国であり、「ファイブ・アイズ」の中核メンバーでもあるイギリスまでもが、軸足を中国に移し始めている
 →背景には、Brexitで大揺れの中、離脱後は経済的に中国頼みになっていくという事情
 →イギリスは5Gに関して、安価で技術力も高いファーウェイ製品を使いたいのがホンネ
・EUの中で「盟主」ドイツは、3月7日に「5Gにおいてファーウェイを排除することはない」と発表
 →メルケル首相は19日、「我が国は特定の企業を排除しないが、パートナー国(アメリカ)ともよく話し合う」と、米中双方に配慮した発言
 →同日、ドイツ政府は5Gの周波数帯の入札を始めたが、注目のファーウェイは不参加
・パリ政治学院の先端技術の専門家、ファブリス・エペルボアン氏の興味深いインタビュー放映から
 →〈スノーデン事件によって、国家間の情報窃取が長年行われていることが明らかになったではないか〉
 →〈ファーウェイが中国政府に支配されていると言うが、アメリカにも同様の『愛国法』があって、企業は協力を強いられている。こうした動きは世界的な傾向だ〉
 →〈我々の選択肢は、2つしかないことを知るべきだ。それはアメリカ人に盗まれるか、それとも中国人に盗まれるかだ〉

■米中両国と友好関係を保ちたいEU
・EUは、アメリカとNATO(北大西洋条約機構)という軍事同盟を結んで、「共通の敵」ロシアと対峙
 →2014年3月にロシアがウクライナ南部のクリミア半島を占領、さらにNATOの重要性は高まっている
→一方、ドイツやフランスを始め、すでに少なからぬ国々の最大の貿易相手国は中国に移っている
・中国との貿易を重視するEUは、地理的にも遠い中国の軍事的脅威については関わりを避けてきた
 →EUは、軍事はアメリカに頼り、経済は中国に頼るという点で、日本を始めとするアジア諸国と似た立場
・EUは3月12日、今後の対中関係について10項目の具体的行動を提案するコミュニケを発表
 →中国と利害が一致する部分は、中国と組んでトランプ政権を叩く
  …国連を中心とした協調外交の展開:地球温暖化防止を定めたパリ協定の順守:2015年に締結したイラン核合意(JCPOA)の順守:自由貿易とグローバリズムの継続
 →アメリカと利害が一致するところでは、逆にアメリカと組んで中国を叩く
  …中国市場における各種規制の撤廃や知的財産権の保護:中国企業と外資系企業の待遇一致
 →如実なEUのホンネ
・3月21日と22日にブリュッセルの本部で開かれたEU首脳会議
 →最大のテーマは、イギリスのEUからの離脱(Brexit)問題
 →もう1つがファーウェイ問題
・最も中国寄りなのはポルトガル
 →1999年に植民地マカオを中国に返還、その交渉過程を通じて中国のパワーを思い知った
・逆に最も中国を警戒しているのはポーランド
 →トランプ政権との友好な関係を強調することでロシアの脅威を減らそうと考えている
・3月26日、欧州委員会がストラスブールで発表した「5Gネットワークのセキュリティに対するEUの共通の取り組み勧告」
 →EUとしての、5Gとファーウェイに関する初めての公式見解
 →国家レベル:各加盟国は、2019年6月末までに、5Gネットワーク・インフラの国家リスク評価を終える
 →EUレベル:各加盟国は、ENISA(欧州ネットワーク情報セキュリティ庁)のサポートを受けて、相互に情報交換を行う
・6月3日から6日まで、トランプ大統領がイギリスとフランスを訪問
 →米英首脳会談では、トランプ大統領が「ファーウェイ排除」を要求したが、メイ首相(当時)は拒否
  …Brexitを控え、中国との経済関係を重視
 →ファーウェイ問題に関して、フランスとも合意なく終わった
・ファーウェイを巡るEUの動向から感じること
 →EUはファーウェイが「いまそこにある危機かどうか」という短期的視点で見ている点
・対してアメリカは、5G覇権、ハイテク覇権、果ては21世紀の軍事覇権といったことまで視野に入れた長期的視点
・結論として、2019年夏の時点で、EUは5Gを核心的な安全保障上の中核部分と、そうでない部分とに二分
 →前者についてはファーウェイを排除、後者については受け入れるという方向
・だが、トランプ政権の「軍事強硬派」は、ファーウェイの「牙」を抜く一撃を決断
 →5月15日、ファーウェイを「エンティティ・リスト」に載せると発表
 →EUの主要企業に一斉に手を引かせる「非常手段」
 →ファーウェイは海外販売が年間4割減(見込み)という大打撃

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