2025年のシリコンウェーハ処理枚数、前年差で2310万枚増加の見込み
シリコンウェーハの処理能力が2025年は200mmウェーハ換算で史上最高の2310万枚/年で前年より増加しそうだ。これまで最高だったウェーハ処理能力は、半導体不足が騒がれ始めた2021年の1850万枚/年の増加数だった。半導体ICの出荷数量は2023年に急速に下がったが、2024年に11%で成長し25年も同じ11%で成長すると見られている。
図1 世界のICウェーハ生産能力(百万枚/年)の年成長数量 前年との差を表している 出典:Knometa Research
このような見通しを発表したのは、米市場調査会社のKnometa Researchである。かつて有力な半導体関係の市場調査会社だったIC InsightsをBill McClean氏と共に創業したBrian Matas氏が設立した。AppleやSamsungのスマートフォンやそのアクセサリデバイスなどの分解も行っている。KnometaはGlobal Wafer Capacity の 年次レポートを発行しており、今回のウェーハ出荷枚数はこのレポートからニュースリリースとして紹介している。
Global Wafer Capacity 2024によると、2024年におけるウェーハ生産能力は4%しか上がらなかった。半導体メーカーのウェーハプロセスの稼働率が低かったためだ。2022年に新しい工場の建設が始まった時は2024年に稼働する予定だったが、それが2025年にずれ込んでしまった。この結果、2025年のウェーハプロセスの処理能力が大きく上がり、前年差で2310万枚増えるという見通しを立てたという。
この200mm換算での見通しを300mm換算に直すと、2025年は年間1030万枚の増加になる。2025年に稼働する予定のIC生産工場は、次の12カ所を含む17の新生産ラインだとしている;
- HH Grace:中国武漢市のファウンドリサービス向けの300mm
- Intel:米オハイオ州ニューアルバニーの先端ロジックとファウンドリ向け300mm
- JSファンダリ:新潟県小千谷市のICとディスクリート向け200mm
- キオクシア:岩手県北上市の3D NAND向け300mm
- Micron:米アイダホ州ボイジー市のDRAM向け300mm
- Pengxin Micro:中国深せん市のファウンドリ向け300mm
- Samsung:韓国平澤市の3D NANDとDRAM向け300mm
- SK Hynix:中国大連市の3D NAND向け300mm(Fab68の拡張)
- SMIC:中国上海市のファウンドリ向け300mm(SN2ファブ)
- TI:米テキサス州シャーマン市のアナログ&ミクストシグナル向け300mm
- TSMC:台湾台南市のファウンドリ向け300mm(Fab18、フェーズ8)
- UMC:シンガポールのファウンドリ向け300mm(ファブ12i、フェーズ3)
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