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2020年の世界半導体企業トップ15社ランキング

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2020年の半導体トップ15社ランキング見込みを市場調査会社のIC Insightsが発表した。これによると首位Intel、2位Samsung、3位TSMC、4位SK Hynix、5位Micronは変わらないが、6位以下が大きく変わっている。最大の伸びを示すのは、前年比50%増のNvidiaで、AMDの41%増が続く。15位の中で日本勢は12位のキオクシアのみ。

2020F Top15 Semiconductor Sales Leaders ($M, Including Foundries)

図1 2020年の世界半導体企業トップ15社ランキング 出典IC Insights


2020年は世界的に新型コロナ感染拡大に見舞われ、経済的にダメージを受けたものの、産業界がデジタル化への転換を余儀なくされた結果、半導体市場は大きく成長した。元々2019年がマイナス成長だったために2020年はプラス成長になるはずだったが、それでも上位15社の平均的な売上額は前年比13%増の3554億ドルとなる見込み。この金額は半導体市場を表していないことに注意していただきたい。というのはTSMCも含めているからだ。

TSMCは製造専門のファウンドリであるから、ファブレスが製造を依頼するとファブレスはTSMCに費用を支払う。完成した製品をファブレスが半導体ユーザーに納めることで半導体市場が成り立つため、TSMCを半導体売上額に含めると半導体市場をダブルにカウントすることになる。このためランキングからファウンドリ分を差し引かなければ正確な半導体市場にはならない。2020年のランキングからTSMCを除外すると、15位には92億4300万ドルのソニーが入ってくる。

このランキングで特徴的なことは、Appleが13位に上がることだ。Appleは、従来のアプリケーションプロセッサだけではなく、GPUコアとパワーマネジメントICも自社設計することになり、半導体の売上額は増える傾向にある。

最も大きく売上額を伸ばす見込みの企業はNvidiaであり、50%増で、昨年の10位から8位へと躍進する。Nvidiaが伸びるのは、ゲーム機だけではなく、AIを使うデータセンター市場も共に需要が旺盛だったためだ。特に最近発表された2020年第3四半期(8〜10月期)にはゲーム部門の伸びは前年同期比37%増の22.7億ドルだが、データセンター部門は同162%(2.62倍)増の10億ドル、と驚異的な伸びを示しそうだ。特にデータセンター向けのGPU、A100の立ち上がりによって大きく成長する見込み。AWS、OracleのクラウドからMicrosoft AzureやGoogle Cloudへと広がっている。ゲーム機向けにはRay Tracing技術を搭載したGeForce RTX 30シリーズが立ち上がった。

次に伸び率が大きいのは、95億1900万ドルに飛躍するAMDの41%増である。AMDはテレワークやテレスクールなどリモート需要によるパソコンやデータセンターサーバ活況で飛躍的に伸びる。2019年の18位から15位となる。

続いてQualcommとMediaTekが共に35%増を示し、それぞれ193億7400万ドル、107億8100万ドルの売上額になる。Qualcomm、MediaTek共に華為向けの特需が幸いし、大きな売り上げが見込まれている。加えて、5G向けモデムや無線ICが伸びてきている。

また、買収が増えているため、純粋に1社の伸びがわかりにくくなっている。今年はInfineonによるCypress買収が4月16日に実現したが、IC Insightsは前年比を見るために図1では、2019年もCypressの売り上げを含めて前年比を表している。このため1%減となっているが、2019年のInfineonの売上額は89億3300万ドルだった。自動車と産業向けに強いInfineonにとっては痛手を被った年になった。

(2020/11/25)

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