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半導体製造装置、販売増えるが受注は横ばい、B/Bレシオは0.98、要注意

2012年2月における日本製半導体製造装置のB/Bレシオ(販売額に対する受注額の比)は1月の1.06から0.98に0.08ポイント低下した。2月の受注額はほとんど横ばいの997億9700万円で、1月は993億400万円だった。今回は販売額が5カ月ぶりに1000億円台に達し、B/Bレシオが下がった。

図1 日本製半導体製造装置の販売額・受注額・B/Bレシオ 出典:SEAJの発表数字を元にセミコンポータルがグラフ化

図1 日本製半導体製造装置の販売額・受注額・B/Bレシオ
出典:SEAJの発表数字を元にセミコンポータルがグラフ化


このデータは日本半導体製造装置協会(SEAJ)が発表したもので、受注額、販売額とも3ヵ月の移動平均で表している。販売額は1月の932億4500万円から1017億8700万円と増加した。

販売額は伸びているが、受注額が横ばいで推移している。このためB/Bレシオが低下気味になってきており、要注意というレベルかもしれない。


図2 日本製FPD製造装置の販売額・受注額・B/Bレシオ 出典:SEAJの発表数字を元にセミコンポータルがグラフ化

図2 日本製FPD製造装置の販売額・受注額・B/Bレシオ 
出典:SEAJの発表数字を元にセミコンポータルがグラフ化


半導体製造装置はまだしも、FPD製造装置市場は依然として不調が続いている。この状況を裏付けるかのように、液晶パネルのトップメーカーの一つであるサムスンでは液晶部門の2011年第3四半期の業績が悪かった。このため4月から液晶部門を切り離して別会社にしようとしている。

(2012/03/22)
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