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11月のDGレシオ、前月比大幅下げ 調整色強まる

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 11 月のDG レシオ・受注・販売はそれぞれ1.10(10 月1.17)、1.31(10 月1.31)、1.32(10 月1.24)となったことがアイサプライ社から発表された。

 DGレシオは10 月の1.17(1.16 速報値)から大幅下落となった。受注が低水準のまま販売が改善しているためである。前月同様に受注環境は悪化しており、調整色が強まっている。12 月の受注環境も11 月並で推移しているため、今後出荷は落ち始めるだろう。特に携帯電話とパソコンの調整が背景にあり、今年のクリスマス商戦が厳しさを増している可能性もある。

DG レシオ個別背景:

 PC 市場の11 月の受注は10 月比で減少しており先月に予測したとおりの動きとなった。PC メーカは、Vista 対応機種への切替えと在庫の処分を始めているようで、部品の発注には慎重な動きとなっている。

 携帯電話市場の11 月の受注は、10 月比横ばいから微増傾向が出てきた。しかし、季節的にみてもここから急回復するとは考えにくく、2 月頃までは横ばい状況で推移するとみている。

 民生機器市場の11 月の受注は、10 月比で落ち込んでいるメーカが多い。先月からデジカメとDVD 関連は落ち始めていたが、その傾向は続いているようだ。FPD テレビ関連も落ち始めているメーカが多くなってきた。年末商戦はフラットTV が堅調なようだが、単価下落が厳しさを増している。ゲーム機は引続き堅調で調整の可能性は少ないとみている。

 11 月はPC 関連とDVD、デジカメ関連の部品の受注減少が広がっており、携帯電話調整は峠を越えたようにみえる。一方、DRAM については、需要はまだ堅調であるものの、価格は落ち着き始めており、年末にかけて緩やかに値下げが浸透するだろう。

DG レシオ(2006年11月分)

「DG レシオ」は、BB レシオ同様、ハイテク市況の先行指標となる受注/出荷レシオを調査、算出し、市況の変化と近未来のハイテク景気を予想する指標。
調査に関する手法や詳細はアイサプライ社が独自に決定し、すべての集計、分析を行っている。対象部品は半導体、電子部品。
データは毎月、世界の大手半導体/電子部品/製造装置材料メーカ30 社以上から聞き取り調査により集計される。(世界の半導体市場の約40%以上をカバー)

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