Google、オフィスとデータセンターに70億ドル投資、CEO語る
Googleとその持ち株会社であるAlphabetのCEOであるSundar Pichai氏は、今年米国内でオフィスとデータセンターに70億ドル(約7600億円)を投資する、とブログで語っている(参考資料1)。これにより1万人の雇用を生み出し、データセンターを拡張する。オフィスへの投資(人員)には10億ドルを使う。Googleは男女・人種の差別撤廃を訴求している。
図1 ネブラスカ州パピリオンに設立した新しいデータセンター すでに稼働しているという 出典:Google
Googleは全米19州のオフィスないしデータセンターに2021年投資する。データセンターを同社は全米14カ所に持っているが、特にネブラスカ州(図1)、南カリフォルニア地方、バージニア州、ネバダ州、テキサス州のデータセンターを拡張、今年中に稼働させる計画だ。Googleは、データセンターを、検索やメール、写真、地図などの情報を素早く提供するためだけに拡充するのではなく、地域社会とのつながりも重要だと認識しているという。
Pichai氏は、オフィスや人への投資が経済回復を加速する支援活動になると見ている。同社が発行する2020 U.S. Economic Impact Reportでは2020年に、Google検索やGoogle Play、YouTube、広告のツールが全米の事業体やNPO、出版、クリエータ、開発者など200万の事業者に経済活動4260億ドルを支援したと見積もっている。
Googleはインターネット検索で成長した会社であり、人に投資するという姿勢は変わっていない。社内での食事は無料でいつでも提供されており、集中したい残業や早朝出勤が自由な企業だ。と同時に、検索エンジン向けの機械学習専用チップTPUの消費電力を下げることで、データセンターのコンピューティング能力をさらに高めるための投資意欲も高い。データセンターは今や仮想化されており、さらにコンテナ化も進んでいる。コンピューティング能力を高めるためにCPUやメモリの高速化や高演算能力がさらに求められると共に、ストレージ容量の高速化と拡大も求められている。
参考資料
1. Sundar Pichai, “Investing in America in 2021” (2021/03/18)