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UMCのIDM+サービスとは?

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台湾UMCが10回目のUMC Technology Workshopを東京で開催、「IDM+サービスで日本のIDMのお手伝いをしたい」、というコンセプトを同社CEOのPo Wen Yen氏(図1)が語った。UMCはTSMCとは違い、カスタマイズに力を注ぐことを特長としている。日本のIDMに向いたビジネスモデルといえよう。

図1 UMC社CEOのPo Wen Yen氏

図1 UMC社CEOのPo Wen Yen氏


UMCは、設立当初IDM(設計から製造まで手掛ける垂直統合型半導体メーカー)から出発したが、1995年にファウンドリ専門企業に変身した。時代のトレンドと市場を読みながら、着実な成長を目指している。メインフレームの時代からパソコン、そしてモバイルの時代にやってきた今、次のトレンドはセンシングだと見ている。インテリジェントコンピューティングからセンシングコンピューティングに変わってくるとYen氏は言う。この時代を象徴するコンセプトがIoT(Internet of Things)である。ところが、IoTをはじめとするこれからの時代では、研究開発費や設備投資の急増という問題が出ている。


図2 UMCはワンストップショップで設計から製造まで請け負う 出典:UMC

図2 UMCはワンストップショップで設計から製造まで請け負う 出典:UMC


その解決手段がIDM+というコンセプトだ。まずファウンドリであるUMCがワンストップショップのように顧客の窓口となる(図2)。セットメーカーなどの顧客からシステムLSIの注文を受けると、設計・検証を担当するデザインハウスからGDS-IIマスク出力、そして製造、アセンブリ、テスト、出荷を請負い、顧客に送る。次に、IDMとファウンドリとのコラボやパートナーシップを通じてカスタマイズするというサービスもある。こういったIDMのようなサービスができるのは、最適なサプライチェーンを持っているからだ(図3)。


図3 最適化されたサプライチェーン 出典:UMC

図3 最適化されたサプライチェーン 出典:UMC


特に、IDMとのパートナーシップを通じて、IDMのプロセスに合わせるカスタマイズこそ日本のIDMに訴求するポイントになっている。日本のIDMはTSMCが得意とする標準プロセスPDKを使わず、独自のプロセスチューニングにより性能を上げようとする。ファブレスや海外のIDMはTSMCの標準フォーマットに従い、チップで何ができるかという機能で勝負する。ここが大きな違いだ。

UMCのファウンドリサービスポートフォリオは広い。微細化のロジックチップから、高耐圧パワー半導体やアナログ、フラッシュ、RF、MEMS、など幅広い。More Mooreは7nmまで続く、という見方が広がっている中、10nmプロセスまでのプロセスのロードマップは明確だ(図4)。28nmプロセスは2014年第2四半期に立ち上がり、14nm FinFETプロセスは2014年末にはパイロット生産に入る予定だとしている。


図4 広いサービスポートフォリオ 出典:UMC

図4 広いサービスポートフォリオ 出典:UMC


日本のIDMはカーエレクトロニクスに強い。このため製造ラインに関しては、自動車産業向けの品質管理規格ISO16949の認証を取得、技術的には175℃の高温保証プロセスも持っている。米国自動車産業向けの仕様AEC-Q100の認証も取得している。加えて、自動車産業に向いた55nm組み込みフラッシュプロセスと、300mmウェーハでのBCD(Bipolar-CMOS-DMOS)プロセスも特長としている。

加えて、UMCにはIDMのDNAがある。例えばMediaTekは今やQualcommと肩を並べるほどのアプリケーションプロセッサメーカーとなったが、かつてUMCの一部門だった。だからこそ、UMCは社内でデザインサービスを行う実力もある。顧客からの要求によっては別のデザインハウスを紹介する。例えば日本だと凸版印刷を紹介することもある。

UMCは300mmラインを台南とシンガポールにそれぞれ持ち、合計の生産能力は50万枚/月だとしている。2013年は約40億ドルの売り上げの内、40nm以下の製造サービスは24%程度だという。2014年4月時点での1~4月累計売り上げは、前年同期比13.56%増の432億2233万台湾元(約1473億8813万円)に達している。

(2014/06/03)

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